企業・職種・業界から考える海外就職の可能性 – 海外就職シリーズ (11)

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海外就職

海外で就職するといっても、その形態は様々です。大企業に入社する場合と、ベンチャー企業で働く場合では、必要なスキルや手順が異なります。また、自分のスキルや日本人という特性を生かした職場を探すと、就職が成功する可能性が高まります。

シリーズ前回の記事は「海外就職を決意する前に準備するべきこと – 海外就職シリーズ(10)

企業の特徴から見る海外就職の可能性

海外で就職先を探す場合には、いくつかの視点で企業を分類することができます。一つには、現地企業か日本企業か、という観点です。日本企業の海外支社であれば、日本との調整役が必要になることもあるので、就職先の一つとして検討することができます。多国籍企業だけでなく、ITベンチャーなどでも、日本企業が海外にオフィスを設ける場合があります。現在は日本企業が海外の企業を買収することも盛んになっていますので、一見、現地の企業に見えても、日本とのつながりが深い場合があります。

企業の規模という観点もあります。一般的に大企業は保守的ですので、よほど特殊な技能を有しているか、現地の人材と同じレベルの言語・スキルならびに文化への慣れがない限り、就職は簡単ではないでしょう。中小企業やベンチャー企業の場合、会社の文化や必要とするスキルが合致すれば、外国人の登用にも積極的になります。例えば、ドイツ・ベルリンは多国籍なベンチャー企業がたくさん集まっています。50人のチームが30か国から集まってできている、というような極めて多様な構成をとっている会社もあります。多様な文化を受け入れる土壌のある会社のほうが、外国人を受け入れる可能性は高いでしょう。

事業を展開する市場の観点もあります。同じベンチャー企業でも、スペイン市場を対象にしたスペイン企業よりも、アジア・アメリカ市場を視野に入れたスペイン企業のほうが、日本人を受け入れる余地はあります。このような求人の場合、製品開発に日本人としての観点を加えることが求められたり、日本への製品展開の戦略策定を任せられたりする可能性がありますので、非常にやりがいのある仕事が得られることでしょう。

リーダーシップが求められるのは世界共通

多様な人材の中で、自分の専門性が発揮できる人材は世界中で求められています。現代の多くの企業の課題として、多様性のある職場で、いかに高い生産性を上げるかということが議論されています。国籍や性別の違いを乗り越えて、互いを理解し、より良い仕事をこなせる人は、世界中から引く手数多になることでしょう。

グローバル人材の将来のキャリアを考えたときには、多国籍集団の管理職に就くことが求められるでしょう。これからは日本人・外国人の垣根を乗り越えて、会社をリードできる人が必要になるでしょう。地理的に海外で暮らすのか、日本で暮らすのかは別として、グローバル人材はその多様な文化を活用して働く能力が期待されます。

海外就職を行う際に意識するべき3つの軸

一般的に転職活動を行う際には、3つの軸を考えることを勧められます。業界・職種・地域の3つです。この3つのうち、2つ以上を同時に変えてはいけない。そして、3つを同時に変えることは、ほぼ不可能と言われています。例えば、「日本」の「IT業界」の「コンサルタント」であれば、「ドイツ」の「IT業界」の「コンサルタント」になるべきです。「ドイツ」の「自動車業界」の「マーケティング担当」になることは不可能に近いと言えます。

海外の求人を探す際には、既に地域を変えてしまっているので、業界や職種は極力変えないことが推奨されます。業界や職種について、これまでの経験がどのくらい活かせる仕事であるかを強く意識するとよいでしょう。一般的に、海外では過去の経験に基づいて採用を行います。日本の新規採用のように、人柄で採用してから、社内で育てるという方針はとりません。自分はこの経験があるから、この求人に応募しており、入社してから貢献ができるのだ、ということを説明することが求められます。もし、説明できるものがなければ、学校に通ったり、インターンとして無償で働いたりして、是が非でも経験を作らなければなりません。

シリーズ次回の記事は「海外就職に臨む際に必要な自己分析の方法 – 海外就職シリーズ (12)

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