LINE公式アカウントはO2Oマーケティング実現の要となる
LINE公式アカウントは、企業向けの販売促進用ツールとして知られています。友人・知人とメッセージをやり取りするために日常的にスマートフォンアプリとして使い慣れているLINEは、いつでもどこでもユーザーとつながれるので、マーケティング施策を実施するプラットフォームとして効果的です。特に、実店舗で事業を展開する企業にとって、リアルタイムで顧客へリーチできるLINE公式アカウントは魅力的なものと考えられます。
LINE公式アカウントでは、「友だち登録」したユーザーに、定期的にメッセージを送り、エンゲージメントを高める効果が期待できます。また、実店舗で使えるクーポンを配布したり、電子的なチラシを配信したりして、キャンペーンを展開します。このような、オンラインの施策からオフラインへと集客する方法はO2O（オンライン・トゥ・オフライン）として、注目されているマーケティング手法です。
O2Oマーケティングでは、ECサイトで購入した商品を店舗で受け取れるようにするといったオペレーションも含まれます。また、店舗でしか撮影できない写真をソーシャルメディアに投稿してもらい、その他のユーザーの来店を促すといったアイデアも考えられるでしょう。一般的なO2Oマーケティングでは、実店舗への誘導で顧客とのやり取りが止まってしまうという課題がありましたが、LINEの場合、友だち登録の仕組みがあるので、継続利用・リピート購入の促進へとつなげられるメリットがあります。
「LINE Beacon」や「あいさつ機能」を使い、新規顧客の友だち登録を促す
LINEを使った集客の中でも、先進的な機能としてLINE Beacon（ビーコン）が挙げられます。これは、店舗に設置したBluetooth発信機を使い、その店舗の近くにいるLINEユーザーに対して、メッセージを送る仕組みです。例えば、たまたま通りかかった人に対し、限定の割り引きクーポンや抽選カード等をプッシュ通知すれば、興味を喚起し、店舗への来訪を促せるようになります。
LINEとダイエーは共同でLINE Beaconの実証実験を実施し、電子チラシの配信を行いました。店舗近辺にいるユーザーに対し、ユーザーの属性ごとに異なる商品のセール情報を配信しています。さらに、対象商品を購入したレシートを特設ブースで提示すると、抽選カードがもらえるようにし、購買行動の追跡調査を実施しています。購買から効果測定まで一気通貫して行えるLINEの可能性を示した事例と言えます。
LINE公式アカウントには、友だち登録時に自動でメッセージが配信できる「あいさつ機能」があります。クーポンやスタンプ等を設定しておけば、友だち登録を促し、新規顧客の獲得に貢献します。次回来店時の割り引きといったクーポンであれば、リピート利用を促すと共に、友だち登録をブロックされてしまうのを防ぐ効果も期待されます。
紙のチラシやポイントカードは、LINE公式アカウントによりデジタル化できる
中小規模の飲食店や小売店舗では、LINE公式アカウントの活用により、マーケティング活動の効率化が見込めます。例えば、ポイントカードを作成・管理していた店舗では、LINE公式アカウントの来店ポイントに置き換えることが可能です。顧客情報の取得が難しい場合でも「あいさつ機能」で友だち登録の魅力を訴求した上で、店舗に設置したQRコードから簡単に友だち登録を促し、顧客リストの作成へつなげます。
これまでチラシを配布していた店舗でも、LINE公式アカウントの電子チラシを使えば、印刷コストの削減や、新聞をとっていない層へのリーチ等、様々な利点を享受できます。また、イベントやセールの時期など、集客を積極的に行いたいときには、メッセージ一斉送信機能を使って、友だち登録しているユーザーの来店を促します。メールよりも開封率が高いと言われるLINEのメッセージであれば、比較的高い集客効果が期待できます。店舗におけるマーケティング活動のデジタル化を進め、効率的に事業を拡大させるのを支援するのがLINE公式アカウントの魅力と言えます。
まとめ
LINE公式アカウントは、規模の大小に関わらず、店舗への集客へ大きな力を発揮します。これまで、紙のプロセスや手作業に頼っていた店舗でも、LINE公式アカウントが提供する友だち登録や電子チラシ、メッセージ一斉送信機能を使えば、マーケティング活動のデジタル化が進み、作業の効率化が期待されます。
