面接官にとっても、短い時間で応募者の将来の働きぶりを予測することは簡単ではありません。最近では、面接官が自分に問いかけるべき、いくつかの設問が提案されています。
シリーズ前回の記事は「日本と海外を比較した就職面接の共通点と相違点 – 海外就職シリーズ (16)」
休みの日でも会いたくなるか考えるサンデーテスト
一つ目にサンデーテストがあります。もし日曜日にオフィスに行ったとき、この応募者しかオフィスにいなかったとして、この人に話しかけて、遊びに出かけたいと思うか、と面接官は自分に問いかけます。これは実際に休日出勤するという話ではなく、仕事を離れても人間関係を築きたいと思えるほど、人間的に合っているか、という観点を提供しています。もし、そこまでして話したいとは思えなければ、文化的に合わないということでしょう。
一緒に働く人との相性を知るテスト
次に、ワクワク感をチェックするテストが提唱されています。この応募者を雇うことで興奮を覚えるだろうか、と面接官は自問します。この応募者が会社に入ることで、会社がより面白く、より良いものにならなければ、わざわざコストをかけて採用する意味がありません。ただ仕事を淡々とこなしてくれる作業者を欲しているケースはあまり多くありません。
入社後の成長速度を推定するテスト
最後に、成長速度を推定するテストが提唱されています。この応募者は入社から6か月たった後、自律的に働けるようになっているだろうか、と面接官は考えます。海外では各役割の仕事の範囲は明確なので、各人がその責任範囲を果たしてくれることを望みます。十分なスキルを既に持っていて、仕事が果たせることが理想ですが、もし助けが必要な場合は、自分から能動的に助けを求める態度が必要です。6か月たっても仕事に慣れないリスクがある場合は、採用されない可能性があります。
ここでは面接官の立場から、面接で確認していることを考察しました。海外就職の面接に臨む際には、このようなチェックを乗り越える必要があります。コミュニケーションがうまくとれること、会社に貢献できること、一人前のプロフェッショナルとして仕事ができることがアピールできれば、採用に一段と近づくことができます。
シリーズ次回の記事は「終身雇用のない海外でキャリアアップする方法 – 海外就職シリーズ(18)」