オランダ経済は多くのグローバル企業が牽引しています。フィリップス、ハイネケン、ユニリーバ、ロイヤルダッチシェルといった会社は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。これらの企業を中心に多くの雇用が生まれ、人材紹介会社を通して求人があります。
日常生活ではオランダ語が話されていますが、多くの企業では主要なビジネス言語として英語が用いられています。英語話者にとっては多くの雇用機会があるのがアムステルダムの特徴です。ただし、小規模なローカル企業や一部の企業ではオランダ語が求められる場合もあります。フランス語やドイツ語を話せる人への需要も見込まれます。
Jobs in Amsterdam
世界各国で求人情報サイトを運営するJobs in networkのアムステルダム版です。オランダではハーグ、ロッテルダムといった都市圏のサイトもあります。ITを含め、多くの業界・業種の情報が掲載されています。
Randstad
1960年に創業された老舗Randstadは世界有数の人材紹介会社です。求人ポータルサイトMonsterの買収でも話題になりました。日本でも総合的な人材サービスとして知られていますが、設立されたのはオランダです。そのお膝元であるオランダで就職活動をするなら、登録しておいて損はないでしょう。国際的な企業であり、大手企業の求人情報を多く保有していることが期待されます。
Undutchables
オランダの転職エージェントです。オランダ語以外の言語が扱える外国人やエグゼクティブ層に注力しているのが特徴と言えます。職種や言語で絞り込んで検索すると、オランダの求人状況が理解できます。
Dutch News
オランダに関する情報を、外国人向けに英語で伝えるWebメディアDutch News。多くのメディアと同様、求人情報が掲載されています。幅広い職種で募集されているポジションが確認できます。
Together Abroad
外国語を話せる人材向けの求人情報サイトがTogether Abroadです。業界、職種、地域、都市、言語ごとに検索できます。有料になりますが、履歴書添削などの支援サービスも提供されています。
Octagon
ハーグに本拠を置く人材紹介会社Octagonは30年以上の歴史を持ちます。オランダ全体の求人も取り扱っているため、アムステルダムの情報も閲覧できるでしょう。
Young Capital
名前の通り、若い世代や学生向けの求人情報サービスです。興味やスキルに合った求人をマッチングするアプリが提供されています。また、動画を送信して求人に応募したり、オンライン通話で面接したりと、若い世代に合わせて新技術を効果的に適用しています。
在蘭日本商工会議所
日本、オランダ間における経済関係の発展を目的とした組織が在蘭日本商工会議所です。大手企業を含め、商工会議所と関係のある日本企業の求人情報が確認できます。
Centre People
1986年に設立され、主に日本語関連の求人を紹介する人材ビジネスを展開しています。ロンドンに拠点を置く同社ですが、オランダの案件も取り扱っています。英文履歴書や職務経歴書を送付すれば、キャリアコンサルタントからの支援を受けられる体制が整っています。
オランダ生活
レストラン、街、ファッション、流行の情報や現地日本人との情報コミュニティなどを掲載しています。数は多くありませんが、求人情報も確認できます。
まとめ
オープンな雰囲気のあるアムステルダムは、外国語を使う仕事や多国籍企業の求人が比較的多く見られます。欧州の中にあって、英語を主要なビジネス言語にしているという特徴があります。人材紹介会社も多数存在しているので、積極的に登録し、挑戦していきましょう。
経済危機に揺れた欧州の中にあって、オランダは比較的、堅調な成長を見せています。2021年の段階で失業率は3.1%であり(CEIC)、ヨーロッパの中では失業率が低い国の1つです。近年は、パートタイムの雇用や、フリーランスの仕事が増加し、働き方の多様化が進んでいるのが特徴です。
オランダでの就労には労働許可の取得が必須です。高いスキルを保有する人材は、労働許可取得のプロセスが優遇する等の措置があります。具体的には、ITや欧州での経理・財務経験を有する人材が該当します。
オランダで働くには長期滞在ビザを取得する必要があります。ビザにはいくつかの種類があり、そのタイプによって異なるプロセスを通ることになっています。例えば、企業で働く就労ビザであれば、雇用先を見つけて契約を結んでから、労働許可及び居住許可を取得する流れです。一方で、個人事業主として生計を立てる方法もあります。加えて、条件があえば、ワーキングホリデーを利用しても良いでしょう。ビザの不要な観光目的の滞在で雰囲気を確かめてから、移住計画を立てる人もいます。
オランダで働く上では、その文化の違いを意識する場面が多くなります。一般的に、日本と比べて、オランダは、より直接的なコミュニケーションをとる、フラットな組織構造をとる、対等な意見交換が重視される、ワークライフバランスが確保され柔軟な働き方が奨励される、個人主義的で自己主張が尊重される、といった違いがあります。これらの文化の違いを踏まえた上で、最適なアプローチを考えていく態度が求められます。
旅行のような短期滞在ではなく、現地で就職し、長く住む上では生活環境も重要になってきます。雨や雪が多く降り、天候が変わりやすいという特徴があります。夏は温暖で、冬は氷点下になるほど寒い環境です。自分がどのような環境で生活したいかを考えてみると良いでしょう。