「働き方改革」が気になったときにおススメの本7選

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働き方改革

働き方改革は会社や政府が主導する施策だけではなく、働く現場で一人一人が意識を変えなければ改善できない側面があります。個人・会社・社会といった様々な観点から、新しい働き方について理解を深めさせてくれる良書を紹介します。

職場の問題地図 ~「で,どこから変える?」残業だらけ・休めない働き方

日本企業で働いていると皆が問題だと感じていても、過去の習慣から抜け出せず、生産性の低いやり方をどうしても続けてしまうケースがあります。残業削減を目指す会議が午後9時から始めて残業させられるなんて笑い話もあるほどです。さらに、最近では、労働時間短縮を無理強いする「時短ハラスメント(ジタハラ)」という問題も叫ばれるようになりました。

本書は職場に見られる典型的な問題を明確に言語化してくれています。手戻りが多い、上司・部下の意識がズレてる、無駄な会議が多い、仕事の所要時間を見積もれない、属人化、過剰サービス、実態が上司や経営層に伝わっていない等、現場で口にするのが憚られるようなリアルな問題が指摘されています。

働き方改革の現実と向き合うのに有効な一冊です。同じ著者の関連書籍として「仕事の問題地図-~「で,どこから変える?」進捗しない,ムリ・ムダだらけの働き方」もあります。

チームのことだけ、考えた。―――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか

グループウェア(企業内情報共有システム)を開発するサイボウズは、働き方改革に積極的な会社として知られています。同社のソフトウェアが労働生産性を向上させるのを目的にしたシステムであるため、同社の従業員にも働き方の改善を進めています。働く人のリアルを描いた動画ブログがバズるなど、メディア戦略も周到です。

以前は離職率が高かったサイボウズが、労働時間選択制度、時間や場所のフレックス制、育児・介護休業制度や副業解禁を進め、労働環境を改善していきました。

働き方改革では、一律残業を禁止するような施策が目につきます。短期的な成果は出るかもしれませんが、個人個人が働きやすさを実感するには限界があります。上記のライフ・シフトモチベーション革命で見られるように、その人のライフステージに合致した最もやりがいを感じやすい働き方を選択できる手法が求められているのです。

本書は上司や経営者の立場から働き方改革を考えるのに最適です。サイボウズのように「100人100通り」の働き方を提供するのは難しいかもしれませんが、できるところから始めてはどうでしょうか。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略

21世紀を生きる人たちの新しい働き方を、これまでの世代と比較しながら解き明かす人生設計書として、各方面から表彰を受けている世界的ベストセラーです。健康寿命が伸びていく若い世代にとって、働き方を変えながらスキルや活力を維持する生き方が求められています。資金計画を含め、ライフスタイルが具体的に描かれました。

今、若い世代では、大企業にしがみつくのではなく転職を繰り返したり、フリーランスやブロガー・YouTuberといった生き方を選んだりする人、あるいは、そういったキャリアに進みたいと考える人が増えています。その中には、親世代から理解が得られずに困っている人もいるかもしれません。21世紀を生きる若者が「親世代にプレゼントする本」としておススメしたいと思います。世代間で異なるライフスタイルが理解してもらえるのではないでしょうか。

モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書 (NewsPicks Book)

モーレツに働く旧来の働き方に無理が生じている背景に、人々の価値観の変化が挙げられます。本書は、団塊世代以前は「達成」「快楽」を得るために働いていたのに対し、今の30代以下は「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」を求めていると指摘しました。

これから社会の中心となる世代にとって働きやすい環境を作らなければ働き方改革は意味がありません。特に、人工知能が知的作業を肩代わりするようになる未来では、人間がどうしても頑張りたいと思うもの、「モチベーション」が湧き出てくるものを見つけていく必要があります。

労働時間革命 残業削減で業績向上! その仕組みが分かる

日本の働き方改革を牽引してきた小室 淑恵さんの著書は外せません。残業を削減して、同時に利益を増やすという経営戦略を聞いて、働き方を否定できる経営者はいないでしょう。小室さん「テッパン」のコンサルティング事例が紹介されています。企業にとっても、社会にとっても働き方改革が必要なのが理解できる本です。

個人の観点からはもちろん、企業や社会の在り方といったマクロの視点から働き方改革を考えるきっかけとなるでしょう。

働く君に贈る25の言葉

働き方改革は無理が生じている現在の制度を変えるプロセスであるため、ベテラン世代の価値観と相いれない部分があります。ゆとり世代と揶揄された若者は、新しい働き方に興味があり、団塊世代の声は届かないのかもしれません。

団塊世代から若手へと送る一冊としておススメなのが「働く君に贈る25の言葉」です。東レ経営研究所所長を勤めた佐々木常夫さんが苦難を乗り越えてキャリアを築く「生き方」「働き方」について語られています。

2010年刊行ですが、今も色あせない、しなやかなメッセージが盛り込まれています。また、メディアでは両親から子供へのプレゼントにもおススメと紹介されました。実際、私も両親から贈られた思い出の一冊です。

いきたい場所で生きる 僕らの時代の移住地図

私もスペイン・バルセロナに移住し、自分が望む働き場所を選んだ身として「移住」は気になる話題でした。企業の都合ではなく、自分の意思で人生を切り開く生き方は、若い世代の価値観にも合致しているのでしょう。前述のライフ・シフトでも、異なる場所で様々な考え方を探求する過程が100年人生には欠かせないステップだと述べ、自分自身を変えていけるスキル、つまり、「変身資産」が重要になるとされました。

いきたい場所で生きる 僕らの時代の移住地図」では国内外に移住した人々に取材を行い、それぞれの生き方・働き方について触れていきます。

「移住」が素晴らしいと持ち上げるのではなく、リアルな生きざまを描くところに好感が持てます。個人的には、海外で住み・働く中で、良い所・悪い所を実感してきました。本書を読んだ結果、やはり移住したいという人も、移住は自分に合わないと感じる人の双方がいて良いのではないかと思います。

まとめ

最近は堀江貴文さんの「多動力」、キングコング西野さん著「革命のファンファーレ」といった有名人が話題をさらった本もありましたが、本ブログでは骨太な本を選択しました。

働き方改革では、個人レベルで考え方を変えなければならない点と、上司や経営者が主導して変えなければならない施策など、様々な論点があります。それぞれの立場を考慮して、できるところから労働環境を変えていくのが良いのでしょう。

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