本ブログでは「海外就職シリーズ」として、自らの経験や皆と共有したいノウハウを紹介してきました。海外就職は人生設計の一部であり、日本でのキャリアが自分に合っているなら、海外に出る必要はありません。海外でどうしても働きたいのであれば、不安やしがらみを振り払い、自分の人生を自分で切り開く態度が求められます。
シリーズ前回の記事は「グローバルに活躍する人材が持つ6つの特長 – 海外就職シリーズ(19)」
私がこのブログを立ち上げた理由
「日本での残業はもう嫌」「イチローや本田のように世界で活躍したい」「海外の文化・ライフスタイルに憧れる」海外就職を目指す理由は様々あります。Yahoo!知恵袋には30000件以上の質問が投稿されているように、世代や性別を問わず、海外就職への関心は尽きません。最近では、テレビのバラエティ番組でも海外で暮らす日本人を特集することも多く、世界を相手に活躍するキャリアに対する憧れが見て取れます。
しかし、実際に海外で就職しようと思うと、その道のりは平坦ではありません。まず、自分を雇うことになるであろう雇い主の立場になって考えてみましょう。遠く離れた外国から来た、言葉の不自由な日本人をわざわざ雇おうと思うでしょうか。通常の場合であれば、気心の知れた自国民を選ぶのが当然でしょう。
たとえ雇い主が雇用を希望したとしても、各国政府が発給するべきビザの問題があります。いずれの国も、自国民の雇用が外国人に奪われてしまうのは良しとしません。そのため、外国人の雇用を許可する労働許可を制限しています。このように海外就職にはいくつものハードルが存在します。
一方で、海外就職を成し遂げた人もいます。例えば、「なにひとつ取り柄がなかった僕が海外就職に成功した理由。」というブログは数百回もインターネット上で共有された人気記事になりました。実績や技術・語学力がなくとも、決して折れない心と、少しのスキルがあれば海外就職も夢ではありません。
このブログでは、海外就職を果たした筆者の経験をもとに、海外就職に求められる心構えと、それを成功させるまでのステップを紹介しました。私は30代の声を聞いてからスペインへの留学へ旅立ち、その後、ドイツのベンチャー企業へ就職しました。そこに至るまでには、たくさん迷い、戸惑い、心が折れそうになることばかりでした。
今では自分の夢がかないつつある喜びを感じて、日々を生きています。本ブログが、海外での生活に興味がある方々にとって、海外就職に必要な心構えや具体的なステップをイメージし、自らの人生を切り開くきっかけになれば幸いです。
なお、筆者の経験は欧州が主となっています。一般的に通用するよう考察しましたが、海外の他の地域に興味がある方には、やや事情が異なる点があるかもしれません。
困難な挑戦ではあるが、海外就職を果たした先には大きな達成感がある
侍の時代は終わりました。お国のために腹を切る必要はありません。しかし、私には、多くの現代人が、会社のために切腹するかのように、自分の身を削っているように見えます。私の多くの知人は、望むと望まざるに拘わらず、会社のために睡眠時間を削り、長時間労働を続けています。そして、ほとんど例外なく体調を崩しています。これが人のあるべき姿とは思えません。
人々は自分の意思で自分の人生を築けているのでしょうか。本ブログは海外に就職する方法という視点で考察を行いましたが、それは自分の意思で自分の人生を築く一つの方法論に過ぎません。自分自身で、自分の人生に責任を持ち、一生のうちでやりたいことや、社会に与えらえることを明確にするべきです。それが生きがいを感じる唯一の方法ではないかと私は思います。
現在の自分の能力を大きく上回る目標に到達するためには、一心不乱に向かっていく必要があります。優先順位があるので、自分の夢以外のことは諦めなければならないときもあります。しかし、長期的にみて、それが自分の幸せにつながるのであれば、その障害を乗り越える努力は必須です。
日本の言語と文化に染まり切った自分が、海外で成果をあげるには、困難がありました。このブログでは、その正直な感想・体験・考察が伝われば幸いです。