海外就職に臨む際に必要な自己分析の方法 – 海外就職シリーズ (12)

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海外就職

自己分析は就職活動に必須の作業です。海外就職を目指していた私は、就職活動を通して、自分がやりたいことと企業から求められていることを明確にしていきました。さらに、自分の得意なことや、社会が求めることが合致した場合に働きがいを見出すことができると言われています。

シリーズ前回の記事は「企業・職種・業界から考える海外就職の可能性 – 海外就職シリーズ (11)

自分がオンリーワンになれる領域を見つける方法

私は就職活動の当初は、ITベンチャー企業の管理職という求人を探していましたが、選考で落とされることが続くにつれ、より細分化して応募先を絞り込む必要を感じました。IT企業での経験と、大学院で得たビジネス面での知識を活用する戦略でしたが、それだけでは、高い倍率の競争に勝てませんでした。経営とITに精通する人材はたくさんいたのです。

そこで私は、ITベンチャーの中でも、仕事以外の興味・経験が活かせるものに特化することにしました。私は教育関係のボランティア活動に従事した経験がありました。日本やブラジルの子供たちにプログラミング技術を教える教室に講師として参加していました。その経験を企業にアピールすることで、仕事の目的に関して共通点を見出すことができると考えました。

社会貢献の色が強いITベンチャー、特に教育事業に関連する企業の管理職という範囲に絞って、就職活動を継続することにしました。結果として、教育系の事業をつくるベンチャー企業のチーフ・テクノロジー・オフィサー(最高技術責任者)として職を得ることができました。ITと経営のスキルだけではオンリーワンの存在になれなくとも、教育に対する興味・経験を組み合わせることで、その会社にとってオンリーワンの人材になることができました。

映像作家の永川優樹さんは「100人中の1位を3つの領域で取る、つまり100人中1位を3回掛けて100万人中の1位を目指せ」と語ったとされます。自分がオンリーワンになれる領域を探す、あるいは、それを作るためのキャリア計画を立案するのが海外就職を実現させる早道です。

働きがいを感じる4つの重なり

働きがいを感じるのはどんな時ですか? 一説には、4つの円の重なりに働きがいがあると言われています。好きなこと、得意なこと、稼げること、社会が求めることの4つです。好きで得意なことには、情熱を注ぐことができます。得意で稼げることは、職業になります。稼げて、かつ社会が必要としていることには使命感を感じます。社会が必要としていて、かつ、あなたが好きなことは天命です。これら全てが重なったときに、働く意義を感じることができます。就職をする際には、自分の社会にとっての4つの重なりを見抜くことで、大きな力が発揮できます。

働きがいを感じることは簡単ではありません。NTTデータ経営研究所の調べでは、働きがいを感じている人は52.4%にとどまりました。誰にとっても、好きなことと仕事をつなげることは簡単ではないからでしょう。

また、発展途上国などでは、道路や学校といったインフラの整備のように、社会が求めていることは明確です。しかし、先進国において、仕事の専門性が高まっていくにつれて、社会が求めていることと、自分の仕事の関連性が見えなくくなっているのかもしれません。自分が仕事をさぼったところで、社会は回っていくだろうと思ってしまっては、仕事に意義を見出すことはできません。

働きがいは人から与えられるものではありません。広い視野を持って、自分の仕事が社会に果たす役割を認識することで、自分にとっての働きがいを理解することができます。

シリーズ次回の記事は「終身雇用ではない海外就職は長期戦として考えよう – 海外就職シリーズ (13)

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