【体験談】海外で生活し始めて感じた英語の難しいところ – 海外就職シリーズ(7)

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海外就職

海外就職では、実際のところ、どのくらい英語が必要なのかは気になるところでしょう。30年間、日本で生活した私にとって、英語の習得は大きな課題でした。ここでは、私の英語に関する実経験を記します。

シリーズ前回の記事は「日本代表選手に学ぶ、海外でのビジネスに順応する方法 – 海外就職シリーズ(6)

比較的上達が速かったリーディング

私は日本にいる間、学校での勉強だけでなく、TOEICやTOEFLを受験し、英語を学習してきました。しかし、英語を主として用いる環境に入ってからは、自分のスキルが十分でないことが痛感させられました。ここでは、英語の4つの技能について、私の体験を記載します。

一つ目はリーディングです。文章読解では、それほど強いストレスを感じていません。長い文章や難解な文章を読むのは時間がかかりますし、語彙を増やす努力は永遠に続きます。それでも、日本での教育のおかげで、リーディングに大きな問題を感じることはありませんでした。

最も困難が多かったリスニング

二つ目のリスニングには、最も大きな課題を感じました。TOEICなどの日本の英語教材は、発音が明瞭で、話すスピードもあまり速くありません。現実の英語は、訛りもきつく、聞き取りが困難です。

訛りと聞くと、インドやシンガポールの英語を思い出す方もいるかもしれませんが、私の場合、アメリカやイギリスのネイティブ話者の英語のほうが理解が困難でした。その理由はリエゾンという仕組みを理解していなかったところにありました。英語は単語同士の音がつながるところが、大きなポイントです。「An apple」は、「アン・アップル」ではなく、「アナップル」と発音されます。この音のつながりがあることで、知っているはずの単語が聞き取れなくなり、また、会話のスピードが著しく上がったように感じます。リエゾンは日本ではあまり教わる機会がありませんでしたが、英語の理解には最も重要な要素だと感じました。

中学英語でも使いこなすのは難しいスピーキング

三つ目の技能はスピーキングです。スピーキングで重要なのは、まず、何かを言うことだと思いました。文法や単語の選択を気にするのは、まだ数年先の話だと思っています。欧米では「察する」という文化がないので、言葉を発さないと何も意見がないか、場合によっては、得体のしれない人間と思われてしまうことがあります。日常会話のペースで、「Yes」「No」から発信していくことが重要だと感じました。日常会話のスピードで話す場合、中学校で習うレベルの英語でも、使いこなすのは簡単ではありません。

いつまでたっても学習に終わりがないライティング

四つ目の技能はライティングです。受験英語では、たくさんの英文を書きましたが、自然な英語を書くには、時間がかかります。正式な文書を記載する場合には、ネイティブ話者に校正を依頼することが多くあります。

海外で暮らす日本人を見ていると、言語の習得に個人差を感じます。誤解を恐れずに私の印象を記載すると、上記のように、リーディングやライティングの上達が速いのは、男性やプログラマーのように文字や図表などの視覚情報の処理が得意な人に多いように思います。一方で、女性や営業職などの会話でのコミュニケーションに長けている人は、リスニングやスピーキングの上達が速いように思います。

シリーズ次回の記事は「たった10年で英語を覚える?海外就職を目指すための英語勉強法 – 海外就職シリーズ(8)

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