前回の海外就職に関する講義に続き、日本と海外で異なる働き方の違いに関する講義を担当しました。「ここが変だよ、日本人の働き方 ー海外から見た日本から考えるこれからの働き方ー」と題して、日々感じている事柄を発表すると共に、日本での働き方改革について参加者の方々とディスカッションする時間を設けました。
日本と海外で異なる仕事観の違いから働き方改革を考える
働き方改革は日本国中を巻き込んだ大きな議題となっています。生産性や満足度の低さ、長時間労働による健康被害など、多くの問題が噴出してきました。労働者保護については欧州から学べる部分があるものの、全てがうまくいっているわけではなく、欧州には欧州の問題があります。
私は日本とヨーロッパで働いてきた経験から、表層的な点から深層心理に至るところまで、仕事に対する考え方が大きく異なっていると感じるようになりました。一緒に働くと違和感を覚えたり、協業するのが難しいと感じたりするケースもあります。日本にも欧米にも一長一短があり、お互いに学ぶべきところがあります。
自らの経験を共有しながら、働き方改革に興味のある参加者の皆さんと議論を深めるのが講義の狙いとなりました。
日本と海外、働き方や仕事に対する向き合い方は確かに全く異なり、一長一短があります。
「日本人は働きすぎだ」という声も多く、過労死などの日本企業の労働環境問題などは、海外メディアでも多く取り上げられています。しかし、一方で海外は海外で「若者の失業率の高さ」などの大きな問題を抱えていることも事実です。日本と海外、どちらかの働き方が正しい、ということはありません。
グローバルな時代となった今、大切なのは「お互いの働き方を知り、尊重し合うこと」、そして「自分にはどのような働き方がふさわしいのか?」を考えることだと思います。
今回の授業では、海外在住で現地企業で働いている佐藤先生をお招きし、海外生活の中で見つけた「海外から見た日本人の働き方」「海外の働き方」をお話しいただきます。
西洋と東洋、上司と部下、理系と文系の板挟みから生まれた働き方に関する考察を発表
私は、現在、中間管理職の様な仕事をしていて複数のものから板挟みにあってる状況です。例えば上司と部下をとりもったり、営業部門と開発部門をつなげたりする仕事をしています。また、約20人いるチームメンバーは様々な様々な国から集まっています。アメリカ、マケドニア、ポルトガル、スペイン、フランス、オランダなど。自分は30年間日本で暮らしている純日本人なので、西洋と東洋の文化の衝突を感じています。さらに、自分のバックグラウンドを考えたときに、日本では元々プログラミングなどコンピューター関係の勉強をしていましたが、海外に来てからは経営の勉強をしました。文系と理系の双方の視点を持っています。これらの複数の視点を踏まえて、日本の働き方、海外の働き方について考察を試みました。
講義の内容は以下の3つとなりました。
- ここが変だよ、日本人の働き方
- 私が海外で働くようになって気づいた日本人の働き方の特徴
- 日本人のイメージって本当?
- 様々なメディアで語られている外国人から見た日本人のイメージについて
- シミュレーション
- 明日直属の上司或いは部下が外国人になったら
前回の講義よりも、さらに多くの方々に参加いただき、働き方に関する関心の高さを感じました。様々な経歴を持った人々からご意見をいただき、学びを得られる時間になったと思います。
スクーでの講義は有料会員になると、生放送だけではなく、オンデマンドでの視聴が可能になります。ご興味のある方は、ぜひ視聴していただきたいと思います。
ここが変だよ、日本人の働き方 ー海外から見た日本から考えるこれからの働き方ー
スクーの講義内では質疑応答のコーナーを設け、参加者の皆さんの意見を募りました。そのコメントをまとめ、考察を加えていきたいと思いますので、次回以降のブログをお待ちください。
シリーズ次回の記事は「働き方改革の第一ステップは無理・無駄・ムラの認識 – 働き方ディスカッション (2)」