チャットボットは2016年の注目技術といって間違いありません。FacebookやLINEが自動的にチャットで応答できる人工知能の仕組みを導入し、先進的な企業は早速、カスタマーサポート等の用途で使い始めました。しかし、一般向けに普及した印象は未だになく、皆にチャットボットの効用を広めるような”キラーアプリケーション”の開発が待たれています。
チャットボットの利用方法としてはカスタマーサポートへの注目が集まっています。Newsweekでは、チャットボットがカスタマーサポートで普及が見込まれる理由を5つ紹介しました。
- 利用シーンが限られている
- 答えが明確
- すでにカスタマーサポートに人工知能への導入の動きがある
- 企業のメリットが明確
- 何度も同じやり取りを繰り返すため、データマイニングしやすい
VentureBeatでは、デルタ航空のコンピュータ障害を例に、チャットボット活用方法を提案しました。デルタ航空の多数の欠航や遅延を出した際、多くの乗客が再予約が可能かどうか等、多くの不安を抱いていたと言います。そして、カスタマーサポートへの問い合わせが爆発的に増えていました。その場面こそ、チャットボットの活躍の舞台です。
初期の問い合わせをチャットボットが担当すれば、現在の運行状況や代替手段の案内などが可能です。一方で、人間の担当者は再予約などのより複雑な作業に従事できるようになるメリットがあります。チャットボットはコールセンターへの瞬間的な負荷を減らす可能性があるのです。乗客は電話の前で待たされるよりも、Facebookメッセンジャーでカスタマーサポートを受けられます。
初期問い合わせを少ないコストで対応できるようになるため、チャットボットを導入する効果が期待できます。チャットボット、あるいは人工知能技術は、顧客の好みを覚えていられるため、その都度、顧客の好みを知らせる必要がなくなります。企業にとっても、ユーザーにとってもメリットは大きいでしょう。