ブログ・ニュース・ECサイト等、表示速度が重要なサイトでAMP対応が進む
AMP(Accelerated Mobile Pages)への対応が広がっています。AMPはモバイル端末でWebページを早く表示するための仕組みであり、Googleが導入を推奨してきました。Webサイトの表示速度はユーザー体験に大きく影響し、サイトの読み込みに時間がかかると離脱するユーザーが増加する傾向にあります。Googleの調査では、表示速度が1秒から10秒に伸びると、直帰率が123%上昇すると報告されました。そのため、サイトの表示速度への要求が高い、ブログやニュースサイト、Eコマースサイト等で導入が増加してきました。
Googleで検索した場合、AMPに対応している場合は、それと示すアイコンが表示されるようになっています。検索ユーザーは、AMPによってページが早く表示されることを期待できます。例えば、ゾゾタウンやeBayといった大手ECサイトでもAMP対応されていると報じられました。米国のモバイル向けECサイトプラットフォームを運営するWompMobileでは、AMPページのコンバージョン率が105%増加、直帰率は31%低下、検索エンジンでのクリック率が29%増加といった成果を得ました。
AMPに対応しているWebサイトでは、検索サイト側であらかじめページの内容を、キャッシュとして保存しています。そのため、検索エンジンからそのページをクリックしたユーザーは、キャッシュから読み込まれ、表示にかかる時間が短縮されるのです。WordPressなどのコンテンツ管理システムでも、簡単にAMP対応ができるようになってきました。
サーチコンソールでは、サイトや画像検索におけるAMPページのパフォーマンスが確認可能
AMPを導入したサイトの運営者は、Googleサーチコンソールを使って、設定が正しく行えているかどうかが確認可能です。検索パフォーマンスを表示する画面で、AMP記事に表示を限定するフィルターを選択し、AMPページのインプレッション数・クリック数・CTR(クリック率)・平均掲載順位といった成果を確認します。
Googleサーチコンソールが新たに導入した機能として、画像検索におけるAMPページのパフォーマンスを確認する仕組みがあります。Googleの画像検索をすると、通常のWebページに含まれる画像だけでなく、AMPページに含まれる画像も検索対象となっています。そこで、サーチコンソールにおいて、検索タイプとして画像を選ぶと、AMPページのパフォーマンスが閲覧可能です。
エラーや警告が検知された場合、修正の上、サーチコンソールから再検証を依頼する
AMPページの設定にエラーがある場合、Googleサーチコンソールで警告が表示されます。エラーが検知された際には、拡張設定の項目で、AMPのレポートが現れるようになっています。正常にインデックスされたページ数と、エラーのあるページ数が時系列で表示されているので、どのくらいの問題が発生しているのかが視覚的に確認できる仕組みです。例えば、不正なタグの設定がある等、各種エラーが考えられます。
個別のページについて、検索エンジンからどのように見えているかを分析する機能もあります。URLインスペクションの機能により、現在の表示状況を確認すれば、ユーザーから見て問題があるページでも、問題を認識し、修正をかけることができます。
AMPエラーの設定を修正した後は、Googleに対して、修正が完了した旨を通知します。そうすると、検索エンジンがWebサイトを改めて検証を行い、インデックス状況が更新されます。問題ない、エラー有り、検証待ちといったステータスがあり、ステータス変更があった場合は、担当者に対して通知される仕組みです。
AMP対応を行うには、多くのHTMLタグを書き換えるため、エラーや警告が発生する可能性が非常に高いのが実状です。一般のWebページでは使用できるタグが使えなくなったり、別のタグに置換する必要があったりするので、WordPressのように一括で対応するのではなく、独自にHTMLを作成している場合、その対応に追われる場合もあるでしょう。AMP対応では、Googleサーチコンソールでそのエラー状況・インデックス状況を確認し、検索エンジンに正しく認識されるよう努めます。
まとめ
AMPページはブログやニュースサイト、ECサイト等、表示速度が重要な場合に、導入が増えています。AMP対応は、タグの書き換えなど技術的な確認が必要になるため、エラーや警告が発生するケースも多く見られます。サーチコンソールを使えば、AMPページのパフォーマンスやインデックス状況を分析可能です。