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  • プレゼントにイラストを贈ろう!Adobe Expressで世界にたった一つのデザインを作成

    プレゼントにイラストを贈ろう!Adobe Expressで世界にたった一つのデザインを作成

    誕生日や記念日など、毎年のイベントで、プレゼントのアイデア出しに考えて混んでしまう人も多いのではないでしょうか。筆者は同僚へのクリスマスプレゼントとして生成AIで作成したイラストを贈り、好評を得ました。


    生成AIや画像編集機能が統合されたAdobe Expressを使えば、専門的なデザインスキルがない人でも簡単にイラストが作成できます。イラストであれば、相手の好きなモノや趣味に合わせたユニークなギフトになるのです。


    本記事では、ユニークなプレゼントに挑戦したい人へ向けて、Adobe Expressで生成AIイラストを作成・編集する方法を紹介します。

    (※PR 本記事はアドビ社の提供を受けて投稿しています)

    生成AIによるイラスト作成

    筆者が働く海外企業ではクリスマスの社内イベントとしてプレゼント交換会が行われました。世界中に社員がいるため、プレゼントはオンラインでも贈ることができる歌やポエムといったものが指定されました。そこで私は今話題の生成AIを活用したイラストを贈ろうと思いつきました。


    私が参加した社内の「Secret Santa(シークレット・サンタ)」と呼ばれるプレゼント交換会では、普段から一緒に働いているプロジェクトマネージャーが贈る相手として指定されました。彼は、普段から筋力トレーニングをするのが好きで、私と同じジムに通っているというつながりがあります。生成AIでは作成するイラストを文言(プロンプト)で指定できるので、「ジムに通うのが好きな優秀なプロジェクトマネージャーがクリスマスを祝う、クールなイメージ、ジムのダンベルを表示」といった指定を行いました。


    以下では、生成AIを搭載したAdobe Expressでイラストを作成する流れを紹介します。

    図:テキストから画像を作成

    プロンプトを入力すると、たった数秒で複数のイラストが表示されました!プロンプトに指定した通り、クリスマスの帽子やジムのダンベルが含まれています。

    図:生成AIによる画像生成の結果

    しかし、画像にはクリスマスらしさが足りないようなのでオーナメントを追加することにします。ここでも生成AIの機能を用いれば、プロンプトを入力するだけで、画像に要素が追加されるのです。「生成塗りつぶし」を指定し、画像内の要素を追加する範囲をブラシで選択してから、「華やかなクリスマスオーナメント」とプロンプトを入力します。

    図:生成塗りつぶし機能による素材の追加

    画像内になる人物の左肩の位置に、オーナメントが追加されました。プロンプトを入力するだけで、自然な雰囲気で要素を追加できるのが、Adobe Expressの利点と言えます。

    Adobe Expressを使った文字の挿入と装飾

    生成AIでイラストが作成できた後は、クリスマスのメッセージを追加していきます。

    図:文言の追加

    Adobe Expressでは生成AIだけではなく、シンプルな画像編集機能が統合されています。フォント、色合い、スタイルといった設定をすると、さまざまな印象を与える文言を追加できるようになります。

    図:文字の装飾

    ここでは画像の左上に「Merry Christmas」、そして右上に感謝を伝える「Thank you」といった文言を追加しました。「おすすめ」を選択すると、文字の装飾を簡単に調整できます。

    Adobe Expressの利点

    ここまで見てきたようにAdobe Expressの生成AI機能を用いれば、文言を入力するだけで高品質なイラストを誰も作成できます。


    また、アドビ社が開発した生成AI機能は「Adobe Firefly」と呼ばれる技術です。意図せず著作権を侵害しないような安全な設計がなされているので、商用利用であっても使用できるのがメリットと言えるでしょう。近年は日本語を含めた100以上の言語に対応しているため、思い描いているイメージを実現しやすいのではないでしょうか。


    Adobe Expressの特長として、Adobe Stockの素材を活用してイラストを作成できる点が挙げられます。世界中から集められた画像などの素材は3億点以上あり、無料素材でも100万点が提供されているので、既存の素材を検索してもさまざまな選択肢があることに気づくでしょう。


    加えて、無料版であってもAdobe Expressには画像編集機能が統合されているので、専門的なデザインスキルがなくても魅力的なコンテンツが作成できます。筆者が昨年、他の生成AIツールでイラストを作成した際には、画像編集機能が統合されていなかったため、別途、加工する必要がありました。コンテンツ制作に必要な機能が統合されているAdobe Expressは利便性が高いと感じています。

    まとめ

    本記事では、贈答用イラストを作るためのツールとしてAdobe Expressの使い方を紹介しました。作成したイラスト画像は、デジタルデータとしてメッセンジャーアプリなどで送信しても良いし、思い出として残るよう、印刷してプレゼントとして贈っても良いでしょう。生成AI機能や豊富な画像素材を提供するAdobe Expressを使えば、誰でも簡単に魅力的なコンテンツが作成できるのではないでしょうか。

  • 2021年に注目されるデータ分析関連ベンチャー【B2B編】

    2021年に注目されるデータ分析関連ベンチャー【B2B編】

    2020年は、コロナ禍によって紙やFAXに基づいた業務があまりに多いことが認識され、データ分析を普及させるには、まず、デジタル化を促進する必要があることが指摘されました。2021年は、社会のデジタル化を促進し、人工知能の開発・適用を後押しする技術に注目が集まるものと考えられます。

    幻滅期にある人工知能で、特化型のデータ分析企業が生き残る

    ガートナー社は、2019年のテクノロジー・ハイプサイクルにおいて、人工知能(AI)やモノのインターネット(IoT)が「幻滅期」に入ったと分類しました。市場に登場した新技術が、期待に見合わないまま過熱気味にもてはやされる「過度な期待のピーク期」を越え、幻滅されるようになったことを意味します。

    同社のハイプサイクル・モデルによると、これから、市場への浸透が進む「啓蒙活動期」そして、成熟した技術として市場に受け入れられる「生産性の安定期」へと続きます。

    幻滅されたトピックとしては、人工知能が人間の知性を越えるシンギュラリティ、特定の課題ではなく何でも対応できる汎用AIといったものがあるのではないでしょうか。実際に導入された人工知能プロジェクトは、特定のデータ分析において、人間では解析しきれない分量の情報を解析したり、これまでにはない洞察を得たりするのが現実的です。

    人工知能やデータ分析に関連し、2020年に注目されたベンチャー企業としては、パランティアが代表的です。ピーター・ティールが創業したデータ分析企業で、国防や諜報活動といった分野に強みを持つ企業として知られています。近年は他の業界にもビッグデータ分析技術を提供するようになり、日本ではSOMPOホールディングスやヤマトホールディングスとの提携が発表されました。2020年にIPOを果たし、今後の成長が期待されています。

    人工知能プロジェクトにおいて、収集と前処理にかかる大きな負担

    人工知能プロジェクトを実施する上では、複数のステップによって実現されます。具体的に含まれるのは、データの収集、データの前処理、モデル構築、モデル評価、導入、改善といった手順です。多くの人は、モデル構築・評価といった箇所に注目が集まりますが、現実のデータを扱う上では、データの収集・前処理に大きな負担がかかります。

    データ収集の段階では、分析に使える精度の高い情報が必要です。コロナ禍において紙やFAXを用いた業務プロセスに批判が集まりましたが、このように業務ではデータ化ができておらず、データ分析に使えません。構造化されたデータとして取得する必要があります。

    また、機械学習を行う上では「ラベリング」が課題となります。例えば、新型コロナの診断支援を行うためにCT画像を分析するプロジェクトでは、新型コロナにかかった患者のデータと、そうでない人のデータをラベル付けしなければなりません。このラベル付けは、診断のできる医師の助けが必要です。同様に、「教師あり学習」を行うプロジェクトでは、その業界に特化した知識が求められるケースが多いのです。

    データ・サイエンティストの仕事では、データの前処理に8割の時間がかかるとさえ言われいます。ラベリングにミスがあったり、データが抜けていたりして、品質の低いデータでは、データ分析の精度が上がりません。データの補完・修正・削除を行うデータクレンジングにより、欠損・表記揺れ・外れ値処理といった問題を解決し、データの品質を担保します。

    このようなデータの収集・前処理にかかる負荷が想定以上に要する点も、人工知能に関する幻滅を招いたのかもしれません。この最も手のかかる手順にこそ、自動化や最適化の余地があり、新たなソリューションが求められています。

    2021年に求められるデータ・ラベル付けソリューション

    2021年で注目されるベンチャー企業として、データのラベル付けを行う企業を上げたいと思います。機械学習においてモデル構築・評価に強みを持つ企業は、その前処理に関する負担を下げたいと考えています。そこで、ラベル付けを支援するソリューションが求められるからです。コンピュータビジョンを用いて自動的にラベル付けを行う場合と、専門チームをオフショアに配置し安価で手動のラベル付けを行う二つの手法が考えられます。

    例えば、Labelboxは輸送・農業・医療・保険・航空・製造・建設といった様々な業界で、機械学習の訓練データを用意する前処理工程を支援するプラットフォームを提供しています。2018年に創業された同社は、2020年2月にシリーズBとして2500万ドルの資金を調達しました。

    その他にもScale.ai等、データの前処理を支援するベンチャー企業は増加してきています。Grand view research社の調査では、データの収集・ラベリングの市場規模は、2019年の10億ドルから、年率26%で成長するという予測がなされています。

    2021年に求められる業界特化型データ分析ソリューション

    汎用AIではなく特化型AIが研究開発されている現状を考えると、人工知能プロジェクトを推進するには業界知識が求められています。前述のデータ・ラベリングでも明らかなように、データの品質を保証したり、モデルの評価を行ったりするには、業界知識に基づいた洞察が必要です。

    2020年にIPOしたパランティアが政府向けソリューションから物流や保険へ横展開したように、2021年以降に成長するベンチャー企業も、業界特化型であることが予想されます。既に1億ドル以上を調達した企業の中にも、業界特化型のAI企業が多数含まれています。法令遵守を支援するAscent、医療データを扱うTempus、様々な例が挙げられます。

    まとめ

    人工知能は2020年代に大きな影響を与える技術ですが、高まり過ぎた期待が幻滅し、実際に、どのように社会を変革できるかを現実的に見定める段階にあります。幻滅した理由として、汎用AIよりも特化型AIが現実的なこと、あるいは、モデル構築よりも収集・前処理に負荷が高い点が指摘されました。2021年以降に期待されるのは、データの収集・前処理を支援するソリューションによって人工知能プロジェクトを促進し、特化型AIが社会に普及することではないでしょうか。

  • 2021年に注目するべきスタートアップとビジネスモデルの動向【B2C編】

    2021年に注目するべきスタートアップとビジネスモデルの動向【B2C編】

    2020年はコロナ禍を受けて、スタートアップ界隈も大きな変化を見せました。デジタルサービスが躍進したのに加え、コロナ後を見据えたIPOも見受けられます。2021年も、オフラインの非効率な手続きをデジタル化する動きが進んでいくでしょう。スタートアップのビジネスモデル分析に関する連載を持つ筆者が、2021年に注目するべき動向を分析します。

    2020年に注目されたロビンフッド族

    2020年はフィンテック・ベンチャー企業のロビンフッドが多数のユーザーを獲得し、注目を集めました。手軽に投資を始められるアプリとしてミレニアル世代から人気を博し、そのユーザー層は「ロビンフッド族」とも呼ばれるようになり、金融市場の動きにさえ影響を与えています。

    ロビンフッドがターゲットとしているのは、「HENRY (High Earner, Not Rich Yet)」だと言われています。30代前半から年収10万ドル以上を得るようになったミレニアル世代を指し、高い可処分所得から消費を牽引する世代でもあります。リタイアできる程ではないものの、自由に使えるお金が多いのが特徴です。コロナ禍によって外出が制限される中、旅行や買い物への出費が少なくなったため、余剰資金で投資を始めたい人たちのニーズにロビンフッドが応えたのでしょう。

    コロナ禍によって拡大する格差も影響があります。コロナの経済的影響を受けるのは、宿泊・飲食・娯楽といった業種が主であり、その中でも、非正規社員などの雇用が深刻です。一方で、これらの業種に属さない、かつ、比較的、大きな規模の企業で働く正社員は、これまで通り、同様の給与を受けています。HENRYに分類される若者も、影響が少なく、貯蓄や消費を続け、さらに投資を始めているものと考えられます。

    ミレニアル世代の行動パターンとしては、やはりデジタルが基本です。Amazonの買い物体験に代表されるように、Webやアプリでボタンをクリックするだけで購入が完結するような流れが当然となっています。これまで手続きが煩雑だった投資のような分野でも、膨大な書類に目を通し、サインや印鑑を押すようなプロセスは避けられるのです。ロビンフッドのアプリが人気を集めたのは、このような背景があるのではないでしょうか。

    2021年に伸びそうなデジタルサービス

    2021年以降も、これまで煩雑な手続きが当然だった業界のデジタル化が進んでいくと予想されます。特に、お金を持ったミレニアル世代がオンラインでの消費行動をとる際に、簡単に手続きが完了できるようなサービスが好まれるでしょう。

    例えば、レモネード社は契約から保険金の支払いまで、Webやアプリで完結するようにした「インシュアテック」ベンチャー企業です。チャットボットを介した自動応答により、ユーザーの満足度向上と、顧客サポートにまつわるコスト削減を同時に実現します。また、人工知能を使ったリスク分析や保険プランの価格設定を用いている点から、AIが発展した現代にこそ実現できるビジネスモデルと言えます。ソフトバンクグループも投資するレモネード社は、若者からの支持を受け、大きな成長が期待されます。

    デジタル化による効率化の余地がある業界とは、他に何が考えられるでしょうか。不動産や自動車など、様々なものが該当し、ミレニアル世代がお金を費やす可能性があります。人工知能はここ数年、注目されていますが、実際は、紙やFAXを使った手続きがまだまだ残っており、人工知能が適用できる状態でない点も、コロナ禍が明らかにしてしまいました。デジタル化がが社会に影響を与えるのは、これからだと言えるかもしれません。

    デジタルトランスフォーメーションは、バズワードのように扱われていますが、実際、このようなデジタル化は必要とされています。デジタル化は、以下の3段階があると言われています。

    • デジタイゼーション:アナログの情報をデータ化する。
    • デジタライゼーション:デジタルツールにより業務プロセスを最適化
    • デジタルトランスフォーメーション:デジタル中心のビジネスモデルを構築

    スタートアップのビジネスモデルを考える上では、既存のデジタル化されていない手続きを見出し、その手続きをデジタル化したビジネスモデルへと改革することが重要です。さらに、「Convenience is king」と言われるケースもある通り、便利で簡単に扱えるサービスが人気を得られるようになっています。デジタルを前提としたユーザー体験が鍵となるでしょう。

    デジタル化と、それに紐づく人工知能による分析が可能になったのは現代ならではです。保険の手続きが自動化できるのも、自然言語処理や画像分析といった分野で人工知能の技術が使われています。今まさに注目される分野と考えられる理由です。

    まとめ

    2020年は、ロビンフッドに代表されるように、可処分所得の多い若者へ、従来の煩雑な手続きを省略できるデジタルサービスを提供するベンチャー企業が注目を集めました。2021年も、この傾向は続き、保険・不動産・自動車といった煩雑な手続きを要する分野で、人工知能を活用し、ユーザー体験を最適化して簡便性を高めたデジタルサービスが伸びていくと予想されます。

  • Shopifyのアプリ開発によって独自の機能を追加しよう

    Shopifyのアプリ開発によって独自の機能を追加しよう

    Shopifyはオンラインストアを運営する上で必要な機能が揃っていますが、さらに、アプリを開発すれば、独自の機能を追加することができます。Shopifyユーザー全て、あるいは自社のみが利用するアプリを構築し、独自のショッピング機能や管理機能を実装可能です。本記事では、Shopifyアプリの種類や、開発の前提条件、使用できるプログラミング言語、そして、審査の手続きについて紹介します。

    Shopifyで開発できるアプリの種類

    Shopifyアプリには、いくつかの種類が存在します。まず、「公開アプリ」はShopifyユーザー全てに利用されるもので、Shopifyの審査プロセスに合格したもののみが利用できます。Shopifyアプリストアから検索やインストールが可能であり、マーケティングや生産性を高める機能などが含まれます。無料・有料の双方が存在します。アプリ開発者であれば、有料のアプリを公開し、収益化が期待できるでしょう。

    カスタムアプリは、特定のECサイトを対象に導入されるもので、アプリストアには掲載されません。機能としては公開アプリと同じであり、Shopifyエキスパートにアプリ開発を委託する使い方が想定されます。例えば、自社の顧客管理システムや在庫管理システムと連携する管理機能を作成する、Shopifyに登録した商品をShopify以外の画面で販売する、といった使用方法が考えられます。

    また、プライベートアプリは、自社でアプリを開発し、そのオンラインストアで利用することが想定されます。公開アプリよりも機能が限定されており、管理画面から導入を行うものです。その他にも、テスト目的で作成される下書きアプリもあります。

    Shopifyアプリ開発の前提条件と、使用するプログラミング言語

    アプリを開発する前提条件としては、パートナーアカウントの登録が必須です。Shopifyパートナーとして登録すると、専用のダッシュボードにアクセス可能になります。ShopifyのAPIを用いて、オンラインストアの情報を取得する際には認証情報が必要になるので、パートナーダッシュボードのアプリメニューから取得します。また、アプリの登録なども、このパートナー向け機能から行います。

    Shopifyのアプリは、他のサーバーで稼働させておき、Shopify APIを介して接続し、データをやり取りする流れとなります。例えば、HerokuというPaaSプラットフォームを使うと、アプリケーションを簡単に実行させ、Shopifyからデータを呼び出す構成が実現可能です。管理画面に開発したアプリを追加したり、その他のサービスでShopifyの機能を使ったりできます。

    APIを介してShopifyの機能を用いるため、様々なプログラミング言語でアプリが開発できます。Shopifyのチュートリアルでは、Node.jsとReactを用いるケースや、RubyとSinatraを組み合わせる方法などが紹介されました。また、Shopifyの画面とデザインを共通させるため、Polarisというライブラリを用いて開発を行います。

    Shopifyアプリの審査手続き

    公開アプリを開発し、他のユーザーへアプリを提供する場合、承認プロセスに合格する必要があります。申請時に満たすべき基準は多岐にわたり、アプリの設定や設定、機能と品質、セキュリティ、プライバシー、サポート等の条件を満たさなければなりません。ユーザーにとって使い勝手が良い点や、Shopify APIを正しく使っている点などが評価ポイントです。特に、課金を伴う有料アプリの場合、Billing APIを正しく設定する必要があります。

    アプリは多言語対応が可能です。日本のユーザーに提供するには日本語を設定しておき、さらに、多数存在する海外のユーザーに対応するため英語の設定を行えば、公開アプリからの収益を伸ばせる可能性が高まるでしょう。

    アプリの売り上げを伸ばすには、アプリのマーケティング活動も欠かせません。アプリの解説文や画像の品質を高め、フォーラムなどでの宣伝を行います。基本的な機能は無料で提供し、付加的な機能にのみ課金させるフリーミアムモデルの採用も有効です。

    まとめ

    Shopifyを利用するメリットの一つに、Shopifyの機能を拡張できるアプリの存在があります。自社のシステムと連携したり、他のサービスでShopifyの商品を販売したりする場合など、基本の機能で網羅されていない要件は、独自のアプリで実装可能です。アプリ開発会社であればアプリを販売して収益化ができるし、オンラインストアの運営者であれば、Shopifyエキスパートに委託して自社向けのアプリを開発する使い方が考えられます。異なるプログラミング言語で開発できるので、自社に合った構成で開発を試してみると良いでしょう。

    オンライン講座UdemyでもShopifyを使う手順を紹介するレッスンが公開されています。

    【初心者向け】shopifyで自分のお店を作ろう
  • Shopifyで商品が売れない際に検討するべきマーケティング戦略とShopifyの機能

    Shopifyで商品が売れない際に検討するべきマーケティング戦略とShopifyの機能

    Shopifyはオンラインストアを簡単に設置できるプラットフォームですが、それだけでは商品が売れるとは限りません。ECサイトは販売するための手段に過ぎず、商品の選定やマーケティング戦略が機能するかどうかが、売り上げの成果に影響します。本記事では、ShopifyでECストアを運営する際に考慮するべきマーケティング戦略について検討します。

    Shopifyで売れる商品は何か

    オンラインストアでの販売を伸ばすには、地道な販売戦略が求められます。顧客が求める商品を用意し、需要を喚起する施策を通して、顧客のニーズを満たします。オンラインストアをどのように構築しても、その前提は変わりません。しかし、Shopifyのように豊富な機能を持ったプラットフォームを使ってオンラインストアを構築した場合、集客や販売を促進するための施策が簡単に打てるようになるのが利点です。

    Shopifyでは様々な商品を取り扱うことができます。代表的なものとしては、衣料品・アクセサリー・電化製品・食品・家具・美容・スポーツ・おもちゃ・ゲームといったものが挙げられるでしょう。また、Shopifyは画像、動画、音楽ファイル、その他のデザイン素材など、無形の商品を扱えるのが特徴です。同様に、オンライン講座やコンサルティングといったサービスの予約・販売に利用する方法もあります。

    Shopifyで商品が売れないときは、販売戦略を見直すのが基本

    Shopifyを使ってオンラインストアを運営するのは、顧客と直接やり取りをしてユーザーの情報を収集したり、自社ブランドを構築したりできるのがメリットです。Amazonや楽天のようなマーケットプレイスに出店する場合、集客支援が期待できる一方、自社でコントロールできる余地が少なくなってしまいます。

    Shopifyによるオンラインストア運営は、いわゆる「直営店」を設置するようなものです。そこで販売が伸ばせるかどうかは、商品の魅力と、それをいかに顧客へ伝えられるかどうかにかかっています。Shopifyでオンラインストアを構築したものの、販売が思うように伸びない場合、そのマーケティング戦略を見直す必要があります。そして、Shopifyはマーケティング戦略を実現するのに必要な機能が提供されている点にも注目したいところです。

    ここでは、販売を伸ばすためのフレームワークとして「AARRR」モデルについて考えてみましょう。AARRRとは、サービスを成長させるための5つの要素を順に説明したものです。Acquisition(誘導:ユーザー獲得)、Activation(活性化:顧客情報の提供)、Retention(継続:リピーター化)、Referral(紹介:シェア)、Revenue(収益:優良顧客化)の5段階から構成されます。

    Acquisitionの段階では、見込み顧客をECサイトに誘導するのが目的です。ブログを書いて検索エンジンで上位表示させる(SEO)ようにしたり、ソーシャルメディアで有用な情報を発信してフォロワーを集めたりといった方法が考えられます。その他にも、Web広告を出稿する、アフィリエイトプログラムを介して販売する、といった手法も一般的です。Shopifyはブログ記事をECサイト内に投稿したり、ソーシャルメディアで商品を販売したりする機能があり、Acquisitionを促進します。

    次に、Activationの段階では、ECサイトでのユーザー登録などを促します。Shopifyでは「テーマ」を使って魅力的なデザインを持ったランディングページを作成し、顧客の興味をひくことが可能です。

    また、Retentionのステップでは、一度訪問した顧客が継続してECサイトを利用するようにする対策を講じます。Shopifyにおいては会員登録したユーザーに対し、Eメールを送信して興味を喚起したり、買い物カゴに商品を入れたままECサイトを離脱した「カゴ落ち」のユーザーにメールを送ったりして、利用を促す方法があります。

    そして、Referralは、既存顧客が新規顧客を連れてくる仕組みを設けます。Shopifyではギフトカードを管理する機能があるので、プレゼントとして新規顧客を誘導することができます。

    最後に、Revenueは商品購入、並びにアップセル・クロスセルを通じて、収益化を実現するステップです。Shopifyはクレジットカード、銀行振り込み、PayPal、Amazon Pay、Alipayを含めた様々な決済手段が揃っているので、好みの決済手段がないからといってユーザーが離脱するのを防ぎます。また、Shopifyでは割り引き管理が容易なので、時間限定の値引きセールを行い、商品購入を促す方法もあります。

    Shopifyをやめる際に考慮するべきポイント

    ShopifyでのECサイト運営体験が期待に添わなかった場合、Shopifyの利用をやめる選択肢もあります。ユーザー登録するだけでオンラインストアを開店できるShopifyは、同様に、閉店するのも少ない手間で作業が完了します。商品・顧客・注文データを出力して、その他のプラットフォームに移管したり、Amazonや楽天といったマーケットプレイスに集約したりといった考え方があるでしょう。

    Shopifyはストアオーナーの権限で、解約、または一時停止を行います。解約は不可逆なアクションであり、解約から30日以降はECサイト上のデータが完全に削除されます。一方、一時停止は再開可能な点で異なります。通常プランよりは安くなりますが、一時停止状態の間、料金が発生してしまう点には注意が必要です。ユーザーから見ると、商品の閲覧は可能であるが、購入は不可という状態になります。

    まとめ

    Shopifyは有形・無形の商品を取り扱い、簡単にオンラインストアが開設できるプラットフォームです。プラットフォーム自体は、ECストアを運営するための手段であるので、販売が伸びるかどうかは、運営者の販売戦略にかかっています。Shopifyは様々な販売戦略を実施する上でも助けになるでしょう。近年は、D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)のトレンドもあり、優れた商品を有するブランドが、直接、顧客とコミュニケーションをとって、販売を進める例が増えています。Shopifyはストアの規模に基づいて異なるプランが用意されているため、D2C企業にとっても有効な選択肢になると思われます。

  • Shopifyへ移行するために便利なアプリと、事前に検討するべきポイント

    Shopifyへ移行するために便利なアプリと、事前に検討するべきポイント

    異なるプラットフォームでオンラインストアを運営していた場合でも、Shopifyへデータを移行して、オンラインストアの運営を続けることができます。BASE等の他のプラットフォームを使っていても、移行を経ると、Shopifyの豊富な機能を活用することが可能です。手作業を極力避け、一括でデータを移せるようになると、少ない工数でオンラインストアの移行が行えます。

    Shopifyに移行する手順と、その注意点

    既に他のプラットフォームでオンラインストアを運営していると、そこに保管されたデータが大量に存在しています。移行の手順は、基本的に、既存のオンラインストアからデータを出力するステップと、取得したデータをShopifyに入力するステップによって構成されます。その際に、データの形式が異なっている場合、それらを調整する作業が必要です。多くの場合、CSVと呼ばれるファイル形式が採用されます。多量のデータでも、カンマ区切りのファイルに保存し、必要に応じてExcelでファイルを閲覧することも可能です。各列が何のデータを示しているかを一行目に記載しておき、Shopifyが自動的にデータを認識できるようにします。

    Shopifyにデータを入力する際には、商品管理・顧客管理・履歴注文の順に登録します。この順番で登録すれば、誰が何の商品を注文したかという情報が、Shopifyの中で、整合性を保って管理できるからです。例えば、商品管理では商品名・説明・価格等が含まれ、顧客管理には購入者の名前・住所・メールアドレスといった情報が含まれます。また、履歴注文には注文の状況・配送先・支払い状況といったデータが必要です。

    データを移行した後は、Shopifyでオンラインストアのデザインなどを設定する必要があります。Shopifyには「テーマ」という機能があり、レイアウトや色・フォントを一括で設定可能です。その他にも、税金や配送料など、オンラインストアの運営に必要な情報を設定します。また、自社でドメインを保有しているのであれば、Shopifyでドメイン設定を行い、そのURLにアクセスした際にShopifyを訪問できるようにします。

    既存のオンラインストアからShopifyに移行する場合、そのサイトのURLが変更になったしまう点には留意するべきです。例えば、「https://www.example.com/item1」という商品ページが、Shopifyに移行した後は、「https://www.example.com/products/item-1」に変更になってしまう場合があります。この場合でも、Shopifyには「URLリダイレクト」という機能があり、元のURLから新しいURLへ自動的に遷移させられるので、この設定を忘れないようにします。

    Shopify移行に使える便利なアプリ

    Shopifyにデータをまとめて登録する際には、無料・有料の移行アプリが用意されています。必要に応じて、アプリを有効化し、データの一括登録を行います。例えば、MatrixifyというアプリではCSV(またはExcel)のファイルを登録可能です。商品・顧客・注文・ブログ等、それぞれのデータに対応しており、特に、Magento、BigCommerce、WooCommerceといったプラットフォームを使っている場合、一括登録も容易です。10件以内であれば無料で利用できるので、一括登録が上手くできる点を確認した後、有料プランを使うようにしても良いでしょう。

    2020年9月には日本のGet It社から「BASEショップ情報移行アプリ」が公開されました。BASEのプラットフォームを用いている場合、商品情報・注文情報・カテゴリ情報を取り込んで、Shopifyへ移行できるのが利点です。前述のMatrixifyは英語でのサポートになってしまいますが、「BASEショップ情報移行アプリ」の場合、日本語対応がなされています。

    BASEやStores.jp等の異なるプラットフォームからShopifyに移行するには

    移行においては、以前に使っていたプラットフォームからデータが出力できるかが、重要な前提となります。CSVなどのファイルで出力できれば、上記のアプリを使って、Shopifyへ一括登録できるからです。出力機能の有無や仕様は、プラットフォームによって異なります。

    BASEの場合、売り上げ、注文データなどが出力可能です。また、Stores.jpでも注文データが出力できます。カラーミーでは、顧客・商品・受注を含めた様々なデータが出力できます。

    まとめ

    Shopifyはオンラインストアに必要な機能が豊富に揃っており、機能を追加する様々なアプリがあるので、人気を集めてきました。他のプラットフォームからShopifyへ移行する場合でも、CSVファイルを介してデータを一括登録すれば、全てを手作業で登録するよりも工数の削減が可能です。また、アップグレードしたプランであるShopify Plusを使っている人は、移行を容易にするBulk Transporterアプリなどの選択肢も提供されています。

  • Shopifyの「テーマ」を活用して、デザインに優れたオンラインストアを構築しよう

    Shopifyの「テーマ」を活用して、デザインに優れたオンラインストアを構築しよう

    Shopifyにおける「テーマ」とは、オンラインストア全体について見栄えを設定できる機能です。画面のレイアウトや色合い・フォントなど、あらゆるデザイン要素が含まれています。自社のブランドイメージや扱う商品に適したテーマを適用し、オンラインストアの使い勝手を向上させることが可能です。無料でも十分に品質の高いテーマが用意されていますが、他のオンラインストアと違いを際立たせるために有料のテーマを用いる方法もあります。

    Shopifyのテーマを選定するためのポイント

    オンラインストアを運営する上で、その見栄えは重要な要素の一つです。従来のストア開設ではデザイナーに依頼してデザイン製作する必要がありましたが、Shopifyでオンラインストアを開けば「テーマ」を適用するだけで、高品質なデザインが実現可能です。

    テーマを選定する際には、まず、オンラインストアのコンセプトを確認するのが第一歩です。どのような顧客層に何の商品を提供するのかを確認します。洗練されたデザインが好まれるのか、親しみやすい色合いが望ましいのか、デザインに関する要件が変わるからです。また、取り扱う商品数も大きく影響があります。商品の種類が少ない場合、大きな画像を表示して、強い印象を与えるのが効果的でしょう。商品の種類が多ければ、検索機能を使って、商品が見つけられるテーマが望ましいと言えます。

    テーマは、それぞれ異なる商品表示のデザインを有しています。そのため、テーマを適用する前に、商品がどのように見えるのかを十分に確認する必要があります。サイトトップ画面に複数の商品表示ができるか、スライドショーが使えるか、メニューの位置や構造が使いやすいか、検索機能はあるか、在庫数が表示できるか、売れ筋・新作の表示ができるか、モバイル画面に最適化されているか、といった点は主要な検討ポイントです。

    Shopifyのテーマは業界ごとに推奨されたものが用意されています。具体的には、ファッション、アクセサリー、家電製品、食料品、家具、美容・健康、スポーツ、ゲーム、アートといったジャンルが含まれます。これらに当てはまらなくても、それに近いものを選べば、ユーザーの期待に添ったデザインが簡単に準備できるでしょう。

    Shopifyのテーマをカスタマイズするには

    Shopifyのテーマには「カスタマイズ」という機能があり、同じテーマであっても、設定項目を変えるだけで違ったデザインを作りこむことが可能です。色やフォント、アイコンなどを編集できるので、各ページについて変更できるので、異なる印象を与えられるようになります。全画面での表示やモバイル画面での表示を確認し、それぞれのユーザーからどのように見られているかを確認します。

    Shopifyのテーマを利用する際には、日本語対応の有無を確認するべきです。日本語に対応されている場合は、言語設定から日本語の設定が行えます。さらに、「言語エディタ」を用いて、各画面に表示された文言を逐一翻訳する方法もあります。それぞれのメッセージに違和感がないよう、日本語の翻訳を確認します。

    プログラミング技術があれば、Shopifyのコードを編集し、その機能やデザインを自由に編集することができます。HTML、CSS、JavaScript、Ruby、及びShopify独自のLiquidテンプレートが使われており、これらの技術を理解している人であれば、機能のカスタマイズが可能です。

    多くの場合、コードの編集まで行う必要はなく、自社に適したテーマを探し、設定を編集するだけで十分でしょう。どうしても実現したい機能やデザインがある場合に限り、プログラマーに依頼するのが望ましいと考えられます。

    Shopifyのおすすめ無料テーマ

    Minimal

    「ミニマル」という名称が示すように、基本的なデザインを揃えるシンプルなテーマです。トップ画面では複数の商品が表示可能であり、商品詳細画面では購入に必要な項目が網羅されています。

    Simple

    商品の種類が多いオンラインストアに適した「シンプル」なテーマです。画面左部のメニューにカテゴリが表示され、カテゴリごとの商品表示や、おすすめ商品の表示が行えます。ユーザーからの評価が高い、人気のテーマと言えます。

    Narrative

    商品数が少なく、数個のバリエーションのみ提供されるオンラインストアに適したテーマになります。そのブランドや商品にまつわるストーリーを伝えるのに適したレイアウトで、多数の印象的な画像や動画をトップ画面に表示するのが特徴です。

    Shopifyのおすすめ有料テーマ

    Presitige

    ファッション業界に適した高品質のテーマです。大型の画像をふんだんに利用できるレイアウトで高級感のあるデザインが作成できます。フランスのデザインスタジオMaestrooo社によって開発された人気のテーマとなっています。

    https://themes.shopify.com/themes/prestige/styles/couture?locale=ja&ref=cto-for-good

    Blockshop

    美容・健康の分野で適したテーマになります。商品画像の複数表示やスライドショーでの表示によって、ブランドや商品に関する強い印象を与えます。ポップアップでメッセージを強調するのにも最適です。

    https://themes.shopify.com/themes/blockshop/styles/beauty?locale=ja&ref=cto-for-good

    District

    スポーツ業界に強い、洗練されたテーマがDistrictです。トップ画面上部に注目された商品を表示させたり、商品ページで色の見本を表示して多色展開を示したりと、商品の魅力を伝えるのに適しています。

    https://themes.shopify.com/themes/district/styles/energy?locale=ja&ref=cto-for-good

    まとめ

    Shopifyはユーザー登録すれば簡単にオンラインストアが開設できるプラットフォームであり、サイト全体にデザインを適用できる「テーマ」は、サイト運営を効率化する強力な手段です。訪問者にどのような印象を与えたいのか、商品の種類はどのくらいかを確認した上で、最適なテーマを選択する方法が推奨されます。初めは無料テーマで初めてみてから、必要に応じて有料テーマを購入したり、サイトのコード編集を行ったりして、デザインを最適化すると良いでしょう。

  • Shopifyストアの売上最大化アプリ4選!アプリを活用すればここまで簡単に集客施策ができる

    Shopifyストアの売上最大化アプリ4選!アプリを活用すればここまで簡単に集客施策ができる

    【PR】株式会社ハックルベリー提供コンテンツ

    コロナ禍により世界的に外出は制限された影響で、Eコマースでの購買が世界のみならず日本でも大きな成長を見せました。本ブログでも以前紹介したように、世界最大級のECプラットフォームであるShopifyを活用したECストアは大きく増加しています。読者の中にもShopifyを使っていたり、Shopifyでのオンラインストア運用を検討していたりするEC事業者がいらっしゃるのではないでしょうか。

    ECストアは作って終わりではなく、売り上げを伸ばすための手段です。そこでで、本記事では、Shopifyを活用したECストアにおいて売り上げを最大化するために便利なアプリを4つ紹介していきます。

    アフィリエイト連携(Affiliate Integrate)

    アフィリエイトは、購買成果に連動した報酬設計なのでECストア運営においては鉄板の集客施策です。この「アフィリエイト連携」は、日本のアフィリエイト事業者への連携が無料かつ完全成果報酬でできるShopifyアプリです。各アフィリエイト事業者への申請も管理画面から一括でできるので、Shopifyアプリならではの便利さが体験できます。導入が簡単で、かつ成果報酬なので、まずは入れておくべきアプリの一つです。

    Shopifyアプリストア:アフィリエイト連携(Affiliate Integrate)

    Google & YouTube

    Google広告やGoogleショッピングにまとめて、ストア商品を掲載できるアプリが「Google & YouTube」です。です。他にも、海外のサードパーティが色々なGoogle連携アプリを出していますが、このアプリはアプリ解説ページが日本語で書いてあるので、始めやすいかと思います。

    Shopifyアプリストア:Google & YouTube

    Facebook & Instagram

    Facebookやインスタグラムのタイムライン等に、ストア商品を掲載できるのが「Facebook & Instagram」のアプリです。Google広告系と同じく、他にも海外のベンダーが同様の連携アプリを出していますが、このアプリはShopify公式が出しているシンプルな機能のものです。Facebookとインスタグラムの広告はターゲティングが細かくしやすいため、ターゲットにリーチしやすいのが特徴です。訴求するターゲットが明確な場合は効果を発揮しやすいアプリと言えます。

    Shopifyアプリストア:Facebook & Instagram

    Letters

    前述のアフィリエイト連携に続き、和製アプリとしてLettersを紹介します。これは、いわゆる「友達紹介キャンペーン」などが簡単に作れるアプリです。広告費をかけずに紹介インセンティブで売り上げ増加を目指す点でも「アフィリエイト連携」と似ています。リファラル(紹介)と言われる集客手法であり、先行投資を抑えながら手軽に試してみるのも良いと思われます。

    Shopifyアプリストア: Letters

    まとめ

    Shopifyは日本でも急激に伸びていますが、集客手法はまだまだ工夫しつくされていません。せっかく作ったECサイトに集客できなければ意味がないので、上記に紹介したアプリや、関連するアプリをShopifyのアプリストアで探して、ECストアの売り上げアップをはかってみてください。

    本記事は株式会社ハックルベリーより寄稿されました。

  • 資金繰りを悪化させる要因と、それを改善させる手法とは

    資金繰りを悪化させる要因と、それを改善させる手法とは

    資金繰りは経営上の大きな課題です。悪化する要因は、事業の様々な領域に存在し、改善するためには全社的な取り組みが求められます。具体的には、売掛金の支払い期間を短縮したり、ファクタリングを使った売掛金の早期に現金化したりする手法があります。

    ■急激な売り上げの増加や、過剰な在庫は資金繰りを悪化する要因となる

    資金繰りが悪化する要因は様々なものがあります。まず、売掛金の支払いサイクルが長い場合、現金収入が得られるまで、支払いが続いてしまうため、現金が不足する可能性があります。利益があっても支払いが滞ってしまうと黒字倒産に陥るリスクもあります。また、売掛金の支払いが遅延したり、取引先が倒産して支払いがなされなかったりすると、資金繰りが悪化します。

    急激な売り上げの増加も、資金繰りを悪化させる要因になり得ます。業界によっては、受注するために原材料を仕入れたり、外部の業者に作業を依頼したりする必要があります。注文が増えると、顧客からの入金には時間を要するにもかかわらず、支払いが増えるため、手元の資金が枯渇してしまいます。

    在庫の管理は、資金繰りに大きく影響があります。注文が増えたときに、売り切れによる機会損失を防ぐために在庫を増やしたいところですが、在庫が増えると、仕入れ及び在庫の管理にコストを要します。在庫を増やしたものの、注文が減ってしまうと、在庫が処分できないため、値引きして販売せざるを得なくなり、長期的に見て利益率が減少してしまうでしょう。

    ■支払いサイトの短縮やファクタリングの利用によって資金繰りを改善する

    資金繰りを改善するのは、経営上の大きな課題です。様々な視点で改善の施策が考えられるので、普段から対応策を考慮しておく必要があります。

    売掛金の早期回収は、資金繰りの改善に寄与します。業界の慣習で支払いまでの時間は決まっているかもしれませんが、顧客と個別に交渉して、支払いまでの期間(支払いサイト)を短縮する方法もあります。また、支払いが遅れたり、倒産したりしないよう、顧客とコミュニケーションをとり、場合によっては、事前に経営状態を確認することが推奨されます。一方で、仕入れについては、支払いを遅らせる取り組みが必要です。掛け払いの契約とし、支払いサイトは仕入れ先と交渉します。

    売掛金を早期に現金化する手法としてファクタリングがあります。手数料を払う必要がありますが、請求書を買い取る金融サービスによって資金繰りを改善します。

    ファクタリングやビジネスローンを必要以上に用いると、結果的に経費がかさんでしまいます。売り上げを増やすための投資として一時的な資金調達するのは長期的な利益につながりますが、現金管理が不十分であるためにファクタリングやローンを使ってしまうと、資金調圧コストが増加し、利益を低下させてしまいます。

    現金の収支を管理するため、資金繰り表を作成し、経営状態を細かく診断します。過去の実績を管理する実績資金繰り表と、未来の収支を予測する予定資金繰り表の2種類が存在します。資金不足により機会損失が発生したり、資金繰りの悪化によって資金調達コストが増加したりしないよう、現金の管理を徹底するべきです。

    ■売り上げの増加を急ぎ過ぎず、無理のない資金計画を立案・実行する

    売り上げに注目し過ぎると、資金繰りが悪化する傾向が知られています。在庫を過剰に抱えてしまい、利益を圧迫してしまうからです。在庫が留まっている期間、つまり、在庫回転期間を計算し、適正なレベルに在庫が保たれている点を確認します。

    売り上げを増やしたいあまり、過剰な借り入れや投資をすると、少しの不測の事態が生じただけで、資金繰りに問題が発生する可能性があります。営業活動から得られるキャッシュフローの範囲で投資をするように、余剰の現金を保持できるようにします。金利が低く抑えられる長期借入金で投資をするように、留意します。

    長期的には、収益性の高い事業構造に変革していくことは、資金繰りの改善につながります。具体的には、固定費を減らし、損益分岐点を引き下げると、利益が出やすくなります。アウトソーシングの利用、クラウドサービスやリースの活用によって、固定費を変動費化する手法もあります。付加価値の高い商品・サービスを提供し、利益率を改善するのも重要です。

    まとめ

    資金繰りを改善するには、支払いサイトの改善から、ファクタリングの利用まで、様々な手段があります。売り上げに注目し過ぎず、無理のない範囲で借り入れや投資を行うようにし、資金繰りを管理するよう、心がけましょう。

  • 中小企業にとってファクタリングを利用する価値は、早く現金化し代金回収リスクを軽減できること

    中小企業にとってファクタリングを利用する価値は、早く現金化し代金回収リスクを軽減できること

    中小企業は売掛金が回収できないことで資金繰りが悪化するリスクがあります。原材料の仕入れや外注費が調達できなければ、新しい注文を受けられず、失注してしまうケースも考えられます。そこで、資金繰りを改善する手段としてファクタリングが挙げられます。金融機関から融資を受けるより早く現金化できるので、緊急の現金ニーズに応えます。また、ファクタリング会社が、取引先が倒産するなど代金回収が難しくなるリスクを肩代わりするサービスも提供されるようになりました。

    必要なタイミングで融資を受けるのが難しい中小企業にファクタリングが有効

    中小企業は、大企業に比べ、財務基盤が十分でなく、資金繰りの問題が発生しやすいと言われています。売り掛けで支払われる契約の場合、代金が期限通りに入金されなかったり、取り引き先が倒産してしまったりと、現金が不足するリスクがあります。顧客からの入金を待つ間も、他の顧客へ商品を提供するために原材料を仕入れる、人件費や設備費といった固定費を支払うといった現金の支出は続いてしまうからです。

    財務基盤が十分でない中小企業は、金融機関からの融資も受けるのが困難です。資金繰りが難しいときほど現金が必要であるのに、経営が悪化しているからと融資を断られてしまう場合さえあります。不動産担保があれば融資が可能でも、不動産を有していない中小企業では利用できません。資金繰りの問題が現実化してから調達するのでは手遅れになってしまう可能性があるので、事前に資金調達の手段を知っておくことが推奨されます。

    中小企業が資金調達する方法の一つとしてファクタリングが挙げられます。ファクタリングは、売掛金を早期に現金化するサービスで、資金繰りを改善するのに役立ちます。ファクタリングは最短で即日入金される場合もあり、緊急で資金を調達したい中小企業のニーズに応えています。

    代金回収リスクをファクタリング会社が負担するノンリコース契約が可能

    売り上げがあっても手元の資金がないために支払いが滞り黒字倒産が発生してしまうケースがあります。ファクタリングを利用すれば、売掛金の範囲で資金を調達できるので、資金調達コストを抑えながら資金繰りを改善するのに効果的です。

    金融機関からの融資では、融資を申し込む企業の信用や経営状況が審査の対象となるので、財務基盤の弱い中小企業では審査に通らない可能性があります。一方、ファクタリングでは、売掛金が回収できるかが最も重要な審査対象なので、申し込み企業よりも売り掛け先の信用が審査対象となります。

    売掛金の回収が遅れたり、倒産によって回収できなくなったりすると、中小企業にとっては資金繰りの問題が引き起こされてしまいます。ファクタリングでは、ノンリコースと呼ばれる契約条項が付けられる場合があり、売掛金が回収できなくても申し込み企業は返済義務を負わず、ファクタリング会社がリスクを負担するという方法を選べます。

    大手銀行やノンバンクが提供するファクタリングは、売掛金の最低金額が設定され、中小企業の希望する範囲に入らない場合があります。最新のサービスでは、中小企業でも使いやすいよう、最低金額が設定されず、審査によって利用の可否が決まるようになってきました。売掛金を無理にまとめる必要がなく使い勝手が向上しています。

    ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングという二つの方式があります。2社間ファクタリングは手数料が高い一方、3社間ファクタリングでは売掛先への通知が必要でプロセスが煩雑になるという課題があります。最近は、2社間ファクタリングでも手数料が安いサービスがあり、中小企業にとって選択肢が増えてきています。

    売掛債権を使った資金調達が国の施策として促進されている

    経済産業省中小企業庁は、売掛債権を担保とした融資保証制度を創設し、国の施策として売掛債権の利用促進を進めています。特に、売掛債権の利用によって、資金繰りが厳しいとの風評被害が発生していることが指摘されました。実際は、複数の資金調達手法を備えることが、中小企業の経営に選択肢をもたらし、ひいては経済の活力につながります。

    資金繰りが厳しい場合だけでなく、新しい機会をつかむためにもファクタリングは利用可能です。新しいプロジェクトが舞い込んだが、原材料の調達や外部業者へ作業を依頼する資金が足りないために、受注できないといったシナリオが考えられます。その場合、手数料を支払ってでもファクタリングによって資金調達ができれば、新しいプロジェクトを受注し、より大きな利益へとつなげられます。未来への投資として、新たな資金調達を活用する選択肢もあるのです。

    まとめ

    財務基盤が脆弱な中小企業は、売掛金の回収が遅延・不能になることで、資金繰りの問題が発生する可能性があります。金融機関からの融資を受けるにも、審査に時間がかかる、条件が悪い、融資を断られるといった困難が聞かれます。ファクタリングは早く入金できる上、代金回収リスクを回避できる利点があります。中小企業にとって、新たな資金調達の手段として利用の増加が見込まれています。

    GMO BtoB 早払い(ファクタリング)【手数料業界最安水準1.0%~】
  • ファクタリングのメリット・デメリットを知った上で、その対策について考える

    ファクタリングのメリット・デメリットを知った上で、その対策について考える

    ファクタリングは請求書を売却して、早期に現金化することで資金繰りを改善できるサービスとして知られています。銀行からの融資に比べ、審査のスピードが早く、借り入れではないので信用情報にも履歴が残らないのが利点です。これまでは手数料が高く、売掛先への通知が必要といったデメリットがありましたが、新しいファクタリング・サービスでは、これらの問題が解決されるようになっています。

    ファクタリングのメリットは、早期入金による資金繰りの改善

    ファクタリングは、売掛金を売却して、早期に現金化する金融サービスです。企業間取り引きでは請求してから入金されるまで、業界によっては数か月要する場合があり、その間にも固定費の支払いや仕入れを行う必要があるため、現金が枯渇するリスクがあります。資金繰りを改善するのに、ファクタリングは効果的な手段です。

    ファクタリングのメリットは、最短で即日入金される、そのスピードです。銀行から融資を受ける場合、資料を揃えて面談を受けてから入金されるまで、数週間~数か月かかってしまいます。資金繰りが悪化し、急を要する状況では、問題の解決になりません。支払い期日には支払いが約束されている売掛金が審査対象となるので、銀行から融資を受けられなかった場合でも、ファクタリングが利用できる場合もあります。

    銀行融資やカードローンを利用した場合、信用情報機関にその履歴が記録されます。その履歴を見て経営状態が悪いと判断する銀行もあるため、今後の銀行との関係に悪影響が及ぼされる可能性があります。ファクタリングは借り入れではないので、信用情報に影響がないのが利点です。

    ファクタリングは、そのサービスを提供する業者によって売掛金の買い取りが行われます。そのサービスによっては、ノンリコースという契約が含まれており、取引先が倒産するリスクを肩代わりする仕組みがあります。つまり、未収金が回収されなかった場合でも、早期入金された金額が利用者へ請求されないことになります。

    ファクタリングが抱えるデメリットを解決する新しいサービス

    ファクタリングにはいくつかのデメリットがありますが、近年はその課題を解消するサービスも登場しています。

    手数料が高くなる場合があるが、安価なファクタリング業者も登場している

    ファクタリングは請求書の額面通りに買い取られるわけではなく、手数料が割り引かれた金額が入金されます。資金繰りを改善するための必要経費ではありますが、頻繁に利用していると利益率を圧迫してしまいます。

    ファクタリングには2社間ファクタリングと3社間ファクタリングという異なる方式があります。3社間ファクタリングの場合、手数料は1~10%に抑えられますが、ファクタリング会社にとって代金回収リスクがある2社間ファクタリングの場合、手数料は10~20%に達すると言われます。利息制限法に規制されるビジネスローンでは年率でも上限が20%です。ファクタリングを一年に換算すると、その手数料はビジネスローンよりも高くなってしまうことになります。

    大手銀行や大手ノンバンクが提供するファクタリングとは異なり、近年登場した金融サービスでは、オンラインでの手続きによって手数料を抑えたものが登場してきました。例えば、OLTA(オルタ)は申し込みから入金までオンラインで完結する新しいサービスです。従来のファクタリングでは数週間かかった手続きも、オンラインであれば簡単に行え、審査は最短で24時間以内に完了します。2社間ファクタリングでありながら手数料は2~9%となっています。法人でも個人事業主でも利用可能です。

    売掛先への通知が懸念になっていたが、通知が不要になる方式も利用可能

    手数料を抑えるために3社間ファクタリングを選択すると、売掛先へファクタリングの利用を通知する必要があります。顧客がファクタリングに同意するかどうかは事前には分からず、また、資金繰りに困っている企業と認識されてしまい、今後の取り引きに悪影響を及ぼすリスクさえあります。

    前述のように、最近のサービスでは、3社間ファクタリングと同じ程度の手数料に抑えながら、2社間ファクタリングの方式を採用できるものが登場しています。例えば、GMO BtoB 早払いは、東証一部上場であるGMOペイメントゲートウェイ社が展開する先進的なサービスです。2社間ファクタリングながら、申込企業の名義で作成した仮想口座をGMOペイメントゲートウェイ社が作成し、売掛先から直接入金させることで代金回収手続きを省略しています。支払い遅延や倒産の際にも、収納代行するリコースのファクタリングが可能です。手数料も1%からと、業界最安水準です。手数料は上がってしまいますが、請求書を発行するより早く、注文書の買い取りも実施しています。

    まとめ

    ファクタリングには即日入金を含め、早期の資金化によって資金繰りを改善するメリットがあります。これまでは手数料の高さや売掛先の通知といったデメリットがありましたが、新しいサービスでは、そのデメリットを解消する対策も講じられています。資金繰りに困る企業は、ファクタリングの利用を検討してみても良いでしょう。

    GMO BtoB 早払い(ファクタリング)【手数料業界最安水準1.0%~】
  • ファクタリングの手数料にかかる要因とは?相場より安く利用できるファクタリング会社も登場

    ファクタリングの手数料にかかる要因とは?相場より安く利用できるファクタリング会社も登場

    ファクタリングの手数料は様々な要因に影響されます。契約形態や代金回収リスクに加え、契約にまつわる諸費用が追加されるケースがあります。最近は、手数料が従来の相場よりも安く、審査スピードが速いファクタリング会社が登場してきたので、賢くファクタリングを利用したいところです。

    ■ファクタリングの手数料に影響する要因

    ファクタリングは手数料を支払った上で、売掛金を早期に現金化する仕組みです。売り上げがあっても実際に入金するまで数か月の支払いサイトがある場合、他の注文の仕入れや急な出費に対して現金が足りなくなり、資金繰りに困るケースがよくあります。ファクタリングは、売掛金の範囲で、運転資金を調達する手段として知られています。

    ファクタリングを利用する際には手数料が決定される仕組みを理解し、そのときの状況に適したファクタリング会社を選択する必要があります。手数料が必要以上にかかってしまうと、資金繰りの問題は解決されても、入金される金額が少なくなるので、長期的に見た利益率が低下してしまうのが欠点です。

    ファクタリングの手数料は、様々な要因によって決定されます。まず、契約形態として、2社間ファクタリング・3社間ファクタリングの違いが挙げられます。売掛先に通知されず、素早く入金されるものの、手数料が高くなるのが2社間ファクタリングです。逆に、手数料が低く抑えられるのが3社間ファクタリングになります。

    ファクタリングの手数料は、業者による審査によって決定されます。この手数料には、ファクタリング会社にとっての代金回収リスクが主に反映されています。売掛先が信用のある大手企業であれば、回収リスクが低いので、手数料も低くなる傾向にあります。また、申込企業が初めての利用の場合は、手数料が高く、実績を重ねるごとに手数料が低くなります。

    ファクタリングの契約によっては、売掛先が倒産し、支払いが行われなくなった場合に、ファクタリング会社が責任を持って回収する場合があります。償還請求権(リコース)と呼ばれ、この条項がある場合、手数料が高くなります。

    売掛金が大きいほど、手数料が低くなる傾向にあります。支払いまでの期間など、他にも手数料に影響する要因が知られています。

    手数料の他にも、諸費用が引かれ、最終的な入金額が決まります。事務(審査)手数料、契約書の添付する印紙代、交通費など、個別の契約によって影響されます。2社間ファクタリングの場合、売掛債権が二重に買い取られないよう、債権譲渡登記という手続きが行われますが、この費用も負担しなければなりません。

    ■ファクタリングの手数料が安く抑えられる会社の代表例

    ファクタリングにかかる手数料の相場としては、2社間ファクタリングが1~10%、3社間ファクタリングは10~20%と言われます。実際は、前章で見たように、様々な要因に影響されるので、複数のファクタリング会社に見積もりをとって、審査結果を確認する必要があります。

    近年は、オンラインでの処理を導入し、手続きを簡素化することで、手数料を安く抑えられているファクタリング会社が登場してきました。以下では、その代表例を紹介します。

    東証一部上場会社のファクタリング GMO BtoB 早払い

    GMO BtoB 早払いは、東証一部上場であるGMOペイメントゲートウェイ社が展開する先進的なサービスです。2社間ファクタリングながら、申込企業の名義で作成した仮想口座をGMOペイメントゲートウェイ社が作成し、売掛先から直接入金させることで代金回収手続きを省略しています。支払い遅延や倒産の際にも、収納代行するリコースのファクタリングが可能です。手数料も1%からと、業界最安水準です。手数料は上がってしまいますが、請求書を発行するより早く、注文書の買い取りも実施しています。

    GMO BtoB 早払い(ファクタリング)【手数料業界最安水準1.0%~】

    フリーランス向け「お金と保険」のサービス FREENANCE(フリーナンス)

    個人事業主(フリーランス)に限定されますが、無料で口座開設するだけで、損害賠償保険と、請求書の即日払いが利用できるサービスです。急遽お金が必要になったフリーランスに安心を与えるもので、1万円からの少額買い取りが行えます。2社間ファクタリングで、手数料は3%~10%に抑えられています。


    FREENANCEの無料口座開設はこちら

    まとめ

    ファクタリングの手数料は様々な要因に影響されます。契約形態、代金回収リスク、売掛先の信用、償還請求権、売掛金の金額、支払いまでの期間、初回申込みなどが含まれるので、審査してみなければ実際の手数料は分からない部分があります。さらに、契約にまつわる諸費用が追加されるケースも検討しなければなりません。最近は、手数料が従来の相場よりも安く、審査スピードが速いファクタリング会社が登場してきたので、賢くファクタリングを利用したいところです。

  • ファクタリング会社を比較!スピードのOLTA。法人に強いGMOやビートレーディング。個人事業主には?

    ファクタリング会社を比較!スピードのOLTA。法人に強いGMOやビートレーディング。個人事業主には?

    ファクタリング会社を選択する際には、手数料や入金に至るスピードが気になるところです。加えて、2社間ファクタリング・3社間ファクタリングといった契約形態や、買取金額の下限・上限を確認しなければ、自社に最適なサービスが選択できません。法人向けでも個人事業主向けでも、即日で入金可能ながら、手数料を抑えたサービスが登場してきました。本記事では、ファクタリング会社の選び方を解説した上で、注目されるファクタリング会社の違いをそれぞれ比較検討します。

    ■ファクタリング会社を選ぶ基準とは

    ファクタリングは、売掛債権を早期に現金化するサービスとして知られています。資金繰りに問題を抱え、一時的な運転資金を調達したいというニーズに応えるため、請求書を買い取るような形で、資金調達を実現します。手数料の支払いは必要になりますが、数か月間、早く現金化できる場合もあるので、申込み企業にとっては大きなメリットがあります。

    ファクタリングを利用するには条件があり、それに合致しなければ売掛金の現金化はできません。その条件もファクタリング会社によって異なり、税金の滞納があってはいけない、あるいは、赤字であっても審査を通れば可能、といった条件があります。また、申し込む際の条件に応じて、適切なファクタリング会社を選べば、手数料を低く抑え、入金も早くできるかもしれません。

    ファクタリング会社を選ぶ際に、まず、調べるべきなのは、2社間ファクタリング・3社間ファクタリングの違いです。2社間ファクタリングは、申込み企業とファクタリング会社でやり取りをするもので、売掛先にファクタリングの利用が知られないのが利点です。ただし、ファクタリング会社にとって代金が回収できないリスクがあるので、手数料は高くなりがちです。一方、3社間ファクタリングは、申込み企業の依頼に従い、ファクタリング会社が売掛先から代金を回収します。手数料が低く抑えられるのがメリットです。

    ファクタリング会社によって、買取金額の下限・上限が決まっています。消費者向けの商品・サービスを扱っている場合、買取金額に達するだけの売掛債権がなければ、利用できません。逆に、金額が大きく、かつ、支払いまでの期間が長い売掛金については、上限を超えてしまうと、ファクタリングが使えないことになります。

    ファクタリングを利用するのは、緊急の資金が必要な場合が多くなる状況が想定されます。そのため、審査から入金にかかるスピードも、ファクタリングを選ぶ要素となり得ます。事務所でのヒアリングが必要なものよりも、オンラインで手続きが完結できる方が、審査が早く完了する傾向にあります。審査の結果によっては、即日入金も可能です。

    手数料は目安となりますが、実際は、申込み企業や売掛先企業の信用情報によって異なるため、審査結果を見るまで分からないものです。複数のファクタリング会社に審査を申込み、その結果を比べても良いでしょう。

    ファクタリング会社は、法人向けのものと、個人事業主向けのものがあるので、自社の状況によって選択します。また、売掛先についても法人であることが条件となるのが一般的です。また、診療報酬債権、クレジットカード債権など、業界に固有のものが対象になるかどうか、ファクタリング会社に確認が必要です。FAQ(よくある質問)が用意されていれば、記載されているケースがあります。

    ■法人向け、個人事業主向けの代表的なファクタリングサービス5選

    本章では、代表的なファクタリング会社を紹介します。

    最短24時間で請求書を現金化 クラウドファクタリングのOLTA

    OLTA(オルタ)は申込みから入金までオンラインで完結する新しいサービスです。従来のファクタリングでは数週間かかった手続きも、オンラインであれば簡単に行え、審査は最短で24時間以内に完了します。スピード感と手数料の安さが好評です。

    • 運営元:OLTA株式会社
    • 契約:2社間ファクタリング
    • 買取金額:要審査
    • 対応スピード:即日~
    • 手数料:2~9%
    • 対象:法人、個人事業主

    https://www.olta.co.jp/

    東証一部上場会社のファクタリング GMO BtoB 早払い

    豊富な資金力が必要なファクタリング事業を運営する上で、運営元の信用は気になる点です。GMO BtoB 早払いは、東証一部上場であるGMOペイメントゲートウェイ社が展開しているので、安心感を与えてくれます。そのサービスも先進的で、仮想口座へ入金させることで代金回収手続きを省略したり、請求書に加えて注文書での買取も行ったりしています。支払い遅延や倒産の際にも、収納代行してくれます。手数料も1%からと、業界最安水準です。

    • 運営元:GMOペイメントゲートウェイ株式会社
    • 契約:2社間ファクタリング
    • 買取金額:300万円~1億円(継続利用の場合100万円~)
    • 対応スピード:2営業日~
    • 手数料:1.5~10%(継続利用の場合1%~)注文書買取は2.5%~12%
    • 対象:法人
    GMO BtoB 早払い(ファクタリング)【手数料業界最安水準1.0%~】

    即日ファクタリングの実績と信頼 ビートレーディング

    累計契約者数が1万6000社を超える実績が売りのビートレーディング社です。売掛金買い取りの限度がなく、審査結果に応じて対応されます。状況に応じて契約が選択できるのが利点で、売掛先に知られずに早く資金調達したい場合は2社間ファクタリング、手数料を安く抑えたい場合は3社間ファクタリングといった選択肢があります。

    • 運営元:株式会社ビートレーディング
    • 契約:2社間ファクタリング、3社間ファクタリング
    • 買取金額:要審査(10万円~7億円の実績)
    • 対応スピード:即日~
    • 手数料:2%~
    • 対象:法人、個人事業主

    【ビートレーディング】

    事業資金即日対応!MSFJのファクタリング

    オンラインで簡単に手続きが行えるクイックファクタリングと、大口の金額を対象としたプレミアムファクタリング、そして、個人事業主専用ファクタリングと、ニーズに合わせたサービスを展開しています。手数料や対応スピードも業界最安・最早水準です。

    • 運営元:MSFJ株式会社
    • 契約:2社間ファクタリング
    • 買取金額:10万円~5000万円まで
    • 対応スピード:即日~
    • 手数料:1.8%~
    • 対象:法人、個人事業主

    10万円から利用できる個人事業主様向けファクタリング MSFJ

    フリーランス向け「お金と保険」のサービス FREENANCE(フリーナンス)

    個人事業主(フリーランス)に限定されますが、無料で口座開設するだけで、損害賠償保険と、請求書の即日払いが利用できるサービスです。急遽お金が必要になったフリーランスに安心を与えるもので、1万円からの少額買い取りが行えます。

    • 運営元:GMOクリエイターズネットワーク株式会社
    • 契約:2社間ファクタリング
    • 買取金額:1万円~300万円まで
    • 対応スピード:即日~
    • 手数料:3%~10%
    • 対象:個人事業主

    FREENANCEの無料口座開設はこちら

    まとめ

    ファクタリング会社を選ぶには、契約形態・買取金額・対応スピード・手数料などを考慮する必要があります。法人であれば、様々なサービスが利用できるGMO BtoB早払いやビートレーディングが、個人事業主であれば専用のプランがあるMSFJやFREENANCEが向いています。オンラインですぐに手続きを進めたい場合、法人でも個人事業主でも利用できるOLTAが適していると思われます。

  • FREENANCE(フリーナンス)のファクタリング機能は個人事業主が抱えるお金の不安を取り除く

    FREENANCE(フリーナンス)のファクタリング機能は個人事業主が抱えるお金の不安を取り除く

    個人事業主(フリーランス)は多様な働き方を追求できる一方、その立場の弱さから、お金にまつわる問題が発生するのも事実です。FREENANCE(フリーナンス)は、無料で代金回収用の口座を開設できる上、損害保険がついてくる魅力的なサービスです。請求書を買い取って、即日入金してくれるファクタリングの機能もついています。

    https://www.youtube.com/watch?v=yTOUfIlF5Eg
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    ■自由な働き方を実現するフリーランスには、お金にまつわるリスクもある

    個人事業主(フリーランス)は、多様な働き方を求める人にとってキャリアの選択肢の一つとなっています。終身雇用に頼らず独立し、自分で働き方を管理できるのがフリーランスです。副業解禁の流れから、副業で培った実績を活かして、フリーランスに転身する場合もあります。自由に時間を使えるようになったり、自分の裁量で仕事を選んだりできるのも利点と言えます。

    フリーランスとなる際には金銭面でのリスクが気になり、独立に二の足を踏むという人もいるかもしれません。会社員では当たり前だった社会保険の仕組みがなく、自分で制度を調べて、計画的に対応していく必要があります。自分では十分に対策を講じているつもりでも、外的要因によって困難に陥る可能性も考えられます。

    フリーランスにとってよくあるリスクは、顧客からの支払い遅延が挙げられます。下請法(下請代金支払遅延防止法)によって、発注者が優越的な地位をいかして支払いを遅延するようなことがないよう規制されていますが、実際に、請求した代金が回収するのはフリーランスにとって手間となります。

    ■損害保険や即日払いによってフリーランスの不安を取り除くフリーナンス

    フリーランスのお金にまつわる問題を解決するためのサービスとして「フリーナンス」が知られています。フリーランスとファイナンスを合わせて造語としてサービス名が決められたとされ、GMOクリエイターズネットワーク社によって運営されています。

    無料でアカウントを作るだけで、損害補償と請求書早払いのサービスが受けられるのが特徴です。仕事中の事故や、納品物の欠陥による事故に対して最高5000万円が支払われるのが「あんしん保証」サービスとなっています。また、情報漏えい、著作権侵害、納品物の瑕疵、納期遅延といった不測の事態にも、最高500万円の損害保険がかけられているので、フリーランスが抱える不安を取り除くのに役立ちます。

    請求書早払いサービスは、いわゆるファクタリングと呼ばれるもので、売掛債権を早期に現金化する仕組みです。請求書を顧客に発行しても、代金が入金されるのは、2~3か月後になる場合があります。その間に、例えば大口の受注をして、外注業者に作業を依頼したくても、入金があるまでは資金が足りないといった状況が想定されます。資金繰りに困った際に、ビジネスローンなどに頼るのではなく、請求書を現金に変えることで、一時的な資金調達を実現します。

    フリーナンスの専用口座が顧客からの振り込み先となるため、返済する手間がかかりません。ファクタリングには、フリーランス自身と請求先の企業に対する審査が必要です。審査の結果に応じて、早払いの手数料が3~10%かかりますが、他のファクタリングサービスに比べても低水準となっています。

    フリーナンスには与信スコアという評価システムがあり、同社の口座を利用していくたびに、与信が高まっていきます。2020年4月の段階では収納代行・損害保険・請求書買取のサービスだけが提供されていますが、今後は、与信スコアに応じたさらなるサービス展開が期待されます。

    同社によると、月額会費制の導入によるサービスの充実化や、ユーザー情報を活用した広告の配信、金融機関と提携した融資や審査といった計画があると言われています。先進的なサービスを展開するGMOグループの一員として、今後の発展が期待されます。

    まとめ

    フリーランスにまつわるお金の問題を解決するため「フリーナンス」のサービスを紹介しました。無料で口座開設をするだけで損害保険がつくのは、フリーランスにとって魅力的です。手数料はかかりますが、もしもに備えて請求書買取による即日払いも安心を与えてくれます。GMOグループには、法人向けのGMO BtoB 早払いサービスもあるので、今後のフィンテックサービスに注目が集まります。


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  • 個人事業主が悩む資金繰りの改善にファクタリングという選択肢

    個人事業主が悩む資金繰りの改善にファクタリングという選択肢

    個人事業主(フリーランス、自営業)は、売り上げの急激な増減や想定外の出費によって資金繰りに困る場合があります。法人に利用が限られている資金調達の方法があるので、運転資金を確保する個人事業主向けの手段を確保しなければなりません。請求書、つまり売掛債権を早期に現金化するファクタリングはその一つです。入金されるべき売掛金が対象となり、審査の結果、即日入金できる場合もあります。本記事では、個人事業主向けの資金調達方法を解説した後、ファクタリングサービスを紹介します。

    ■売り上げの急な増減や、想定外の出費が資金繰りを悪化させる

    個人事業主(フリーランス、自営業)にとって資金繰りは悩みの種になります。取り引き先からの注文が急に減ったり、景気や季節要因によって売り上げが伸びなかったりする一方、経費の支払いは毎月続いていので、支払いが滞る可能性があります。逆に、注文が想定以上に増えてしまった場合でも、個人事業主はリソースに限りがあるので、外注する必要がありますが、外注してから売掛金を得るまで時間がかかるので、資金がひっ迫してしまうという問題があります。

    個人事業主は、事業と私用の資金を混合して管理してしまっているケースもあります。プライベートで急な出費が続くと、予定していた支払いができなくなってしまうのがリスクです。特に、個人での仕事を初めてすぐの場合、入金まで時間を要する間、生活に困ってしまう可能性さえあります。

    経験の浅い個人事業主は、資金繰りの予測を十分にしていない人が見られます。例えば、税金を支払う義務があるにも関わらず、その分の現金を蓄えていないと、いざ納税の段階になって支払いに困ってしまいます。

    ■個人事業主でも利用できる運転資金のための資金調達方法

    個人事業主でも、資金繰りに困ったときは資金調達が行えます。法人に比べて、収入や資金管理が安定していないと見られるため、一部のサービスは法人に限定されていますが、個人事業主が一時的な資金を得るための方法はいくつか知られています。

    政府が100%出資する金融機関である日本政策金融公庫や、その地域にある信用金庫、補助金や助成金はその代表例です。返済能力を証明したり、融資を申し込む条件に合致することを示したりする必要があるため、融資に時間がかかってしまうので、計画的な利用が推奨されます。

    即日、少額の融資を受けるにはビジネスローンを使う方法もあります。書類や手間がかからない一方、手数料が高くなるのが欠点です。返済する見込みがないにも関わらず、ローンに依存してしまうと、経営自体が困難になってしまいます。

    請求書(売掛債権)を売却し、早期に現金化するファクタリングであれば、もともと入金される資金の範囲で資金調達できるので、資金繰りが容易になるのが利点です。やはり手数料は取られますが、最近はオンラインで書類や手間を廃したファクタリング業者も現れています。

    ■フリーランス、自営業にとってのファクタリング

    ファクタリングは借金ではないので、信用情報に記録が残りません。消費者金融から借り入れを行うと、その他の融資に影響してしまいますが、ファクタリングには該当しません。2社間ファクタリングという手法を用いれば、売掛先にも知られることなく、早期の現金化が可能です。

    個人事業主向けのファクタリング業者を選べば、少額の請求書(売掛金)でも対応可能です。法人向けの場合、数百万円が最低取り扱い金額になるので、小口の取り引きを行う個人事業主や、消費者向けの商店では利用が難しくなります。消費者からの現金取り引きの多い自営業では、売掛金が記録しにくいのが難点ですが、クレジットカード債権を現金化できるケースもあります。

    請求書(売掛金)を買い取るファクタリングでは、その売掛金が支払われることが前提となるので、売掛先の信用が重要となります。個人事業主の取り引き先が大企業であれば問題ありませんが、売掛先がやはり個人事業主である場合、その審査が厳しくなる傾向にあります。

    ■個人事業主向けのファクタリングサービスおすすめ

    本章では、個人事業主向けのファクタリングサービスを紹介します。

    10万円からOK 個人事業主専用ファクタリングサービス MSFJ

    個人事業主向けのファクタリングサービスとしてMSFJが知られています。最低買取金額が10万円と、同業他社に比べ、使い勝手の良さが特徴です。手数料が安く、審査が短い、即日現金振り込みにも対応している点が支持されています。


    10万円から利用できる個人事業主様向けファクタリング

    フリーランス向け「お金と保険」のサービス FREENANCE(フリーナンス)

    フリーランス向けのサービスとして話題になったのがフリーランスです。無料でアカウントが開設できて、情報漏えいや著作権侵害、事故による納期遅延などを対象にした「あんしん保障」が付帯します。売掛金をを買い取って即日代金を支払うファクタリングサービスも利用できます。


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    まとめ

    個人事業主(フリーランス、自営業)に特化されたファクタリングサービスが登場し、個人事業主であっても請求書(売掛金)を早期に現金化する手段が利用できるようになっています。特に、オンラインで審査を行うサービスでは、即日入金できる場合があり、資金繰りを改善する新たな選択肢として考えられます。

  • ファクタリングとは何か?2社間ファクタリング及び3社間ファクタリングの違いを解説

    ファクタリングとは何か?2社間ファクタリング及び3社間ファクタリングの違いを解説

    ファクタリングは売掛金を早期に現金化する金融サービスです。審査が早く、売掛先にも通知されない2社間ファクタリングに対し、手数料が低く抑えられる3社間ファクタリングの仕組みがあります。資金繰りの状況や、売掛先との関係により、最適な方法を選ぶと良いでしょう。本記事では、ファクタリングの仕組みを解説した上で、オンラインで手続きを簡素化したフィンテック企業を紹介します。

    ファクタリングとは、借金とは異なり、売掛金を早期に現金化する手法

    ファクタリングは、売掛金を買い取って早期に現金化する金融サービスです。仕入れや在庫が増えるなど、資金繰りが悪化した企業にとっては、後に入金されるべき現金を早く手元に置けるのが利点となります。一方、ファクタリング業者は、手数料が収入となるビジネスモデルです。ファクタリングは、ノンバンク、つまり、主に融資を扱う金融機関によって提供されています。銀行融資よりも柔軟に対応できるものの、手数料が高く設定される傾向にあります。

    売掛金が回収できるまでの期間は、業界や個別の契約によって異なります。90日~120日に至る場合もあり、支払いサイトが長ければ長いほど、資金繰りは困難になってしまいます。取り引き先が不渡りを出してしまえば、売掛金が回収できません。入金を待つ間も、人件費や仕入れは続ける必要があるので、キャッシュフローの問題が発生します。支払いサイトの長い建設業やシステム開発、卸売り業などで、ファクタリングの利用が想定されます。

    ファクタリングは、借金とは異なります。もともと手に入る現金を早期に手に入れるだけなので、無理のない資金管理につながります。ファクタリングの利用には、業者からの審査が入りますが、申込み企業の返済能力に加え、売掛先企業の経営状態も考慮されるのが大きな違いです。ビジネスローンを利用すると、信用情報機関に登録されるので、返済遅延を起こすと、記録が残ってしまい、今後の信用にかかわります。一方、ファクタリングは借金ではないので、信用情報に関連はありません。ただし、ビジネスローンが利息制限法の範囲に限られているのに対し、ファクタリングはその適用を受けないので、手数料が利息よりも高くなってしまうリスクがあります。

    2社間ファクタリングは、即日入金も可能で、取引先にも通知されないのが利点

    ファクタリングには、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの仕組みがあります。本章では2社間ファクタリングについて紹介します。

    2社間ファクタリングとは、申込み企業とファクタリング業者で売掛金の買い取りを行う手法です。ファクタリングの利用が売掛先企業へ知られることがないため、資金繰りに問題を抱えている事実が伝わらなくて住みます。ファクタリング業者が売掛金を買い取り、売掛先企業から入金があり次第、ファクタリング業者へ返済するという仕組みです。売掛先企業に通知する手続きが不要なので、最短で即日の入金が可能です。ファクタリング業者への返済が滞るリスクがあるため、手数料が高額になる傾向にあります。

    2社間ファクタリングの中でも、GMO BtoB 早払いは、代金回収の手間を減らす仕組みを設けています。ファクタリング業者であるGMOペイメントゲートウェイ社のバーチャル口座を設置し、申込み企業はそのバーチャル口座に入金するよう、売掛先企業に依頼します。売掛先企業から見ると、申込み企業の口座であるように見えるため、ファクタリングを利用しているかは分かりません。入金された時点で、GMOペイメントゲートウェイ社に返済が完了するため、申込み企業は、別途返済する必要がありません。

    GMO BtoB 早払い(ファクタリング)【手数料業界最安水準1.0%~】

    3社間ファクタリングのメリットは手数料が低く抑えられる点

    3社間ファクタリングは、申込み企業、売掛先企業、ファクタリング業者が携わります。売掛金の買い取りを依頼されたファクタリング業者は、売掛先企業に通知した上で、売掛金の回収まで行います。2社間ファクタリングと比べると、売掛先にファクタリングの利用が通知される点と、審査に時間がかかる点がデメリットと言えます。一方で、債権回収のリスクが下げられるため、申込み企業にとっては手数料が低く抑えられるのが利点です。

    2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの両方を提供している企業として、ビートレーディングが挙げられます。最短即日で資金調達したい場合は2社間ファクタリングを選び、手数料を抑えたい場合は、3社間ファクタリングを選択すると良いでしょう。


    【ビートレーディング】

    ファクタリングに必要な書類

    ファクタリングを申し込む際には、入金予定の売掛金が確認できる契約書・発注書・請求書などが必須です。売掛債権が回収できるかどうかが審査対象になるため、買い取ってほしい契約について書面を揃えます。申込み企業の経営状態も審査に考慮されるので、1~2期程度の決算書を送る場合があります。

    多くの場合、電話や対面でのヒアリングを通して、査定を進めます。審査結果によって、買取の可否や手数料の金額が決まるので、その結果が通知されてから、入金へと進みます。

    まとめ

    ファクタリングは資金繰りに困る企業に、新たな資金調達の手段を提供します。借金とは異なり、売掛金の範囲で資金のやり繰りをできるのが特徴です。オンラインで手続きが完結する2社間ファクタリングのOLTAや、バーチャル口座を使うGMO BtoB 早払いなど、先進的な金融サービスが生まれています。

  • GMO BtoB早払いは何がスゴイ?ファクタリングにとどまらないGMOのビジネスモデル

    GMO BtoB早払いは何がスゴイ?ファクタリングにとどまらないGMOのビジネスモデル

    ファクタリングは売掛金を早期に現金化する金融サービスです。資金繰りに悩む企業にとっては、新たな資金調達の手段となり得ます。中でも、GMO BtoB早払いは、安い手数料で高額債権が買い取り可能であり、使いやすさを高めた仕組みが特徴です。季節要因や市況の変化によって影響される中小企業から大企業まで、多くの利用者が見込まれます。同サービスを運営するGMOペイメントゲートウェイ社は、決済代行にまつわる先進的な金融サービスを営む東証一部上場企業で、興味深いビジネスモデルを展開しています。

    資金繰りが悪化する要因

    資金繰りは経営管理において最も重要な事項の一つです。売り上げがあっても、現金が手元になく、支払いが滞ってしまうと、戦略的な施策が打てず、倒産に陥るリスクがあります。キャッシュフローや在庫の推移を十分に管理していても、業界の特性や外的要因によって、資金繰りが悪化するケースも存在します。

    支払いサイクルが長い業界は資金繰りが悪化しやすいと言われます。工事期間の長い建設業界や、高額商品を取り扱う宝飾品、ファッションブランドなどは、仕入れてから売り上げまで数か月かかるため、現金が入るまで時間がかかります。そもそも流行や市況の変化によって商品が売れないリスクもあるため、生産・販売サイクルを短くする努力が求められます。

    急激な売り上げの増加・減少も、資金繰りを悪化させる要因です。急激な売り上げの減少は、当然、利益の減少につながります。一方、売り上げの増加は良いことのように思えますが、仕入れで現金が出ていくのに対し、売掛金が入るまでに時間がかかると、資金繰りが難しくなります。季節性が強い食材や消費者向け商品は、毎年同じ時期に資金繰りが悪化する可能性があるでしょう。

    その他にも、取引先の貸し倒れにより代金が回収できなくなるリスクもあります。資金繰りの一時的な改善には、ビジネスローンや制度融資などが挙げられます。売掛金を売却し、早期に現金化するファクタリングという手法があり、近年は、フィンテック企業がファクタリングの手続きを簡便化するサービスを開発してきました。

    ※新型コロナウィルス感染症COVID-19で影響を受ける事業者には、無利子・無担保融資を始め、様々な支援・特別措置が発表されています。経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連

    手数料最安水準GMO BtoB 早払いが実現するファクタリングの仕組み

    GMO BtoB 早払いは、売掛債権を買い取り、早期に資金を回収する金融サービスです。資金繰りが悪化し、金融機関からの資金調達が難しい場合でも、支払期日前に売掛金を現金化できるので、資金繰りの改善につながります。ファクタリングの手数料を支払う必要はありますが、資金繰りの問題を解決できるのであれば、利用が理にかなっているケースも多いと考えられます。

    GMO BtoB 早払いの特徴は、手数料の低さです。利用する企業の財務状況や審査結果に合わせて、ファクタリングの手数料が10~20%に達する場合がありますが、GMO BtoB 早払いでは1~10%とうたわれています。税金や社会保険料が未納の会社では売掛金買い取りができませんが、赤字・債務超過の企業でも、審査に通る可能性があります。

    ファクタリングは、2社間取り引き、3社間取り引きと、2つの種類があります。2社間ファクタリングは取引先に知られないため、資金繰りが悪化している状況を知られないで済むメリットがあります。一方、3社間ファクタリングでは手数料が比較的安いのが利点です。GMO BtoB 早払いは、取引先に伝える必要のない2社間ファクタリングを採用しています。加えて、自社名義のバーチャル口座をGMOが用意するので、売掛金が入金されてからGMOに返済する必要がなく、手続きが簡素化されるのが特徴です。

    GMO BtoB 早払いは高額の売掛債権が買い取りできるという利点があります。「スポットタイプ」では300万円~1億円、2回以上の利用であれば1回あたり100万円から1億円まで対応可能です。1回あたりの売掛金が小さい中小企業から、大口の取り引き先と支払いサイトの長い契約をしている大企業まで、様々なニーズに応えられます。

    2020年2月には、請求書を発行するより早く、注文書が発行された段階で現金化できる注文書買取サービスが開始されました。受注が決まった段階で入金できるので、仕入れ・製造にかかる期間の分、これまでの売掛金買い取りよりも早く資金調達が可能です。手数料が2.5~12%と、やや上がりますが、資金繰りの問題へ柔軟に対応できるようになります。

    GMO BtoB 早払いは法人のみが対象です。フリーランス・個人事業主の場合、同じGMOグループ(GMOクリエイターズネットワーク株式会社)が運営するフリーナンス の利用が推奨されます。

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    東証一部上場GMOペイメントゲートウェイのビジネスモデル

    GMO BtoB 早払いは、東証一部上場GMOペイメントゲートウェイ社によって運営されています。利用者にとっては運営元の信用が大きな意味を持つファクタリングにおいて、安心できるサービスだと認識されています。同社は、様々な決済サービスを展開しており、先進的なビジネスモデルを築いています。

    GMOペイメントゲートウェイ社は決済代行を主な事業としています。加盟店と決済会社の仲介を行い、取り引きを円滑にする役割です。決済会社とは、各種クレジットカード会社や電子マネー、ネット銀行決済、コンビニ払い、Appleペイ、ビットコイン決済等のサービスを指します。Eコマース事業者や実店舗を営む企業は、無数の決済会社と個別に契約するのは難しいので、GMOのような決済代行企業と接続し、決済会社のサービスを利用します。

    GMOペイメントゲートウェイ社は、税金・公共料金・NHKやサブスクリプションサービスも加盟店として契約し、大きく成長を続けています。営業利益は2005年の約3億円から2019年の約83億円まで増加してきました。2020年2月の時点で、加盟店12万、決済処理金額1.2兆円を超えています。

    GMOペイメントゲートウェイ社は大きく3つの事業領域を有しています。一つは前述の決済代行事業で、金融機関向けのシステム開発なども含みます。二つ目は、金融関連事業であり、前章で紹介したGMO BtoB 早払いに加え、GMO後払い、送金、融資などのサービスが展開されています。最後に、決済活性化事業として、マーケティング支援や配送サービスが挙げられます。

    キャッシュレス決済が広がり始めた日本において、GMOペイメントゲートウェイ社の決済サービスは追い風となります。BtoCからBtoB、CtoCまで事業を拡大する戦略が見込まれています。BtoC向けのEC市場は17.9兆円と言われ、大きな規模となりますが、1000兆円のBtoB市場まで視野に入れることができるからです。

    パートナーとの協業を通じた新サービスの展開も目を見張るものがあります。三井住友カードと提携した決済プラットフォームsteraや、インフォマート社と協業するBtoBファクタリングなど、大きな発表が続きました。今後も、IoTを活用した決済や、BtoB決済サービス、海外における決済・融資サービスなどが計画されています。

    まとめ

    GMO BtoB 早払いは、手数料が安く、バーチャル口座を使った取り引きで、取引先にも知られるずに、売掛金を早期に現金化できるのが利点です。他のファクタリングサービスには見られない工夫が見られ、高額債権の買い取りができるのも高い評価につながっています。支払いサイトが長い業界や、季節要因で仕入れが多くなる企業、資金繰りに悩む中小企業などにとっては、東証一部上場で先進的な施策を展開するGMO社のサービスが有効になるでしょう。

    GMO BtoB 早払い(ファクタリング)【手数料業界最安水準1.0%~】
  • OLTA(オルタ)のビジネスモデルとは?中小企業、個人事業主の資金繰りを解決するフィンテック企業

    OLTA(オルタ)のビジネスモデルとは?中小企業、個人事業主の資金繰りを解決するフィンテック企業

    OLTA (オルタ)はクラウドファクタリングとして、期待が高まるフィンテック企業です。オンラインで売掛金の売却ができる(ファクタリング)Webサービスであり、資金繰りに課題を抱える中小企業や個人事業主に対し、素早く簡単にキャッシュフローを改善するソリューションとなります。データ分析を用いて審査に要する時間を短縮するビジネスモデルは、海外でも同様の仕組みが開発されていることもあり、今後の発展が期待されています。

    ■中小企業や個人事業主の資金繰りは常に困難があり、業界によっては会社の存続に関わる問題

    企業にとって資金繰りは永遠の課題です。材料を買って、商品を作り、顧客に納品したとしても、その売り上げが実際に銀行口座へ振り込まれるのは1~2か月後になってしまいます。その間にも、人件費・設備費などの固定費は支払わなければなりません。また、別の注文が入れば材料を仕入れなけければならず、キャッシュフローはさらに厳しくなります。売り上げがあっても現金がないために黒字倒産に陥るリスクもあります。

    売掛金の支払いが遅延する、あるいは回収できない場合、さらに状況は悪化します。特に、中小企業は、取引先に対する交渉力が弱かったり、取引先に支払い能力が無くなってしまったりするため、財務上の問題が発生します。銀行から短期の融資を依頼する方法はありますが、資金繰りに困難を抱えている企業の信用度を評価するのは難しいため、融資を断られてしまう可能性もあります。さらに、融資の減額や、返済期限前の回収を求められてしまう場合さえあります。

    キャッシュフローのサイクルは業界によって異なり、資金繰りに対するリスクが比較的高いものが存在します。代表的なものとして、原材料に関するコストの割合が大きい製造業や建設業が挙げられます。小売業、卸売業も、気候や景気に左右され、需要の増減が大きいため、在庫ならびにキャッシュフローの問題が大きくなります。信用調査が難しい海外企業との取り引きを行う貿易業も、支払い遅延や回収不能が発生するリスクが高い業種です。

    ■資金調達のオプションとしてのファクタリングに関する問題

    資金繰りを改善する施策は様々なものがあります。資金調達に関しても、銀行や信用金庫からのローンの他に、国民政策金融公庫、信用保証協会を通じた制度融資、助成金や補助金などが挙げられます。

    ※新型コロナウィルス感染症COVID-19で影響を受ける事業者には、無利子・無担保融資を始め、様々な支援・特別措置が発表されています。

    経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連

    資金調達の一つの選択肢として、ファクタリングという手法があります。ファクタリングは、売掛金を売却し、早期に現金へ替える方法です。ファクタリング業者へ手数料を支払った上で、後に資金を回収できてから返済を行います。手数料を支払ったとしても、倒産のリスクを回避したり、その他の資金調達によるコストを低減したりする効果を考えれば、ファクタリングを利用するメリットがあるものです。

    資金繰りを改善するのに有効なファクタリングですが、銀行ローン等と同様、その審査には時間を要し、手数料も5~20%に上るのも珍しくありません。また、売掛金の売却を認めていない契約、債権譲渡禁止特約を取引先と結んでいる場合、ファクタリングが認められないケースがあるのです。

    ■オンラインで売掛金を現金化するクラウドファクタリングサービスOLTA

    中小企業の資金需要には十分に応えられていない現状に対し、デジタルサービスを通じて金融業を革新する、いわゆるフィンテック企業が、新たなサービスを開発するようになりました。中でも、オンラインでファクタリングの手続きを進められるOLTA は注目を集めています。

    OLTA は、Webサイト上に必要な書類を送るだけで、手続きが完了できるファクタリングサービスです。AIを用いた信用情報の分析により、審査が数日で完了します。また、手数料が2~9%と、従来のファクタリングよりも低く抑えられています。2社間ファクタリングという方法を採用しているので、取引先や銀行にもファクタリングの利用が伝わらないのも利点と言えます。売掛金に上限・下限が設定されていないので、中小企業や個人事業主でも気軽に利用可能です。

    2017年に創業されたOLTA は、三菱UFJフィナンシャルグループが主催するMUFGデジタルアクセラレータを卒業したベンチャー企業です。2019年6月には25億円の資金調達を実施しており、2019年末にはファクタリング申込金額は150億円を突破しています。はやく、簡単にキャッシュフローの問題が解決できる手段として、多くの企業から評価されています。

    OLTA はパートナー企業と連携し、ファクタリングサービスを展開するチャネルを増やす戦略をとってきました。クラウド会計ソフトfreeeと連携し、オンラインで請求書を現金化するサービスを発表しています。また、ビジネスチャットツールChatworksともサービス展開の提携を行いました。OLTA は個人事業主でも利用できるのに対し、法人に特化したファクタリングサービスanewを、新生銀行と展開しています。他にも山陰合同銀行やサブスクリプションプラットフォームを運営するイジゲン社などとの提携が発表されています。

    ■海外でも開発されるファクタリングサービスと、大きな市場規模

    国際的なファクタリング団体FCI(Factors Chain International)の調査では、日本におけるファクタリングの市場規模は約500億ドルと評価されています。海外ではInvoice Financingと呼ばれ、売掛債権による資金調達のサービスが開発されてきました。

    米国で2013年に創業されたFundboxは、代表的なファクタリングサービスです。会計ソフトウェアと連携し、その信用情報を分析して、審査が数分で行える仕組みになっています。2019年9月には1億7600万ドルを調達し、さらなる事業拡大が期待されました。また、同様のフィンテック企業としてBlueVine、Kabbageが知られています。

    ■リピート利用する企業にはファクタリング以外にも資金繰りに関連する経営課題が存在する可能性も

    資金繰りは普遍的なニーズがあり、世界中でファクタリングに関するサービスが開発されてきました。従来の資金調達方法及びファクタリングは、資金にひっ迫した中小企業や個人事業主のニーズに応えられていない側面があり、デジタルデータを活用したフィンテックが進出する余地があります。

    データ分析に基づいたリスク審査は、過去の多種多量なデータを集積していく必要があるので、実績を重ねていくごとに、サービスがより成熟していくことが期待されます。回収不能になる売掛金が増えると、ファクタリング業者は資金が回収できないので、市況からの影響も大きくなる傾向があります。市況に応じてリスク評価、及び手数料の計算を精度よく行い、手数料を抑えつつ、ユーザーの資金需要に応えなければなりません。ファクタリング業者も、売掛金を買い取るための元手が必要なので、資金力のある事業者が有利になるビジネスモデルです。大手銀行からの資本注入、あるいは、ベンチャーキャピタルからの資金調達を通じて、より安定したサービスへと発展していくと思われます。

    クラウドファクタリングサービスを継続して利用する企業があれば、リスク審査の精度は高まっていくし、サービス提供者としてもリピート利用により利益率が向上します。一方で、ファクタリングをリピートして使う企業は、資金繰りそのものに問題を抱えている可能性があり、資金だけではなく、契約形態やビジネスモデル、ガバナンス上のソリューションが必要になっているのかもしれません。中小企業に対する総合的な支援が求められます。

    新しいクラウドファクタリングサービスOLTA は、金融にとどまらない中小企業支援の新規事業や、信用スコアリングを活用したサービスへの進出に関する中長期的な計画を標榜しました。多額の資金調達を達成した同社の今後の発展が期待されます。

  • Shopifyの国内・海外事例10選!世界最大級のECプラットフォームはここまでできる

    Shopifyの国内・海外事例10選!世界最大級のECプラットフォームはここまでできる

    Shopifyは世界最大規模のECサイト開発・運営プラットフォームとして、100万社以上に採用されるまでに成長しました。しかし、日本では本格的に展開され始めたのが2018年ということもあり、Shopifyでどこまでできるのか、日本市場に対応しているのかと疑問を抱く企業もあるかもしれません。本記事では、大企業から中小企業まで、日本と海外でShopifyを採用しているECサイトを紹介します。

    フェイクフードジャパン

    食品サンプルは、飲食店のメニューはもちろん、海外観光客のお土産としても人気を集めています。2012年に大阪で設立されたフェイクフードジャパンは、米国生まれのハナス・ジャスティン氏によって運営されてきました。同社のWebサイトはShopifyで作成され、日本語と英語の両方のサイトが作成されています。PayPalを始め、各種クレジットカードが使用可能な点など、Shopifyの便利な点が垣間見れます。

    http://fakefoodjapan.net/

    高岡屋

    京都で座布団を製造し、100年もの歴史を持つ高岡屋は、ShopifyでECサイトを作成し、海外向けの販売を始めました。シンプルで洗練されたサイト・デザインは、海外のお客様でも簡単に利用可能で、また、Apple Pay、Google Pay等での決済が利便性を高めています。老舗の店舗でも海外へチャンスを見出すのは、日本の成長戦略として良い例ではないでしょうか。

    https://takaokaya-kyoto.com/

    ワインボックス

    ワインの定期購入サービスを提供するワインボックス社は、ShopifyでWebサイトを構築しています。物販だけではなく、定期購入サービスでもShopifyは構築が容易になる点を示しているのではないでしょうか。また、ギフトカードを適用するページもあり、Shopifyの販売促進機能を活用していると思われます。

    山本山

    海苔やお茶で有名な山本山は、米国向けのECサイトをShopifyで展開しています。日本の風習や、お茶のいれ方を解説するブログが統合されているため、日本文化に興味のあるアメリカ人にも分かりやすいコンテンツが提供されています。

    https://yamamotoyama.com/

    A BATHING APE(ア・ベイシング・エイプ)

    原宿発のファッションブランドであるA BATHING APEは、オリジナルアイテム等を扱うECサイトとして、「A BATHING APE PIRATE STORE」を開設しました。同じ商品でも、色やサイズでバリエーションが異なるアパレルECは、Shopifyの商品管理機能を使えば、簡単に商品情報の管理が行えるようになります。

    https://bapepirate.com/

    Maille Mustard(ユニリーバ)

    270年の歴史を持つ、フランス生まれのマスタードMailleは、消費財メーカーであるユニリーバの傘下として商品の販売を行っています。マスタード並びに、バルサミコ酢やオイルなどを取り扱うECサイトは、Shopifyで作成され、米国・欧州と国際的に展開しています。歴史を感じさせる重厚なサイトデザインが印象的です。商品によっては、期間限定の値引きが設定されており、Shopifyで実現できる柔軟な価格戦略が理解できます。

    https://us.maille.com/

    C by GE (ゼネラル・エレクトリック)

    米国を本拠とする世界的な電機メーカーであるGEは、スマート照明に特化したECサイトをShopifyで作成しています。スマート照明は、モバイルアプリやGoogleアシスタントから無線接続して操作可能にした照明機器を指します。GEはこの新商品について、消費者に情報を提供し、また、フィードバックを受けながら、商品の認知を高め、売り上げにつなげようとしています。完成度の高いコンテンツ並びにサイトデザインであり、Shopifyが大企業の要件にも応えられる実績を示しています。

    K-Swiss

    世界中で人気を集めるシューズブランドK-Swissは、ShopifyによるECサイトで国際的な販売を行っています。Shopify社の解説によると、大規模EC向けプランであるShopify Plusを活用し、サイトデザインのカスタマイズやERPシステムとの連携を実施したとされます。多言語・多通貨を用いる難易度の高い案件でありながら、わずか5週間でサービス開始が実現されました。ベストプラクティスがあらかじめ考慮されているクラウド型のShopifyならではの、素早い開発だったのではないでしょうか。

    https://kswiss.eu/

    18 Karat Wholesale

    18 Karat Wholesaleはインテリア製品を製造するブランドです。興味深いところは、消費者向けのECサイトとは別に、卸売り部門がB2BのECサイトを運営している点でしょう。卸売り部門から商品を買いたい業者は、別途アカウントを作成し、大量購入による割引きなどが受けられるようになります。B2B向けにも対応できるShopifyの良い例と言えます。

    Hardgraft

    Hardgraftはハイエンド向けの高品質なデザイン商品を製造・販売しています。ECサイトもそのコンセプトに合わせ、洗練されたサイトデザインになっています。独自のテーマを適用し、Shopifyの拡張性を示しているのではないでしょうか。また、国際的な配送も可能になっているのは、Shopifyの配送管理が機能している証しなのかもしれません。

    https://www.hardgraft.com/

    まとめ

    Shopifyは大企業から個人事業主まで幅広く採用されるECプラットフォームです。カナダ発という経緯もあり、北米ではかなり浸透してきている印象があります。日本でも、驚いたことに老舗企業が採用している例が多く見られました。サイトデザインから商品管理・配送管理など、豊富な機能がShopifyの魅力です。今後は、日本国内の事例もより増えていくのではないでしょうか。

  • Shopifyの使い方を基本から理解しよう

    Shopifyの使い方を基本から理解しよう

    Shopifyの使い方はシンプルです。クラウド型のECプラットフォームなので、プログラミングを行わず、管理画面から設定を行うだけで、ECサイトの構築・運営が実現できます。商品情報の登録から配送に至るまで、ECサイトに必要な機能が網羅されているのが、世界的に人気を集めている秘訣と言えるでしょう。

    サイトの準備からアカウントの作成

    ECサイトを運営するには、何の商品を誰に販売するのかを事前に決定する必要があります。市場のニーズを把握した上で、どのように仕入れて、どのようなキャッチコピーを使い、どの販売チャネルを使うのか。いわゆるビジネスモデルや、マーケティング計画が求められます。旧来のマーケティング理論を参考にすれば、Product(商品)、Price(価格)、Place(チャネル)、Promotion(販売促進)といった4Pを検討すると良いでしょう。サイトを作成する前には、「https://www.mystore.com」といったドメイン名を決定します。お名前.comなどで簡単に取得できます。


    世界にたった一つ、あなただけのドメインを登録しよう!

    ShopifyのWebサイトを訪問すると、アカウント作成のボタンが確認できます。14日間の無料期間があるので、リスク無しに、その機能を検証することができます。無料期間が終わると、月額課金が始まります。その機能や規模に従ってプランが柔軟に変更できますが、通常は、月額29ドルのベーシックプランが推奨されます。アカウントの作成には、メールアドレス・名前・住所・電話番号といった基本的な情報のみが求められます。

    Shopifyの設定

    オンラインストアの設定に必要なルールを指定するのが「設定」メニューです。サイト運営者の連作先、タイムゾーン・単位、税金、通知、請求、配送といった各種情報が編集できます。越境ECを行う場合には、特に、この設定を正確に行わなければなりません。

    決済設定では、決済に用いるサービスを決定します。PayPalやStripeが有名ですが、手数料を削減するために、Shopifyが独自に提供するShopifyペイメントも利用できます。サイト訪問者はクレジットカードを始め、Apple PayやGoogle Payでの支払いが可能になります。

    オンラインストア

    「販売チャネル」のメニューでは、オンラインストアに関する設定を行います。特に、「テーマ」の設定は重要で、サイト全体にまたがるデザインが決定されます。テーマは無料から有料のものまで公開されているので、自社の要件に従って、テーマを適用します。一般的には、豊富に用意されたテーマをカスタマイズする必要はなく、企業はECサイトのコンテンツやマーケティング施策に集中するべきです。

    オンラインストアの設定では、メニュー構成や静的ページ(会社概要や問い合わせ)、ブログ、ドメイン名、アクセス解析などの設定を行います。さらに、オフラインの店舗やFacebook、Instagramといった販売チャネルの追加も可能です。

    商品管理

    サイト全体の設定を行ったら、販売する商品を登録します。様々な商品を販売できるよう、オプションが豊富に用意されているのがShopifyの特徴です。商品のタイトルや説明、画像を編集し、見栄えを整え、また、価格やバリエーション(サイズや色)の指定を行います。大量の商品を一括して管理するために、インポート・エクスポートも可能です。サイト訪問者がカテゴリから商品を選択できるよう、複数商品を一つにまとめた「コレクション」という機能も便利です。在庫管理はECサイト運営に欠かせません。各商品・バリエーションについて、仕入れ、または販売ごとに在庫状況が更新されていきます。

    注文管理、顧客管理

    オンラインストアから入った注文は、Shopifyの管理画面から確認が可能です。ソーシャルメディアを含め、全ての販売チャネルの注文が一か所に集約されています。また、オフラインで受け付けた注文は手動での追加も可能です。注文から支払い、発送といったステータスが管理され、どの注文がどの局面にあるかが把握できます。

    商品を購入した顧客の情報もShopifyで保有できます。リピート購入する顧客に対しては、サイトにログインしてもらい、氏名や住所を入力してもらいます。管理者にとっては、注文や連絡先を確認し、マーケティング活動に役立てるのが利点です。

    マーケティング施策はShopifyの機能の一部となっています。例えば、値引きを提供するクーポンはShopifyの標準機能として利用可能です。また、そのECサイトで利用できるギフトカード等も魅力的な機能と言えます。

    アプリ

    Shopifyは標準的な機能でも十分にECサイトが運営できますが、アプリを導入すれば補完的な機能が追加できます。サードパーティの開発者が作成したアプリも多く、多様なニーズに応えてくれます。商品登録、販売チャネル、ストア・デザイン、マーケティング、コンバージョン、注文・配送、在庫管理、顧客サポート、セキュリティ、財務、生産性、レポーティングといった分野で、多くのアプリが公開されました。

    まとめ

    Shopifyは、ECサイト構築にまつわる煩雑なプロセスを省き、事業運営に集中できるようなコンセプトが魅力です。そのため、制作会社や技術者に依頼しなくても、深いIT知識を使わずに、ECサイトが運営できるケースが多くなっています。日本市場へ正式な参入が発表された以降、公式ガイドの日本語化も進んできました。無料の試用期間を利用して、Shopifyの魅力を体感してみてはどうでしょうか?

  • Shopifyが切り開くドロップシッピングの新たな可能性

    Shopifyが切り開くドロップシッピングの新たな可能性

    ドロップシッピングは、在庫を持たずにオンライン販売を行う方法で、ECサイトから入った注文を卸売業者が直接、消費者へ届けるビジネスモデルです。ECサイト運営で課題となる在庫管理から解放されるため、低リスクで事業が始められる一方、上手に運営しなければ利益を確保するのが難しいという課題もあります。クラウド上でECサイトが運営できるShopifyを使えば、ドロップシッピングの事業に集中し、その運営も容易になることが期待されます。

    ドロップシッピングとは在庫を持たずにオンライン販売を始めるビジネスモデル

    ネットショップを運営する上で、在庫管理は避けられません。大量に仕入れを行った後で、思ったように販売が伸びなければ、その在庫は倉庫にしまわれたままになってしまいます。倉庫の管理代もバカになりません。資金繰りも悪化させるので、倒産のリスクも高まります。

    ドロップシッピングは、その在庫管理を行う必要がないため、低リスクで事業が開始できる方法として注目されました。オンラインストアで注文が発生すると、卸売業者へと通知され、注文された商品が消費者へと配送される流れです。オンラインストアを運営する事業者は、集客に集中することが可能で、発送や顧客サポートは卸売業者が担当します。どの商品が誰に売れるのかという目利きがあれば、ドロップシッピングの成長を伸ばす可能性が高まるでしょう。

    ドロップシッピングを行う際には、ドロップシッピングASPと呼ばれるパートナー企業と提携します。日本では、トップセラー、電脳卸ドロップシッピング、通販素材.com等が有名です。数十万点もの商品の中から、ドロップシッピングに対応している商品を選び、販売を行います。

    集客に集中して販売は他社に任せるという意味では、ドロップシッピングは、アフィリエイト・と共通点があります。アフィリエイトの場合、広告をサイトに掲載し、広告をクリックした訪問者が遷移先で商品やサービスの購入に進みます。アフィリエイトに比べると、商品の販売まで自社で手掛けられるため、ドロップシッピングの方が裁量が大きく、また、販売あたりの収益も高くなるのがメリットです。

    ドロップシッピングが抱える課題とは

    低リスクで事業が開始できるドロップシッピングですが、うまい話には注意するべき点もあります。まず、参入障壁が低いということは、多くの競合企業が集まってくるため、差別化が難しくなり、薄利多売の過当競争に陥る可能性があります。特に、トップセラー等のドロップシッピングASPは、誰に対しても同じ商品を掲載しているため、よく売れる商品は、多くのオンラインストアで取り上げられるようになります。価格以外で差別化する方法がなければ、その競争は厳しいものになり、サイトは作ったけれど、ほとんど売れないというリスクもあります。

    売れないというリスクに比べ、予想よりも多く売れてしまい、在庫切れが発生するリスクもあります。同じ商品について複数のドロップシッピングASPと提携すれば、品切れのリスクは減りますが、在庫量の同期は困難です。自社でコントロールできない部分が増えるほど、事業運営は難しくなります。また、ドロップシッピングASPへ依存が大きく、ASPがサービス終了すれば、商品販売が行えなくなり、これまで築いたサイトやチャネルがムダになる場合さえあります。実際、「もしもドロップシッピング」は2020年4月のサービス終了が発表され、多くの影響を与えています。

    ドロップシッピングは法令に関する知識も必要です。ドロップシッピングASPの規約により、特定商取引法の表示が求められるケースがあります。また、顧客の個人情報を管理する場合は、個人情報の取り扱いや保護の体制を確立しなければなりません。さらに、Eコマースでは商品が返品されるケースが多くありますが、規約によっては、顧客都合で返品された場合、オンラインストアの事業者がそのコストをかぶる場合もあります。

    2009年頃には、ドロップシッピングやアフィリエイトが簡単に儲かる手段として過大に宣伝される問題があり、国民生活センターが注意文を掲載するに至りました。簡単に儲かる手段はないと自覚し、ドロップシッピングの実態を理解した上で、事業に取り組むことが推奨されます。

    Shopifyにおけるドロップシッピング。Oberloの利用が推奨される

    ドロップシッピングを展開する上で、Shopifyを利用するのは賢い選択肢の一つです。クラウド型のECプラットフォームであるShopifyでは、管理画面から設定を行うだけで、プログラミング無しにECサイトが構築・運営できます。少ない資金でサイトを立ち上げて、ドロップシッピングに適した商品やデザイン、キャッチコピーを見つけるのに、Shopifyは柔軟性をもたらしてくれるからです。

    Shopifyでは、簡単にECサイトが作成できます。14日間の無料トライアルの後、月額課金のプランに加入すれば、サイト名からデザインまで、自分の思い通りに設定変更が可能です。自社のドメイン名がつけられるため、サイトのURLが思いのままであり、自社ブランドの下でドロップシッピングが運営できます。無料、あるいは有料のテーマ(テンプレート)を適用すれば、サイト全体に一貫性のあるデザインが適用できるので、デザイナーの力を借りなくても、品質の高いサイトが作成できます。国際的な配送にも対応しており、越境ECも実装可能です。さらに、Shopifyアプリによって、補完的な機能を追加できるのも、Shopifyが人気を集める理由の一つです。

    Shopifyアプリの一つにドロップシッピングサービスである「Oberlo」(オーベルロ)が含まれています。Oberloを通じて8500万点の商品が売れたという実績があり、何万点もの商品がドロップシッピング対応となりました。Shopifyの管理画面から、Oberloで扱っている書品を選択すると、商品情報がオンラインストアに反映されます。在庫状況や価格が自動で設定されますが、価格については、自分で変更することも可能です。Oberloには、無料プランから、ベーシック・プラン、プロ・プランと用意されており、受注件数によってアップグレードが推奨されています。Shopifyの月額料金の他に必要となるので、注意が必要です。

    Shopifyはソーシャルメディアと連携するなど、複数チャネルでの販売にも強いので、ドロップシッピングのサイトが作成できた後は、積極的なマーケティング施策が展開できます。オンライン広告を使って、販路を拡大する事業者もいるほどです。ただし、顧客獲得コストよりも、顧客が売り上げに貢献する額の方が大きくなければ利益につながらないため、広告を始める前に、確実に売り上げが得られるようなキャッチコピーや広告素材などを検証しておくと良いでしょう。

    まとめ

    ドロップシッピングは、在庫を持たず、少ない資金でECサイトが運営できるビジネスモデルです。通常のネットショップやアフィリエイトサイトと比べると、中程度のリスクとリターンが期待できる手法と言えます。Shopifyとドロップシッピング・サービスOberloを使えば、管理画面から設定を行うだけで簡単にドロップシッピングが始められるようになりました。ドロップシッピングの事業を拡大する上では、いくつかの注意点がありますが、その欠点を理解した上で始めるのであれば、挑戦してみると面白いかもしれません。

  • Shopifyペイメントは決済手数料を削減し、Shopifyで購入するユーザーの利便性を向上させる

    Shopifyペイメントは決済手数料を削減し、Shopifyで購入するユーザーの利便性を向上させる

    Shopifyはクラウド型のECプラットフォームで、アカウントを作れば、ECサイト運営に必要な機能が全て利用できます。その機能には決済も含まれており、販売する商品があれば、すぐに代金を受け取れるのがメリットです。決済の仕組みには、PayPalのような外部のシステムに加え、Shopifyが独自に展開するShopifyペイメントが提供されています。

    ECサイトの訪問者が商品を購入すると、クレジットカードの情報を入力し、決済を完了させる流れが一般的です。PayPal、Stripe、Squareといった決済業者が有名で、多くのサイトで採用されてきました。しかし、外部のシステムを使うと決済手数料が無視できません。Shopifyのプランに応じ、0.5~2%の手数料が取られます。そこで、Shopifyペイメントを使えば、その手数料を削減できるのがEC事業者にとっての利点となります。

    ECサイトの訪問者から見ると、VISA、マスターカード、アメリカンエクスプレスといった主要なクレジットカードが利用できます。また、Apple Pay、Google Pay、さらには、Shopify Payといった便利な決済が使えます。

    Shopifyペイメントは、セキュリティ面にも考慮がなされています。具体的には、3Dセキュアと呼ばれる認証手段が使用可能であり、クレジットカードの盗用や「なりすまし」を防止します。不正な取引はEC事業者にとっても重要な問題です。相応のセキュリティ対策をとらずに不正利用がなされた場合、「チャージバック」として、不正な取引あたり15ドルがEC事業者側に課されてしまいます。Shopifyでは、クレジットカードのセキュリティコード等で認証を行い、失敗した場合は注文を拒否するよう設定し、不正注文のリスクを軽減できます。

    Shopifyペイメントを利用する前に検討するべきなのは、Shopifyペイメントは一部の国でしか利用できない点です。日本でもShopifyペイメントが利用できるようになったのは2018年のことでした。越境ECを行う際には、その利用できる国を事前に確認しましょう。また、各国で利用規約が定められていて、販売できる商品に規制がかかる場合があります。

    まとめ

    Shopifyペイメントは、Shopifyが独自で運用する決済サービスです。PayPal等のような外部サービスに比べ、取引手数料が削減できるのが利点となります。サイト訪問者にとっても、Apple Payを始めとする決済方法が利用可能であり、その利便性の高さがコンバージョン率の向上につながる可能性もあります。不正取引によってチャージバックが課されるリスクなどを差し引いても、Shopifyペイメントを検討してみる価値はあるでしょう。

  • Shopify Plusのエンタープライズ向けECプラットフォームに向いている企業の特徴とは?

    Shopify Plusのエンタープライズ向けECプラットフォームに向いている企業の特徴とは?

    Shopify Plusは、エンタープライズ向けに用意されたShopifyの上位プランです。通常の利用であればShopifyの機能で十分ですが、さらに大規模な運営がしたい、カスタマイズをしたいという要望がある場合、Shopify Plusの利用が有効です。具体的には、スタッフ・アカウントが無制限、1分間当たり1万取引の処理が可能、担当者によるサポートといったメリットがあります。

    Shopify Plusの利点

    Shopify Plusの利点としては、取引手数料が引き下げられる点が挙げられます。クレジットカードの手数料は引き続きあるものの、0.5~2%かかった手数料が、売り上げの額によっては0.2%未満となるので、収益性を高めてくれます。

    Shopifyにはアプリ導入によって機能を付加するところが魅力です。Shopify Plusでは、限定のアプリが利用できるようになり、さらなる機能追加が行えるようになります。例えば、Shopify Flowは、自動化ツールで、ある条件に応じて、顧客にタグ付けをしたり、最注文を送ったりといった便利な機能です。一時的な安売りであるフラッシュセールを管理するLaunchpad、買い物カゴから決済のカスタマイズを行うScript Editorといったアプリも人気となっています。

    Shopify Plus限定の機能としては卸売チャネルが挙げられます。パスワードで保護されたECサイトを別に作成し、消費者向けと同じ商品を、安い値段で大量注文できるようにするものです。Shopify Plus一つで、B2C向け・B2B向けの商品も顧客も管理が可能で、請求・配送管理などが行えるのは魅力的です。

    卸売と同様、マルチストアが使えるのは、多言語展開にも有効です。一つのアカウントで複数の言語を切り替えたマルチストア機能が使えるのは、通常のShopifyのプランではできないことです。それぞれ、.com, .au, .ukといった異なるドメインを付けて国際展開・越境ECが行えます。

    Shopify Plusでは、Facebook上のShopify Plusコミュニティやマーチャントサクセスプログラム、Shopifyパートナープログラム、Shopifyアカデミーといった情報源に参加できます。また、日本ではFlagship社やトランスコスモス技術研究所が、Shopify Plus公式パートナーとして認定されており、日本企業での利用も増加しています。

    Shopify Plusに向いている企業

    Shopify Plusを使う前に考慮するべき点としては、価格体系が不明瞭な点が挙げられます。公式サイトでも明確に記載はなく、Shopifyに問い合わせた上で、取引額に応じて価格が決まります。通常のAdvanced Shopifyが月額299ドルである一方で、Shopify Plusは月額2000ドル以上になると考えられます。

    Shopify Plusに向いているのは、大規模な新興企業、卸売業者、大規模なEコマース事業者が考えられます。中小規模のEコマースであれば、通常のShopifyのプランで十分でしょう。急激な取引の増加が発生し、技術者によるインフラ運用を考慮したい場合には、1万取引の処理が可能になるShopify Plusの利用が良いと考えらえます。

    Shopify、Shopify Plusは画面側のカスタマイズやアプリの導入が可能ですが、バックエンド側のカスタイマイズはあまり提供されていません。クラウド型のシステムなので当然ですが、サーバープログラムの編集を行いたい場合は、Shopifyではなく、オープンソース型のECサイト開発が向いていると言えます。

  • Shopify APIを使い、Shopifyアプリや自社サイトと情報連携を行うには

    Shopify APIを使い、Shopifyアプリや自社サイトと情報連携を行うには

    ShopifyはAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)が公開されているため、情報連携が容易な仕組みになっています。通常は、Webブラウザ上の管理画面を開いてECサイトのデータを閲覧しますが、APIを使えば、プログラムからデータを呼び出すことが可能です。

    Shopify APIを利用するべき場面はアプリや外部ストアフロント

    APIを活用する場面としては、Shopifyアプリの開発が挙げられます。Shopifyは外部の開発者が開発した「アプリ」を導入し、Shopify本体には含まれていない機能を追加できるのがメリットです。アクセス分析、メール、セキュリティ、SEO、配送、顧客の声など、様々なアプリが公開されています。

    自社のECサイト運営で足りない機能があれば、アプリを開発し、サイトへ追加できます。アプリは、自社用のプライベートなアプリと、Shopifyを運営する全ての事業者へアプリを公開して収益化を図る方法があります。アプリを開発するには、APIを使って、Shopifyからデータを呼び出します。

    Shopifyのデザインはテーマ(テンプレート)を適用して変更を行いますが、テーマの編集を行う際には、APIのデータ呼び出しが必要になるケースがあります。例えば、既存のテーマでは取得していなかったデータを新たに取得したい場合は、自分でAPIを呼び出して、必要なデータを取得・表示する方法を取ります。

    ShopifyのEC機能は、外部サイトやモバイルアプリ上で構築する方法もあります。Shopifyのプラットフォームを離れ、自社のWebサイトやモバイルアプリ、さらにはゲーム内に統合する場合、ShopifyのAPIが利用可能です。具体的には、JavaScript、Android、iOS、UnityでEC機能の埋め込みが行えます。

    Shopifyが持つAPIの種類

    ShopifyのAPIは、大きく分けて3つの種類があります。一つは、ECサイト管理の機能を提供するREST Admin APIです。Shopifyの管理画面で利用できるデータはほとんどAPIから呼び出すことができます。アクセス、分析、請求、顧客、値引き、イベント、在庫、注文、商品、チャネル、配送、Shopifyペイメントなどが含まれます。また、管理機能のAPIは、GraphQLと呼ばれるデータ抽出技術を使ったGraphQL Admin APIも提供されています。

    ユーザー体験を向上させる画面側の機能を追加させる方法として、Storefront API(ストアフロントAPI)があります。商品に関するデータを取得する、買い物カゴに入った後の注文手続きをカスタマイズする、顧客情報を作成・編集する、といった画面を作成するのに、Storefront APIが利用可能です。

    まとめ

    Shopifyはクラウド・サービスとして管理画面からデータを閲覧するだけではなく、プログラムを通した情報連携の方法が提供されています。ECサイトの管理機能を含むREST Admin APIや、画面側のカスタマイズを行うStorefront APIがあります。APIを使い、Shopifyアプリを開発したり、自社のWebサイトやアプリにShopifyの情報を含めたりすれば、ECサイト開発の幅が広がっていくでしょう。

  • Shopifyをカスタマイズする必要はあるの?テーマの変更やアプリの追加で十分か?

    Shopifyをカスタマイズする必要はあるの?テーマの変更やアプリの追加で十分か?

    ShopifyでECサイトを開発する上で、どのくらいカスタマイズができるのか、自社の要件に合う機能が用意されているかは気になるところです。2019年2月時点で175か国にサービスを展開し、導入店舗は82万店舗している人気から推察すると、多くの要件には対応していると考えて差し支えありません。

    Shopifyでカスタマイズできる部分とは

    Shopifyはクラウド上で利用できるECサイト開発プラットフォームなので、管理画面から設定をするだけで、基本的な機能は全て利用できます。プログラミングを行わなくても、ロゴ画像の設定、背景・テキスト・ボタンなどの色指定、見出しや本文のフォント、フォントサイズ、要素の表示・非表示、ドメイン名などの設定変更が行えます。

    Shopifyの強みは「テーマ」が豊富に備わっている点にあります。テーマ、あるいはテンプレートと呼ばれる同機能は、画面の構成やデザインを一括で設定するものです。サイト全体が統一したデザインになるため、見やすく、使いやすいサイトを作成できます。公式サイトには72ものテーマがあり、個性的なデザインが適用可能です。無料・有料のテーマに加え、サードパーティの開発者が制作したテーマがあり、いわゆるベストプラクティスが含まれている高品質なデザインが実現できます。

    テーマを変更しても十分ではない場合、プログラミングを通して、Shopifyの仕様を変更する方法もあります。テーマ、メニュー、検索エンジンやSNSでの表示、通知、製品ページ、値引きオファーなどがカスタマイズできる部分になっています。カスタマイズするには、HTML、CSS、JavaScriptの技術に精通したエンジニアが求められます。さらに、Shopifyが独自に開発したオープンソースのテンプレート・エンジンLiquidを学習する必要があります。

    Shopifyをカスタマイズする前に考慮するべきこと

    カスタマイズしたいという要望は、サイトに独自のデザインを施したいというニーズから来る場合が多いでしょう。しかし、ユーザーは個性的だけど使いにくいデザインは求めていません。むしろ、見慣れたデザインの方が使いやすさを感じ、購入に至る可能性も高くなります。アマゾンや楽天に親しんだユーザーは、それに準じた構成・プロセスを好むのです。Shopifyは既に、ECサイトのベストプラクティスを含んでいます。ある時点で機能が不足しているテーマでも、そのテーマがバージョンアップして、不足していた機能が充足される場合もあります。そのため、テーマ変更は問題ありませんが、プログラミングをしてまでカスタマイズするほどのメリットはあまりないものです。

    Shopifyは独自の技術Liquidを採用するなど、そのカスタマイズは簡単ではありません。コストに見合ったパフォーマンスを得るには、相応の考慮をする必要があります。Shopifyのようなクラウド型の仕組みでは、技術面はサービス提供者に任せ、ユーザーは、そのコンテンツに集中する方が効率的です。デザインのカスタマイズを除いても、どのようなコンテンツを用意するのか、マーケティング施策を展開するのか、広告やSNSをどう運用するか等、検討するべきことは多々あります。限られた人員と予算でShopifyを運営する場合、システム面はShopifyに委託し、自社はより戦略的な部分に特化したほうが良いのではないでしょうか。

    Shopifyに機能を追加する「アプリ」

    Shopifyで機能を追加する場合、カスタマイズするよりも、アプリを導入すれば要望が叶えられるケースもあります。Shopifyのアプリは、スマートフォンのアプリと同様、サードパーティが開発した機能を付加するもので、自社でプログラミングしなくても、クリック一つで導入が可能です。アクセス分析、メール、セキュリティ、SEO、配送、顧客の声など、様々な分野でアプリが開発されました。以下に、人気アプリの例を紹介します。

    Bold Product Optionsは、製品ページのカスタマイズを可能にするアプリです。ドロップダウン、チェックボックス、ファイルアップロードなど、多くのオプションが備わっています。プレミアム版では、条件付きで表示を変えるなどの高機能が利用できます。

    Tidio Live Chatは、ECサイトにチャット画面を追加し、リアルタイムの顧客サポートを提供します。疑問を抱いたサイト訪問者にリアルタイムで解決策を提示できれば、不安を解消し、購入へ至る可能性も高まります。自動応答できるボットも含まれるので、効率的なサポートプロセスが導入可能です。

    まとめ

    Shopifyは管理画面の設定だけで、ECサイトの様々な要素が変更できる点が、世界中の多くの企業から採用されてきた理由の一つです。特に、豊富に用意されたテーマを適用すれば、ベストプラクティスを含んだデザインが簡単に導入可能で、一貫性の取れたサイトが作成できます。技術的には、さらなるカスタマイズも可能ですが、一般的には、極力、プログラミングを伴うカスタマイズは避け、ECサイトの運営者は、より戦略的な部分やコンテンツへ注力するのが推奨されます。

  • Shopifyのメリット・デメリットとは?評判を確認してから無料トライアルを始めよう

    Shopifyのメリット・デメリットとは?評判を確認してから無料トライアルを始めよう

    ShopifyはECサイトを開発・運営するプラットフォームとして、最も評価されているものの一つです。ITやデザインの知識がなくても、簡単な設定を行うだけでネットショップが始められます。Shopifyの利用を始める前に、そのメリット・デメリットを理解すれば、プラットフォームの選定に役立つと共に、運用している間に必要な作業についても計画が可能です。

    Shopifyのメリット

    Shopifyのメリットについては公式サイトを始め、多くのサイトで議論がなされています。主な利点については以下のようにまとめられます。

    • クラウド型なので、サーバー管理について心配する必要がない
    • 小規模から大規模のECサイトまで対応可能で、柔軟にプランを変更できる。豊富な機能に対して、コストも高くない
    • 在庫管理・商品管理・顧客管理・決済など、必要な機能が揃っている
    • 高品質なデザイン・テンプレートが多数用意されている。モバイル対応やSEO(検索エンジン最適化)も考慮済み
    • 必要に応じて、プログラミングを使ったカスタマイズが可能
    • オンライン・オフライン・SNS・マーケットプレイスをまたがった販売チャネルが持てる
    • サードパーティが開発したアプリを導入して付加機能を利用できる
    • パートナー企業・制作会社がShopifyを設定する支援を行える

    Shopifyのデメリット

    Shopifyの利用を開始する際には、デメリットも気になるところです。特に、Shopifyは無料のプランがないため、売り上げを得られる見込みが高い事業でないと、利用のハードルが高いと感じるかもしれません。14日間の無料試用期間を通じて、Shopifyの機能を確認していく必要があります。

    アプリによって機能が追加できるのはShopifyの強みですが、やみくもにアプリを導入していくと、コストが増加してしまいます。特に、月額課金の設定がなされるため、初期投資が少なくても、長期的に支払う額が高くなってしまうリスクがあるのです。必要な機能だけ利用を留めるよう、計画的なアプリの利用が求められます。

    ECサイトの利益率を考える上で、手数料は大きな要素となります。Shopifyペイメントの機能を選択すれば、取引手数料は免除されますが、PayPalのような外部の決済システムを利用した場合、2%以下の手数料がかかります。プランをアップグレードさせれば取引手数料も軽減されますが、各注文ごとに課されるので、販売数が増えるほどに、利益への影響も大きくなってしまうのが課題です。

    Shopifyは、それ一つでECサイトに関する全ての情報が含まれます。一度、Shopifyを使い始めると、他のシステムへ移行することはあまり考慮されておらず、Shopifyへ依存した状態へ陥ってしまいます。たとえば、Shopifyが持つ人気の機能の一つに、ECサイトと統合したブログを作成できる点が挙げられますが、ブログに投稿した記事を抽出する使い方は想定されていないようです。商品情報については、CSV形式でエクスポートできるので、たとえShopifyの利用を止めたとしても、最低限の情報は失われずに済みます。

    Shopifyのシステムやヘルプ文書、サポートについては日本語化が進んできましたが、パートナー企業が制作するアプリやテーマに関しては、必ずしも日本語化が十分ではありません。北米を中心に利用されてきたプラットフォームであるので、全ての日本語化を期待するのではなく、ある程度は英語での利用を考慮すると良いでしょう。また、Shopifyで開発した一つのECサイトに複数の言語でコンテンツを用意する場合の手段が限られていると言われているので、この点については機能の改善が待たれています。

    Shopifyはベーシック、スタンダード、プレミアム、さらに、Shopify Plusといったプランが提供されています。それぞれ含まれる機能は異なるため、期待していた機能が下位のプランには提供されていないといったリスクがあります。フォーマルなレポート機能や、フォーム・決済のカスタマイズなど、上位のプランで提供されるものです。

    Shopifyに向いている企業、向いていない企業

    Shopifyはオンラインとオフラインにまたがって販売を行いたい企業には優れたソリューションとなり得ます。SNSを含め、複数のチャネルを管理するのはShopifyが他と比べて優れている独自の機能です。また、小規模から大規模まで柔軟に規模を拡大させていきたい企業は、その柔軟性が魅力に思えるでしょう。一方で、オンラインのみで小さくECサイトを運営していきたい場合は、無料プランを有しているBASEなどのソリューションがより良い選択となるかもしれません。

    ITやデザインに時間やコストを費やしたくないという会社では、Shopifyの利用が向いています。豊富なテーマが用意され、プログラミングをしなくてもアプリを使った機能が追加ができるからです。たとえ、これまで自社開発をしていたとしても、システムそのもので差別化ができないのであれば、「所有から利用」のトレンドに従い、Shopifyのようなクラウド型のソリューションへ移行するのも良い決断と言えます。しかし、既に大規模なシステムを内製化しており、他で真似できないようなノウハウを蓄積しているのであれば、「ロックイン」してしまうリスクのあるShopifyに移行するニーズは高くありません。

  • Shopifyの手数料を理解しよう!取り引きごとの決済手数料はプランによって異なっていた

    Shopifyの手数料を理解しよう!取り引きごとの決済手数料はプランによって異なっていた

    Shopifyの利用にかかわる予算を検討する上では、月額料金、クレジットカード手数料、取引手数料について知っておく必要があります。それぞれプランや条件によって金額が異なってくるため、自社にとって最適なプランを選ばなければなりません。

    プランをより上位なものにすれば、手数料が下がる仕組みになっています。クレジットカード手数料や取引手数料は、販売金額に対して課されるので、売り上げが増えるほど、その影響は大きくなります。はじめは月額料金の安いプランで開始し、売り上げが増えてから、上位のプランへ移行するという戦略が望ましいでしょう。プランの変更はいつでも行えるので、リスクを感じる必要はありません。

    月額料金

    Shopifyでは基本的にベーシック、スタンダード、プレミアムの3つのプランが提供されています。ベーシックは29ドルで、基本的な機能は全て網羅されています。アプリを導入した機能拡張や、豊富なテンプレートを使った画面デザインの変更が行えるので、多くの企業では、ベーシックで十分かもしれません。

    既に実店舗で商売をしていたり、大規模なECサイトをShopifyで運営したりする場合は、スタンダードやプレミアムへの変更も検討するようになります。具体的には、スタッフアカウント数を増やす、高度なレポートを作成すると言った点が、下位と上位のプランの違いです。

    プランによって手数料が異なってくるので、売り上げが増えてくる頃には、プランの変更を検討すると良いでしょう。

    クレジットカード手数料

    Shopifyはクレジットカードでの決済が可能であり、EC事業者側から手数料がとられます。日本のクレジットカードが利用された場合、ベーシックプランでは3.4%、スタンダードプランでは3.3%、プレミアムプランでは3.25%となっています。また、海外のクレジットカード、あるいはAMEXのクレジットカードが使用された場合は、やや手数料が上がります。ベーシックプラン3.9%、スタンダードプラン3.85%、プレミアムプラン3.8%です。

    取引手数料

    Shopifyでは多様な決済サービスが使える点が大きな優位点となっています。具体的には、Paypal、Apple Pay、Google Pay、Amazon Payなどが含まれます。Shopifyでは独自の決済サービス「Shopifyペイメント」が提供されるようになりました。Shopifyペイメントを使えば、取引手数料がかからないのが利点です。また、購入するユーザーは、ShopifyのECサイトを離れずに決済の手続きを完了できるので、使い勝手が向上します。

    Shopifyではなく、外部の決済サービスを使用する際は、取引手数料が課されます。取引手数料もプランによって異なり、ベーシックプランでは2.0%、スタンダードプランで1.0%、プレミアムプランで0.5%となります。外部の決済サービスの中には、Pay Pal、Amazon Payやコンビニ決済、Coinbaseなどが含まれます。

    Shopifyでは、越境ECに対応するため、複数の通貨で販売が行えます。Shopifyの支払い通貨設定と異なる通貨で決済が行われると、通貨の両替が発生します。両替には、通貨の両替レートに加え、通貨両替手数料が請求されます。

    その他のECサイト制作プラットフォームとの比較

    Shopifyの手数料は、他のECサイト制作プラットフォームと比較しても、安い金額設定になっています。例えば、日本国内で人気のあるBASEは、月額料金が無料である一方で、決済手数料は3.6%プラス40円、サービス利用料は3%が課されます。また、2万円以下の売り上げを引き出す場合には、手数料として500円、振り込み手数料が250円かかります。BASEと同様に人気のあるStores.jpは、決済手数料が5%です。

    売り上げが増える程、月額料金の差よりも、手数料の差が大きくなるため、Shopifyの方が有利な条件になっていきます。

    EC事業を簡単に始められるという意味では、楽天やAmazonといったマーケットプレイスも比較対象となり得ます。楽天のスタンダードプランで出店する場合、6万円の初期登録料、5万円の月額利用料に加え、月間売上高の2.0~4.5%がシステム利用料として徴収されます。また、Amazonの出品サービス(大口出品プラン)では、月額登録料4900円、販売手数料はそのカテゴリにより8~15%です。集客やキャンペーンなど、販売促進のサービスがあるため、独自サイトを運営するShopifyと直接比較するのは難しいところですが、Shopifyの手数料がリーズナブルな設定になっていると言っても差し支えないでしょう。

    まとめ

    Shopifyの手数料を検討する上で、プラン(月額料金)、クレジットカード手数料、取引手数料を抜きには語れません。Shopifyが独自に運用する決済サービス「Shopifyペイメント」使えば、取引手数料が無料になるので、良い条件で販売を行い、収益性を高めることができます。BASEやStores.jpといった他のサービスと比べても、手数料は抑えられているため、売り上げが多いサイトほど、Shopifyの優位性が高まると言えます。

  • Shopifyの競合比較(BASE、Stores.jp)と、マーケットプレイス(楽天、Amazon)との併用戦略について考える

    Shopifyの競合比較(BASE、Stores.jp)と、マーケットプレイス(楽天、Amazon)との併用戦略について考える

    ECサイトにかかわる環境は変化してきています。これまでは自社でサーバーを用意してシステム開発をする必要がありましたが、近年は、ShopifyやBASEを始めとするサービスを使う「所有から利用」の流れが顕著です。また、楽天やAmazonに代表されるマーケットプレイスへの出品に加え、Instagram等のSNSがEコマースへ参入してきました。ECサイトの運営者には、賢いIT戦略が求められています。

    経済産業省が2019年に発表した「2018年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」では、B2C市場は約18兆円、前年比8.96%、そして、B2B市場では約344兆円、前年比8.1%と報告されました。成長するEコマース市場のチャンスをつかむため、多くの企業や個人事業主がECサイトの作成に取り組んでいます。専業のEC事業者、副業を含めた個人事業主、 BtoC向け商店の経営者、 自社商材のオンライン直販に乗り出す企業など、EC事業を簡単に開始・運営できるニーズは増しています。

    Eコマースを開発・運営するための選択肢

    オープンソース型のソフトウェア

    Eコマースを新たに参入しようと思った場合、何から始めればよいでしょうか?従来は、自社でシステム開発を行う以外に方法はなく、Eコマースに強みを持つ制作会社に依頼するケースが多く見られました。基本的な機能はどの会社でも共通しているため、パッケージ化された仕組みが使われています。具体的には、EC-CUBE、Magento、Drupal等が人気を集めてきました。特に、EC-CUBEは2006年の発表以来、2万店以上で採用され、その自由度の高さが魅力となっています。

    一方で、自社でシステムを管理するのは手間がかかり、IT部門の人手不足・スキル不足の問題や、セキュリティの担保といった課題が指摘されるようになりました。そのため、近年は、クラウドサービスへの移行が進んでいます。

    クラウド型のサービス

    クラウドサービスでは、月額課金をするだけで、すぐにでもECサイトの運営が行えるのが利点です。商品や在庫の情報を登録すれば、決済などの設定を行うだけなので、IT部門への負担は極めて少ないものになります。世界最大のECサイト制作プラットフォームであるShopifyはその豊富な機能と使いやすさで人気を集めています。また、日本ではBASEやSTORES.JPといったサービスが知られています。

    マーケットプレイス型のECモール

    Eコマースを行う上で、マーケットプレイス(あるいは、モール)と呼ばれる業態は無視できません。楽天やAmazonがその代表例で、膨大なユーザーを有するプラットフォームで集客のチャネルが持てるのは魅力的です。マーケットプレイスに登録するだけで、自社が出品するページを持てるので、すぐにEコマースを始めるのに向いています。

    マーケットプレイス型の問題点は、自社ブランドが確立できない点にあります。消費者からすると、楽天やAmazonで買い物をする上で、どのネットショップから買っているのかを意識する場面は多くありません。ユーザー体験が共通しているのはメリットではありますが、EC事業者が消費者と結びつきを強めて、固定客を獲得していくのには不利な側面があるのです。

    Eコマースを開発・運営するのに推奨される戦略

    Eコマースが成長する中、自社ブランドの確立は重要な経営課題です。「www.ecsite.co.jp」というように自社のドメイン名でECサイトを運営する直販サイトは欠かせないものです。ECサイトの仕組み自体は差別化要因にならないので、自社開発するよりも、クラウド型のサービスを利用する方が合理的と言えるでしょう。

    直販サイトを持っていても、マーケットプレイス型のプラットフォームに出店するのは、問題ありません。自社サイトでブランドを確立して既存顧客との関係を深めながら、楽天やAmazonで新規顧客の獲得を目指す戦略が推奨されます。さらに、近年は、InstagramがEコマース機能を追加するなど、SNSのEC化が進んでいます。SNSを含めたマルチチャネル化はビジネスの成長につながります。

    クラウド型のサービスを選択し、マルチチャネルのビジネスを展開するために求められる要件と推奨されるサービスについて、次章は議論していきます。

    クラウド型サービスの比較

    Shopify(ショッピファイ)

    カナダ発のECサイト制作プラットフォームShopify(ショッピファイ)ですが、英語圏ではデファクト・スタンダードとも言えるほど、急激な成長を見せています。これほどの人気を得た理由としては、シンプルながら必要な機能が揃っているからです。デザイン・テンプレート、商品登録、決済、SEO対策、カゴ落ち防止、SNS連携など、現代のECサイト運営に求められるものが提供されています。越境ECや多言語対応などの要件にも対応しており、「アプリ」を導入すれば、補完的な機能を追加することもできます。

    BASE

    日本国内ではBASE(ベイス)が人気です。何と言っても無料でネットショップを開設できる点が魅力であり、メールアドレスを登録するだけで出店できてしまうのが人気の理由と言えます。運用にかかわる費用が安いからといって機能が欠けているわけではなく、デザインや決済といった最低限の機能は網羅されています。

    STORES.jp

    もう一つ、国内で人気のサービスとしてSTORES.jp(ストアズ・ドット・ジェーピー)が挙げられます。無料プランと有料プランが用意されているため、無料プランで機能を試してから、有料プランへと更新する方法がとれます。ただし、商品数の制限や決済手数料の違いから、現実的には有料プランで運用するケースが多いように見受けられます。ファッションアプリ「WEAR」との連携など、日本独自の要件に対応した興味深い機能が魅力です。

    クラウド型サービスを比較・選択するための考え方

    機能面を比較してみると、本格的にEC事業を運用していきたいと思う程、Shopifyの優位性が際立っていきます。例えば、サイトデザインに用いるテンプレートは100種類以上あり、10種類前後しかないBASEやSTORES.JPを大幅に上回ります。カスタマイズをしなくても、ユニークなデザインが実装できることを意味しています。その他にも、決済手段が多い、決済手数料が多い、アプリによって機能拡張が容易といった点が魅力です。

    推奨される戦略としては、Shopifyを用いて独自ドメインのECサイトを確立した上で、自社サイト・ブログ・Instagram・Facebook・Twitterなどのチャネルと連携し、ビジネスを拡大していくのが良いでしょう。加えて、楽天やAmazonのマーケットプレイス型のサービスを使って、集客を行えば、柔軟なマーケティング戦略が立案できます。

    まとめ

    Shopifyは「所有から利用」へのトレンドをつかみ、ECサイト制作においてデファクト・スタンダードとしての地位を確立しつつあります。その多機能性、拡張性、そして手数料の安さから、本格的にECサイトを運営したい企業は、Shopifyを選択する理由があります。楽天やAmazonといったマーケットプレイス型のサービスとは競合するわけではなく、どちらも併用しながら、新たな顧客獲得のチャネルを築いていく戦略が考えられます。

  • Shopifyの使い方を理解するのに役立つ本・ガイド・マニュアル集

    Shopifyの使い方を理解するのに役立つ本・ガイド・マニュアル集

    Shopifyは世界最大のECサイト制作プラットフォームとして、日本でも急激に利用が増加しています。EC事業者・個人事業主や自社商品の販売を始める企業では採用を検討しているケースが多いのではないでしょうか。

    しかし、Shopifyで何ができるのか、どのように設定をすればよいのかを知りたいと思った場合に、まとまった情報がないという懸念もあります。特に、正式に日本語化が始まったのが2018年と、日が浅い経緯もあり、日本語の解説が少ないのをデメリットと感じる人もいるのかもしれません。

    本記事では、日本語で記載された本、ガイド、マニュアルを紹介します。Shopifyへの理解を深めるのに役立つのではないでしょうか。

    Shopify公式ストア開設ガイドブック

    https://www.shopify.jp/blog/shopify-merchant-guidebook

    Shopifyは公式情報が充実しており、日本市場進出が正式に発表されて以降、ヘルプページの日本語化も進んできました。さらに、オンラインストア開設に関するガイドがPDFでダウンロードできるので、必要な情報が一か所にまとまっていて便利です。

    Shopify完全ガイド

    https://kobit.in/shopify-download

    アクセス解析サービスを展開するKOBITが、全79ページにわたる膨大なボリュームで、Shopifyの使い方を解説しています。公式情報を除けば、最も充実したガイドの一つです。スクリーンショットが豊富で、社内研修資料としての利用も推奨されます。Shopifyの概要とEC業界のトレンド、販売チャネル、設定、注文管理、商品管理、顧客管理、ストア分析、ディスカウント、アプリといった内容が含まれます。

    Shopify管理画面マニュアル

    https://cpsl.jp/ec/download/

    ARCHETYP(アーキタイプ)社はサイト開発・運営に強みを持ち、Shopify導入サービスEC Capsuleを展開しています。Shopify認定パートナーとして、英語ベースで開発されたShopifyを日本語でサポートしたり、レイアウトや仕様を辺国するカスタマイズを提供したりといった特徴を備えています。ARCHETYP社は、管理画面マニュアルを公開し、初期設定、商品登録管理、ドメイン名設定、注文管理などが解説されています。

    ShopifyによるECサイト開設ガイド

    Flagship社は、日本初のShopifyパートナー制作会社として認定されています。エンタープライス規模でネットショップが展開できるShopify Plusを専門に、ECサイト開発支援において国内最多の導入実績があります。Shopify社ともつながりがあり、Shopify本体や周辺機能の日本ローカライゼーションに従事してきたそうです。Flagship社はECサイト開設ガイドを発行しており、開設フローやShopifyで実現できることを詳細に説明しています。

    まとめ

    Shopifyは日本語の情報が少ないと言われていましたが、公式情報を始め、徐々に、日本語の解説が増えてきています。英語で検索したとしても、公式情報を超えるような書籍はあまり見られないので、公式マニュアルや、よりシンプルに解説したガイドを見ながら、理解を深めていくのが良いのではないのでしょうか。

  • テック企業の中心地、サンフランシスコの求人サイト7選

    テック企業の中心地、サンフランシスコの求人サイト7選

    サンフランシスコはアメリカ西海岸の経済で中心的な役割を果たしています。YouTubeやTwitterを含むデジタルメディア企業や、金融業界が多くのオフィスを設置するようになりました。近隣のシリコンバレーやスタンフォード大学の影響が強く、新技術の研究開発に基づいた新興企業やテック企業も盛んです。近年はライフサイエンスや観光に関する仕事も増えています。

    サンフランシスコの人材は教育レベルが高いことで知られています。同都市の人材のうち、約2割は大学院卒などの高等教育を修了しているのです。(参考:Inter nations)失業率は米国の中でも低いのが特徴となっています。サンフランシスコでの就職を望む場合は、このような優秀な人材と競争しなければならないのです。

    Built in SF

    https://www.builtinsf.com/

    サンフランシスコを中心としたスタートアップやテック企業に関する求人情報、並びに、ニュース・イベント情報を掲載しています。開発、デザイン、マーケティング、プロダクトマネジメント、営業、データ分析といった職種に注目が集まっています。また、給与の中央値、上限・下限の情報も参考になります。

    Bay Area Job Finder

    https://bayareajobfinder.com/

    サンフランシスコを中心とした「ベイエリア」に関して求人情報を掲載しています。技術職を含め、幅広い職種を取り扱っているのが特徴です。

    Startupers

    https://www.startupers.com/

    スタートアップに関する求人情報を集めたWebサイトです。サンフランシスコに本拠を置く企業ですが、世界中の企業を対象にしています。企業名や都市名でタグ付けして、分かりやすい分類をしています。

    San Francisco Careers

    http://www.sanfranciscocareers.com/index.php

    「ベイエリア」を中心に西海岸の各都市について、求人サイトを展開しているHomeTown Careersが、サンフランシスコ向けの求人サイトを運営しています。地域、業界、企業規模で絞り込みをかけて検索が可能で、バンク・オブ・アメリカのような大手企業の情報も掲載されています。

    SF Made

    https://sfmade.org/services/job-seeker/job-listings/

    地元の製造業向けに始まった非営利団体が求人情報を公開しています。2010年に創設され、比較的、収入が低い人たちに対し、イベントや役に立つコンテンツを提供してきました。

    Underdog

    https://underdog.io/

    2014年に創業された新しい求人サイトで、数千人もの求職者に利用されるようになりました。サンフランシスコに加え、ニューヨークや他都市の求人を対象にしています。英文履歴書や経歴を送ると、要件に合致する企業へ送られ、マッチングを試みる仕組みになっています。

    Venture Loop

    https://www.ventureloop.com/ventureloop/home.php

    ベンチャーキャピタルから資金調達して求人を増やすベンチャー企業を対象に、求人情報を掲載しています。求職者、企業、ベンチャーキャピタルの3者をつなげるコミュニティのような役割です。サンフランシスコに限らず、世界中の企業が含まれます。

    まとめ

    サンフランシスコは、近隣のシリコンバレーから影響を受け、技術力を活かした新興企業が多くオフィスを構えています。また、西海岸における金融センターとしての特徴も有しています。大学院卒のような高度技能人材が多いため、就職を目指す場合は、その厳しい競争を覚悟する必要があります。最近は、高い地価が話題となり、その生活費が高騰しています。生活費を工面できるよう計画的にキャリアを構築しなければならないでしょう。

  • ロサンゼルスの求人サイト7選。ハリウッドだけじゃなく、テック企業も盛んに

    ロサンゼルスの求人サイト7選。ハリウッドだけじゃなく、テック企業も盛んに

    ロサンゼルスは天気が良く、山や海もあり、ワークライフバランスが優れた人気の街です。ハリウッドに代表されるエンターテイメント業界に加え、フリーランスで働く人や起業に携わる人も多いのが特徴と言えます。

    物価が高く、交通渋滞が多いとされ、金銭面での苦労を避けるには、高い報酬を狙わなければなりません。平均給与が5~6万ドルとされる中、ロサンゼルスで裕福な暮らしをするには最低でも10万ドルが必要とされます。

    LA Careers

    http://www.lacareers.com/index.php

    サンフランシスコを含め、西海岸の各都市について、求人サイトを展開しているHomeTown Careersが、ロサンゼルス向けのサイトLA Careersを運営しています。地域、業界、企業規模で絞り込みをかけて検索が可能で、20th Centry Foxのような大手企業の情報も掲載されています。

    Built in LA

    https://www.builtinla.com/jobs

    ロサンゼルスのスタートアップやテック企業から利用されている求人サイトです。ニュースやイベントに加え、職種ごとの給与水準が公開されているのも魅力と言えます。

    LA Startups

    https://lastartups.com/jobs/

    ロサンゼルスのベンチャー企業やテック企業に関するオンライン・マガジン。多様なコラムからは現地の様子が伝わります。どの企業が何の職種を募集しているかを理解できるでしょう。

    We Are LA Tech

    http://wearelatech.com/jobs/

    ロサンゼルスのテック企業に焦点を当て、求人情報を掲載しているサイトです。契約のタイプ(フルタイム、パートタイム、フリーランス、インターンシップ、リモート)や職種(開発者、デザイナー、マーケティング、プロダクトマネージャー等)で絞り込みが行えます。

    Career Builder

    https://www.careerbuilder.com/jobs-in-los-angeles,ca

    Career Builderは20年以上、求人情報を取り扱う大手サイトで、ロサンゼルスに関する求人も多数掲載されています。職種や掲載日、給与などで絞り込みができます。1クリックで応募が完了するEasy Applyも便利です。

    City of Los Angels

    https://www.lacity.org/jobs/find-job-city/current-openings

    ロサンゼルス市のホームページでも求人情報の検索が行えます。公共サービスを含め、様々な仕事が掲載されています。

    まとめ

    競争の激しいロサンゼルスの人材市場でポジションを得るには、コネクションをつくったり、オンライン・オフラインで仕事を探したりする努力が求められます。有期の仕事から、フルタイムの正社員への昇格を狙うといった戦略も考えられます。また、アメリカではビザ取得が課題となるのは言うまでもありません。

  • 憧れのハワイで働く!ハワイ、そしてホノルルの求人サイト7選

    憧れのハワイで働く!ハワイ、そしてホノルルの求人サイト7選

    ハワイは、その住み心地の良さから、多くの人から憧れの土地となりました。ハワイは観光産業が盛んで、特に、ホノルルはその州都として、経済の中心として知られています。ハワイで仕事を探すには、ローカルなWebサイトや新聞を頼りに進めていくことになるでしょう。

    Hawaii Jobs On Demand

    https://hawaiijobsondemand.com/

    2001年に創設された求人サイトで、Workin.comグループの一部として、ハワイに特化した情報を掲載しています。就職に役立つコラムも豊富に掲載されているので、初めてハワイでの就職を目指す人には参考になるでしょう。

    Honolulu JobBoard

    https://www.honolulujobboard.com/

    ホノルルに特化した求人サイトで、その求人数は2万以上、企業数は1万以上、就職希望者は4000以上が利用しています。モダンなWebサイトになっており、最新の求人、フルタイム、パートタイム、有期といった絞り込みが可能です。

    Career Builder

    https://www.careerbuilder.com/jobs-in-honolulu,hi

    Career Builderは20年以上、求人情報を取り扱う大手サイトで、ハワイ、ホノルルに関する求人も多数掲載されています。職種や掲載日、給与などで絞り込みができます。1クリックで応募が完了するEasy Applyも便利です。

    neuvoo

    https://neuvoo.com/jobs/jobs-in-Honolulu

    毎月7500万人が閲覧する世界的な求人サイトで、ホノルルに関する仕事が検索できます。職種別、地域別で、平均給与が閲覧できる機能があるので、気になる仕事とその報酬について学べるのが利点です。

    Real Jobs Hawaii

    https://www.realjobshawaii.com/job_searches/categories

    無料で利用できる求人サイトで、キーワードや地域・業種で絞り込みができます。カテゴリごとの求人数が閲覧できるため、どの仕事に需要があるかが分かります。

    Hawaii Jobs

    https://www.hawaii.jobs/

    大手の求人サイトで、政府の仕事から観光の仕事まで、バラエティに富んだ求人が閲覧できます。仕事のタイプ(フルタイム、パートタイム等)、給与水準、投稿日時、地域、職種、企業などで絞り込みが可能です。

    State of Hawaii, Department of Human Resources Development

    ハワイ州政府のホームページで、主に公共サービスに従事する求人が掲載されています。キャリア・イベントに関する情報があるので、参加する条件に該当するならば、参加を検討してもよいでしょう。

    まとめ

    ハワイも当然、アメリカの一部であるため、その労働ビザを取得するのは簡単ではありません。自分にとって最適な条件を見つけ、海外就職へ挑戦する必要があります。

  • ニューヨークの求人サイト7 選。金融、クリエイティブ、スタートアップの人材が世界中から集まる街に挑戦しよう

    ニューヨークの求人サイト7 選。金融、クリエイティブ、スタートアップの人材が世界中から集まる街に挑戦しよう

    ニューヨークは、長らく世界中が憧れる都市であり、多くの人材を惹きつけてきた場所でもあります。世界の金融センターとしての色が濃く、多数の米国企業や外資系企業がオフィスを構えています。人気が高い街というのは、人材市場の競争が激しく、仕事を見つけるのが難しいことを意味します。ニューヨークで就職するのは一筋縄ではいかないので、十分に計画をし、賢く、チャレンジを続けなければなりません。

    金融業界に加え、観光や不動産も大きな市場となっています。また、大きな意味でのクリエイティブ業界にも多数の求人が生まれてきました。音楽、テレビ、広告、デザイン、建築、ファッションといった領域は、世界中から優秀な人材を集めています。

    New York Jobs

    2005年に独立して運営されるようになった老舗の求人サイトです。シンプルなリスト型の構成で、職種や地域から絞り込みができます。単純な仕組みながら、求人情報として最低限の機能が提供されているのが特徴です。

    Digital NYC

    http://www.digital.nyc/jobs

    Digital NYCはニューヨークで増加するベンチャー企業や新技術に関するニュースメディアです。スタートアップではソフトウェアやAIといった成長産業に関する求人が多く見られます。同サイトの求人情報からは、そのような面白い人材市場の様子が垣間見えるかもしれません。

    New York Times

    https://www.nytimes.com/section/jobs

    ニューヨーク・タイムズは1851年に創刊された新聞で、近年は、Webサイトでの情報提供を行っています。求人情報に加え、企業に関するコラムが掲載されているのも興味深いところです。

    Nyc Jobs

    https://www.nyc.jobs/

    サイト名の通り、ニューヨークの求人に特化した情報サイトにです。その求人情報は多岐にわたり、建設・製造・輸送・金融・情報といった業界がニューヨークでは多いとされます。英文履歴書を登録して、就職活動を開始してみましょう。

    Career Builder

    https://www.careerbuilder.com/jobs-in-new-york,ny

    Career Builderは20年以上、求人情報を取り扱う大手サイトで、ニューヨークに関する求人も多数掲載されています。職種や掲載日、給与などで絞り込みができます。1クリックで応募が完了するEasy Applyも便利です。

    New York State

    https://www.ny.gov/services/find-job

    ニューヨーク州政府のホームページでも求人情報が掲載されています。公共の仕事だけではなく、企業からの求人も含まれているのが特徴と言えます。

    Mashable

    https://jobs.mashable.com/jobs/search/

    2005年に創業され、ニューヨークに本社を置くニュースメディアであるMashable。2000万人もの月間ユーザーを抱える同サイトでは、多くの求人情報が集まります。マーケティング、ジャーナリズム、広告、営業、IT、ソーシャルメディア、デザイン、金融、管理、カスタマーサポートといった業種から求人情報の絞り込みが可能です。

    まとめ

    ニューヨークは、金融やクリエイティブで有名な都市です。また、ベンチャー企業も、シリコンバレーに次いで大きな産業となってきました。就職するのは大変ですが、その上、住宅を探すのも苦労があると言われています。中心地であるマンハッタンは地価が高いので、そこから遠く離れた場所で、希望の物件を探す必要があります。人気が高い都市は競争が激しいですが、もしニューヨークで仕事ができれば、大きな自信につながるのではないでしょうか。

  • 海外就職におけるキャリア論。分析主義から経験主義への変化が求められる

    海外就職におけるキャリア論。分析主義から経験主義への変化が求められる

    海外企業で5年近く働く中で、どのようにキャリアを築くべきか、よく頭を使うようになりました。日本では終身雇用の終わりが叫ばれていますが、海外では、それに先駆けて柔軟なキャリアが前提となっています。

    海外企業で働くということ〜多文化力・グローバル力とは?をテーマに、日本時間2019年12月20日(金)にオンライントークイベントが行われ、スピーカーとして登壇しました。その中の一つのトピックとして、海外で働きたいと感じる若者へのメッセージが取り上げられています。

    「ゆるくはじめる」ことで、柔軟にキャリアを築き、働きがいの4要素を徐々に確認する

    自分は、海外で働くことへの興味がありながら、自分の周囲にそういった経験を持つ人がいなかったため、どのように進めていけばよいのか、全く分かりませんでした。中学・高校・大学・就職と、日本に留まる結果となりました。留学した後でも、先輩方は日本に帰る人が多かったので、海外就職について質問できる人は多くなかったのです。だからこそ、海外で働くようになった今、海外就職に興味がある人の支援をしたいと考えています。

    私は「ゆるくはじめる」というメッセージを届けたいと思いました。海外就職に向かう人は、住み心地はどうか、仕事は得られるか、ビザは得られるか等、様々な不安があると思います。その場合、少しずつ、自分に合っているかどうかを確認していけば良いと考えます。

    生きがい、働きがいを見つけるには4つの要素があると言われます。好きなこと、得意なこと、稼げること、社会が求めることの4要素の重なるところに、働きがいがあるのです。好きなこととは、サービス受益者として好きでも、やってみると好きでなかったという場合があります。また、得意なことを見つけるのはもっと難しいものです。必死に頑張っているものは苦手で、簡単に人より上手くできるのが得意、と言うケースがあるからです。

    稼げることは、市場原理によるので、自分の意思だけでは決められません。他の人ができないこと、やりたくないことは、人材に対する供給が少なく、需要が高いので、高い報酬につながりやすいものです。さらに、社会が求めることを追求できれば、言うことがありません。

    終身雇用の時代では、新卒採用のときに自己分析をして、何が好きか、何が得意かを考えたあとは、一つの会社の中で、働きがいを見出してきました。しかし、終身雇用が終わった日本や、海外では、働きがいを見つけるのは個人の責任であり、一人のキャリア全体を通じて行うべきものです。

    何が好き・得意・稼げるのかを反復的に検証していくのが推奨されるキャリア戦略だと思います。海外に住んでみたけど、合わなかったというのも悪くないものです。成功・失敗といった単純な見方ではなく、反復的な検証プロセスと考えてキャリアを築いていきます。

    分析主義のキャリア論から、経験主義に基づいたキャリア論へ

    私がキャリア理論に反復検証を持ち込んだのは、IT業界の流れに影響を受けています。ソフトウェア開発の方法論は、何を作るのかをあらかじめ定めて水が上から下へ流れるように仕様から開発・テストまで順に進めるウォーターフォール理論が使われていました。しかし、近年は、誰がユーザーで何の機能が必要かが分からない環境では、反復的に開発を行って、繰り返し検証を行うアジャイル開発へと移ってきています。

    この流れが、終身雇用の終わりに似ているように思いました。未来が読みやすいウォーターフォールのような環境から、自分の好みもビジネスの状況もうつろっていくアジャイルな環境へと変わってきているのです。

    「エンジニアリング組織論への招待」でも議論されていますが、ウォーターフォールからアジャイルへの移行は、分析主義から経験主義への変化と考えられます。分析主義は、理論的に分析すれば、物事が理解できるという前提にあり、方程式で表現できるような物理法則に適用されるものです。経験主義は、やってみなければ分からないという複雑な事象への方法論です。

    自分が何をやりたいか、海外で働けるかというキャリア戦略は、分析主義よりも経験主義の方が合致していると思います。

    海外は居心地の悪さを感じることばかり。だからこそ、成長の機会には事欠かない

    IBMのCEOジニー・ロメッティは伝統的な企業でキャリアを築く女性として、興味深い話をしていました。「成長と居心地の良さは共存しない」。成長しようと思えば、心地よい環境(コンフォートゾーン)を飛び出して、自分のスキルを伸ばしてくれる環境へと向かっていく必要があります。

    海外で働くのは、居心地の悪さばかりを感じます。しかし、それは成長のきっかけでもあるものです。日本では考えられなかった前提を理解し、新たな価値観に適応していくプロセスは、苦労も多いですが、成長をもたらしてくれます。

    トークイベントでは栗崎由子さんが「イカロスの翼」というメッセージを送られていました。「人間は自分が思っているより自由なんだ」という例えであり、神にさえ縛られないと主張します。海外で働きたいのであれば、自分で自分に制限をつけないで、まず行動をしてほしいと、話されています。

    Googleマップを眺めるのでも、二泊三日の海外旅行に行くのでも構いません。今すぐリュックを背負って海外に飛び出すのが、重要な態度なのだと思います。

  • 多文化力・グローバル力とは、国際舞台で日本人らしさを活かすこと

    多文化力・グローバル力とは、国際舞台で日本人らしさを活かすこと

    海外企業や留学先で50以上の国から来た人たちと働く中で、異なる文化に適応し、働く力について考えるようになりました。グローバル人材とは英語を駆使して高度な仕事をする偉大な人といった印象がありますが、グローバルなビジネス環境では、その意味合いも少しずつ変わってきているように感じています。

    海外企業で働くということ〜多文化力・グローバル力とは?をテーマに、日本時間2019年12月20日(金)にオンライントークイベントが行われ、スピーカーとして登壇しました。その中の一つのトピックとして、多文化力・グローバル力が取り上げられています。

    最近、私は「インターナショナル・ビジネスとグローバル・ビジネスの違い」について考えています。インターナショナルは「国をまたぐ」といった意味を持つことから分かる通り、2国間の国際化が前提です。日本企業がアメリカ市場へ進出する、アメリカ企業が日本市場へビジネスを展開する、といった例が挙げられます。自動車やハードウェアを伴う産業で目立つケースで、輸出入が求められる事業で多く見られます。このような文脈では、日本人がアメリカ人に馴染むにはどうすればよいか、駐在と現地採用がどのように協業するか、といった会話がよく現れます。

    近年はグローバルなビジネスが増加しています。「Globe」が地球を意味するように、地球全体をビジネス対象にするのが、グローバル・ビジネスです。Netflixのようなデジタルサービスが顕著であり、インターネット・サービスに国境はありません。顧客は190か国以上にまたがり、生産者も多くの国にあります。企業理念も、一つの国を繁栄させるものではなく、地球全体をより良いものにしたいという決意が表れています。

    自分の会社でも、20か国以上から集まった仲間で構成され、会議となれば、各人が別の国から来ているというケースも珍しくありません。このようなグローバルな環境では、日本人がアメリカ人に馴染むといった議論はなされません。スペイン在住でも、スペイン人になる必要はないのです。日本人がスペイン人になってしまっては、わざわざ日本人を雇う意味がなく、ローカルなスペイン人を雇った方がよいと言えるでしょう。

    日本人の強みは、プロ意識の高さにあると思います。約束を守る、時間を守る、分からないことは聞く。このような態度は、世界のどこでも望ましいとされる一方で、日本人のような高い意識が保てるのは珍しいことです。学校教育や、会社に入って間もない時期に身に着ける行動特性が、世界では高く評価されます。また、アメリカ人であれば人前で話すのが得意といったように、各文化でそれぞれ強みがあるものです。グローバルなビジネスでは、異なる文化から来た人が、強みと弱みを認識し、強みを生かせるようなチーム作りが求められます。日本人は日本人らしさを残しながら、グローバルなチームで力を発揮していくべきです。

  • 語学の壁をどう超えたのか?海外経験無しから海外で働ける語学力を身につけた経験談

    語学の壁をどう超えたのか?海外経験無しから海外で働ける語学力を身につけた経験談

    海外企業で5年近く働く中で、日常的に英語を使ってビジネスが行えるようになりました。帰国子女ではなく、30歳まで日本で過ごしていた自分にとって、そこには大きな苦労がありました。いや、まだ苦労を続けていると言ったほうが良いかもしれません。

    海外企業で働くということ〜多文化力・グローバル力とは?をテーマに、日本時間2019年12月20日(金)にオンライントークイベントが行われ、スピーカーとして登壇しました。その中の一つのトピックとして、語学の壁をどう超えたのかという点が取り上げられています。

    英語の学習に近道はない

    留学で約2年、海外で就職してから約5年を過ごす中で、英語の学習に近道はないと感じています。3か月や半年で語学ができてしまうと期待すると、かえって、自分が落ち込んでしまうだけです。10年かかって英語を覚えるという覚悟を持って進む心構えを推奨します。自分の場合、留学した当初は、周囲が言っている内容をほとんど聞き取れませんでした。留学と仕事を合わせて4年くらいたったところで、ある程度、聞き取りができるようになり、これくらいできる状態で留学を始めれば、もっと楽しめたのに、と思ったものです。今でも、毎日のように新しい単語を学び、これからも英語学習は続けていくと思います。

    自分の学習方法としては、特別なものはありません。多くの英語学習方法で提唱されているように、シャドーイングは多用しています。シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら、それに続いて、自分も発声を真似していくというものです。自分の場合、スティーブ・ジョブスが話したスタンフォード大学の卒業式スピーチを100回シャドーイングを行いました。「Stay hungry, stay foolish」という言葉に代表されるように、新しい物事に挑戦する自分を後押ししてくれるような内容なので、英語学習を行いながら、精神的な支えにもなったものです。

    目ではなく、耳を使って英語を学ぶ

    もう一つ英語学習の心構えとしておススメするのは、耳から学ぶことです。日本人の場合、単語帳を目で眺めて勉強すると、日本語の発音で覚えてしまいます。だから、外国人の英語を聞いたときに、その関連付けが行えず、聞き取れないという結果に落ちいってしまうからです。耳から覚えた英語だけを英語学習とカウントする、といった気概で進めていくのが良いのではないでしょうか。

    スペインに住みながら英語を公用語として働いている自分としては、英語もスペイン語も両方必要です。いつまでたっても英語の学習が終わらない状況なので、まず、英語の学習を重視してきました。一方、会社の外ではスペイン語を学ぶ必要があります。レストランやスーパーなどの簡単な会話は、単語をいくつか覚えれば済みますが、銀行・不動産会社・病院など、複雑なコミュニケーションが求められる状況では、会話が難しいと感じています。スペイン語の勉強はこれから増やしていきたいと思っている昨今です。

    欧州では、英語を公用語とする企業が増えているように感じています。世界中からタレントを集めるためにも、ローカルな言語よりも英語の方が有利だという戦略が反映されていると思います。グローバルな社会では、英語を母語としない国でも、英語で仕事を見つけるチャンスが増えているのではないでしょうか。

    語学学校で学ぶのは、会社で働くよりもストレスが大きかった

    オンライントークイベントでは、心が折れそうになった経験について質問がありました。自分の場合、語学学校は本当にストレスを感じていました。企業に就職してからの方が、楽に感じたように思います。

    語学学校では、自分の弱みを改善する作業を強いられます。たとえば、スピーキングが苦手であれば、苦手なスピーキングを延々と続けなければなりません。海外の先生は厳しい人も多く、初心者相手にも関わらずスペイン語をスペイン語で教える人や、分かりませんは許しませんと徹底してくる人も見られました。勉強の進め方も異なっており、単語や文法よりも、まず、会話といった手法にも戸惑いがありました。

    企業に入ってしまえば、苦手なものは人に任せられます。スピーキングが苦手であれば、会話が必要な営業の人に任せてしまえば良いわけです。弱みは人に任せ、強みを活かすのが、自分のパフォーマンスをあげるのにつながるし、周囲もそれを求めています。そのような意味では、語学学校よりも企業の方がストレスが少ないと感じました。

  • 【体験談】海外勤務で苦労したことは?英語の壁、文化の壁、そして?

    【体験談】海外勤務で苦労したことは?英語の壁、文化の壁、そして?

    海外企業で10年近く働く中で、日本企業とは異なる仕事の進め方に驚くこと・苦労したことは多々ありました。その違いを理解し適応していくのは、面白さはありながらも、辛い部分でもありました。

    海外企業で働くということ〜多文化力・グローバル力とは?をテーマに、日本時間2019年12月20日(金)にオンライントークイベントが行われ、スピーカーとして登壇しました。その中の一つのトピックとして、海外で働く間、驚いたこと・苦労したことが取り上げられています。

    海外移住から現地に適応するまで、4つの段階があると言われています。それまでの経験や移住元・移住先の関係といった複数の要因によって、その適応のステップは変わるかもしれませんが、一般的なフレームワークとして理解すると良いでしょう。(参考:https://wakuwork.jp/archives/13558)自身が海外へ移住して働くようになった経験からも、おおむね、複数の段階に従っているように感じました。

    • 段階1:ハネムーンステージ(期待や希望を持ち、新しいものとの出会いに感動する)
    • 段階2:カルチャーショック(無力な自分を目の当たりにし、アイデンティティが揺らぐ)
    • 段階3:適応開始(自分なりの居場所や存在の仕方を見つける、自己発見の時期)
    • 段階4:適応

    これらのステップは、直線的に進むわけではないと言われています。前に進んだり、後ろに戻ったりしながら、徐々に文化適応が進んでいきます。

    文化適応をスムーズに行うためには、オープンマインドで新しい文化に臨む必要があります。これまでの文化規範にこだわりを持つのも悪くありませんが、全てを否定するのは適応を難しくします。私の場合、例えば、食事を食べる時間だとか、横断歩道で信号を守る度合い、といった細かな文化の違いを目の当たりにしましたが、細かいところは新しい文化に合わせることを優先しました。一方で、人に対する真摯な態度といった重要な信念や、どんな世界でも良いとされる考え方は、これまでの文化を大切にするべき部分だと思います。


    その他にも、現地の文化を学ぶこと、先輩方の支援を求めること、時間がかかるのを理解し焦らないこと、といった要素も重要です。特に、文化の違いはストレスをためる原因になりがちなので、ほどよく自分を許しながら、少しずつ適応する態度が必要です。海外在住の経験がある人は、おおむね似たような体験を持っているものなので、相談やカウンセリングを受けるのも良い試みです。

    筆者の場合、ハネムーン期では、日本と海外の「共通点」を見つけ、それに感動を覚えていたように思います。地球の裏側と言ってもよい場所で、人々が食事をし、電車やバスに乗って、会社に行き、会議やプレゼンをして、社会活動を営んでいる。英語が少し話せるようになれば、ビジネスに参加することも可能で、そこで夢を叶えたような感覚を覚えました。

    しかし、カルチャーショック期では、日本と海外の「相違点」が目につくようになりました。メールを送った後に、日本では9割くらい返事があっても、海外では3割くらいしか返事がないといったイメージです。その上、受信者がメールの内容を理解していなかったら、十分に伝達していなかった送信者の責任にされてしまうようなケースさえあります。

    海外では、残業なしで8時間労働がベースであり、その中で優先順位をつけて仕事をしているため、相手の優先順位を獲得するために、こちらから積極的な働きかけが必要になります。日本のように、仕事が終わるまで会社に残り、相手を尊重して、返信してくれるわけではありません。

    日本では、メールを返さないからと何度もせっつくのは、相手に失礼と思われる懸念がありますが、海外では、せっつかないで成果を挙げられなかったら自分のせいにされてしまいます。日本の感覚では、メールを返さないのは意図があって返さないのかと思ったものですが、海外では、重要性を理解されていないために返信されないといった場合もあります。日本では良いとされる振る舞いが悪くなったり、逆に、失礼な振る舞いがそうでもなかったりしたところで、戸惑いを覚えたものです。

    コミュニケーション全般で言えば、議論の進め方にも苦労がありました。日本人は相手との共通点を見出して会話を進めるのが得意だと感じています。常に相手をリスペクトして、同意したり、うなづちを返したりするのが習慣です。周囲との調和を重んじる文化は、言葉の端々に現れています。

    しかし、国によっては、相違点を強調して会話を進める人たちもいます。相手の意見と異なる部分から会話をはじめ、「もし●●だとしたら、反対だ」というように、自分で仮定を置いてまで、否定したがるような例も見られました。このような論法のメリットは、共通理解を深め、議論をより進展させられる点にあります。上司が言ったからとか、過去にどうやっていたかに、影響され過ぎず、その場面で最適な方法へ議論を持っていける期待が持てるからです。

    このような議論の進め方は頭で分かっていても、適応するのは難しく、驚き、苦労した点でもありました。

    「カルチャーショック期」を超えると「適応開始」に至るとのモデル化されていますが、自分の体験では、やはり、明確に適応が始まったというよりは、少しずつ、部分的に適応していったという印象があります。例えば、言語が上達するにつれ、仕事が円滑に進むようになり、ストレスが少なくなり、適応が進んだ面があります。また、学生時代の同級生や同僚に恵まれ、社会的な交流があったので、寂しさを感じるような機会は少なかったように思います。一方、日本語のコンテンツに触れる機会が少ないことや、日本よりも待遇が悪いことといった要素で不安を感じ、適応がなかなか進まなかった部分はあるかもしれません。


    およそ10年間、海外に住んでいた自分にとっても完全に「適応」したとは言えないように思います。それでも、適応できる部分とできない部分を理解し、最低限、受け入れられる生活を続けていくのが、自分にとっての「適応」と言えるかもしれません。また、時間を経過するほどに、自分の生き方やキャリアについての考え方も変化してくるので、自分が心地よいと感じるライフスタイルは、常に模索していくことになります。


    移住してから1年程度で感じたものと、10年経過してから思うものは異なっています。文化的な適応を開始したころは、「目につくもの」に焦点が当たっていたところ、10年経ってからは「目につかないもの」にも気づく経験がありました。例えば、台風や地震といった自然災害が少ない点は、10年経ってから、そのストレスの少なさから気づくようになったものです。


    さらに、新しく感じるようになった文化的な違いとして「どこにもホームがない」と言うべき感覚があります。移住した国の文化も完全には馴染めていない一方、しばらく離れている日本の文化も次第に忘れていってしまいます。すると、世界のどこにも住めるという自信と同時に、世界のどこにも居場所がないという、変わった感覚を抱く場合もあるのです。「文化的なアイデンティティ・クライシス」というべき状況なのかもしれません。


    結局、日本国内であっても、自分が育った地域とは異なるところで暮らすのは難しさがあるものです。海外の場合は、さらに言語や文化の相違が大きいので、これらのストレスが顕著になるのでしょう。一時的な不安感や寂しさに惑わされるのではなく、一生のうち、どのような人生を送りたいのか、今の優先順位は何なのかといった振り返りを定期的に行い、自らの文化的な拠り所を確認するようにしていきたいと思います。

    海外で働く上で知っておいた方が良い事

    日本では言葉にしないコミュニケーションが前提になっていると感じています。海外では「以心伝心」とはいかず、全てを言葉にしなければ、すれ違いが生じてしまうのです。

    前日や2時間前に話した内容でも、覚えていないといったケースも多くあります。送ったメールも読んでいない、特に、自分に都合の悪い情報は読んでいないと主張する人も多く出会いました。そういった場合では、相手が何も覚えていない、何も読んでいないといった前提で、会話をする方が望ましいと考えられます。日本では同じ会話を繰り返しするのは、バカにしているように聞こえるかもしれませんが、同じ会話をするのを恐れず、しつこく、せっついていく態度が求められるのかもしれません。

    欧米の、言葉を前提としないコミュニケーションをとる人は、当たり前と思われることでも積極的に口にします。自分の場合、「売上―コスト=利益」といった計算は、あまりに当然なので、経験を積んだ社会人相手に、それを声を上げて主張するといった考えはありませんでした。

    自分が留学中にあった同級生は、それを、さも偉大な主張をしているような態度で話していたときに、自分は、それをなぜ話しているのか疑問に感じたものです。主張の簡単さと、態度の大きさがマッチせず、ひどく混乱を覚えました。逆に、相手の立場に立ってみると、何でこんなに簡単な発言に対して、混乱しているのだろうかと疑問に思ったかもしれません。文化の違いは能力の違いと区別ができません。文化の違いを理解していないばかりにコミュニケーションに問題が発生してしまったのです。

    文化の違いに関しては、様々な研究がなされています。事前にそれを勉強しておくことで、実際に触れた際に、適切なコミュニケーション手段が取れる可能性が高まります。

    文化の違いを事前に学んでおくのは、特に、初対面の人と働く場合や、短い時間だけ一緒に働く場合に重要になります。一方で、長い期間同じ人と働けるときは、文化の違いというよりも、その個人の違いの方が大きな影響が見られるので、文化という先入観を持つ必要性が薄まります。


    そのため、商談や、短い期間の駐在といった場面では、相手の文化を十分に理解しておく必要があります。企業間の会話で、よく見られる誤りとしては、意思決定の体制が異なるというものが挙げられます。海外企業は意思決定者が会議に出席するのに対し、日本企業は、海外に参加していない上司の決裁が必要になるといった具合です。海外企業からすると、会議で仕事が進められないのは不思議に見えるかもしれません。商談を成功に導くためにも、こういった前提条件には敏感になっていくことが推奨されます。


    自分の体験でも、日本企業の慎重さは注意するべきものがあると感じました。単純化して言うと、海外では3割の確率で成功すると思えば「できる」というのに対し、日本では9割方成功の目途が立たないと「できる」と言わないように思われます。そのため、日本企業からすると、海外の人たちは、約束を守らない、いい加減なことを言っているように考えるでしょう。逆に、海外企業からすると日本企業は、いつも否定的な意見ばかり述べる抵抗勢力のように見えるかもしれません。


    どちらが良いというものではありませんが、文化の違いを認識した上で、双方が歩み寄りながら、より良い進め方を講じる必要があります。言語の上では「I can do it」という文言を使っていても、その前提となる考え方が異なっていれば合意に至るのは難しくなります。このような場合に、日本的な以心伝心の考え方はあまり合わず、ささいなことでも言語化していくのが望ましいとされます。ローコンテクストな文化の方が国際的な仕事に適応するのは容易になってくるのかもしれません。

    前述したトークイベントでは栗崎由子さんが、ホフステードの研究を紹介されていました。「国民文化の6つの次元」は教科書的な本で、これを学んだことで『全部の色々な文化を相対的に見る』、ことができるようになったと話されていました。自分の場合も、エリン・メイヤー「異文化理解力」が参考になりました。

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    前述したように教科書的な文化の違いを理解するのは重要ですが、自分で体験するのも、同様に重要です。バイアスのかかった先入観を持ってしまうと、本当の姿をゆがめてしまう可能性もあります。過去の研究は参考になりますが、自分自身が直面する特有の環境では、また異なる体験をするケースもあるのです。先入観を持ってみると、その部分だけ強調して見えてしまい、それ以外の部分が、あまり意識できなくなる恐れもあります。


    自分の体験でも、多くの人が言っていることと、自分が感じたものが異なるときがありました。例えば、ドイツ人は真面目だから日本人と似ている、といった文言が聞かれますが、自分の場合は相違点の方が目立って気づきました。ドイツはローコンテクストで論理を重視するのに対し、日本はハイコンテクストで義理人情を重視するといった具合です。誤解を恐れずに言うと、同じ真面目さであっても、ドイツは他者を言い負かすのにルールを用いるのに対し、日本は「お天道様が見ているから良い行いをしよう」といった真面目さの違いを感じています。


    特に、ビジネスではなく、私生活や留学といった理由で海外移住する場合は、あまり難しいことを考えず、新しい環境に飛び込んでみて、どのような点で文化が異なるのか、自分はそれをどう感じるのかについて考えてみても良いでしょう。そして、自分なりの比較文化論やカルチャーショック論を気づいてみると、面白いのではないでしょうか。

  • 「海外企業で働くということ 〜多文化力・グローバル力とは?」に登壇しました!

    「海外企業で働くということ 〜多文化力・グローバル力とは?」に登壇しました!

    海外企業で働くということ〜多文化力・グローバル力とは?をテーマに、日本時間2019年12月20日(金)にオンライントークイベントが行われ、スピーカーとして登壇しました。

    普段、海外企業で働く中で感じていること、学んだことを話す機会をいただきました。また、一緒にスピーカーを担当した栗崎由子さんのお話しも、OECDでの就業経験は興味深く、衝撃的な海外生活の経験は大変面白かったです。

    トークイベントでは、なぜ海外で働くことになったか、日本と海外での働き方の違い、言葉の壁、海外で「心が折れた経験」、多文化力・グローバル力を養うには、海外で仕事をする上で知っておくべきこと、海外で働くことに興味を持っている人へのメッセージ、といった話題を取り上げました。

    詳細なイベントレポートは以下にあります。

    主催した「海外こころのヘルプデスク24時」は、海外に住む人が日本語で話すことのできる無料の相談機関です。海外留学生・研修生とご家族、国際結婚や国際恋愛している方、海外移住者、海外で働く赴任者(駐在員)とご家族、現地採用者、自営業者・起業家、海外で子育て中のママパパさん、旅人、日系のご家族、帰国子女・ハーフ(ダブル)、海外渡航前、帰国後の方々を応援されています。

    上記のトークイベントでも話したように、海外に住んでいると「心が折れる」経験ばかりだと思います。そんな中、海外在住者をカウンセリングで支援する同団体の活動には頭が下がります。

  • プロトタイプからロードマップまで、プロダクトマネジメントに必要なツールの完全ガイド

    プロトタイプからロードマップまで、プロダクトマネジメントに必要なツールの完全ガイド

    プロダクトマネジメントは幅広い活動が含まれます。製品のロードマップや仕様を定義し、関係各所と認識をすり合わせるよう、情報共有を促進するのはプロダクトマネージャーの責任です。プロダクトマネジメントの仕事を支援するよう、様々なツールが開発されてきました。「正しいものを正しく作る」ため、効率的かつ効果的なプロダクトマネジメントを行えるよう、最先端のツールを賢く利用するようにしましょう。

    プロトタイプ:Figmaを始め、多人数での共同作業に適したクラウド型が人気

    製品を実装する前に、ラフな絵を作成して、その完成イメージを共有する作業は頻繁に採用されます。営業・マーケティング部門は、ユーザーからニーズがある機能が含まれるか確認し、また、開発チームは実装にかかる時間や労力が見積もれます。手書きの画像でも構いませんが、近年はワイヤーフレームと呼ばれるツールを使って、簡単な枠線を描き、製品イメージを作成します。ボタン遷移などの挙動も確認し、ユーザーから見た使い勝手を確かめます。ちなみに、ExcelやPowerPointでワイヤーフレームを作成する企業も見受けられますが、多人数の開発の場合、バージョン管理や情報共有が困難になるため、利用は推奨されません。

    近年は、クラウド型のプロトタイプ・ツールが提供されるようになり、多人数の開発でも、リアルタイムで最新のバージョンが確認できるようになりました。中でも、Figmaはリーダー的な存在で、複数人でのデザイン作業に向いています。

    Macユーザーの間では、Sketchの人気も高いようです。直感的な操作性がデザイナーから評価されています。

    より高機能なサービスを希望する人は、以下のようなものも試してみると良いでしょう。多くのサービスでは、無料体験を用意しているので、リスク無しでその使い勝手が確認できます。

    Adobe XD. XUI/UX.をデザイン、プロトタイピング、共有

    ロードマップ:プロダクトマネージャーの重要な責務を、効率化するツール群

    プロダクトマネージャーにとって、製品開発のロードマップを作成するのは、最も重要な仕事の一つです。戦略的に計画を立て、どのような順番で何に資源を投入するのかを明確にし、企業にとってどんな成果がもたらされるのかを経営層や関係各所に伝達します。中長期的な視点でロードマップを作成するのがポイントであり、短期的なリリース管理は「プロジェクト」マネージャーの責任となるのが一般的です。

    ロードマップはExcelで作ろうと思えば作れるものですが、長い期間、整合性をとれるようにメンテナンスし続けるのは難しいという課題があります。クラウド型のロードマップ作成ツールであれば、直感的な機能で、プロダクトマネージャーの負担を軽減してくれます。

    世界的に人気なツールとしてAha!が知られています。後述するタスク管理ツールとの連携が充実しており、要件を優先順位付けして開発チームに伝達するのに容易となります。

    大手企業から採用されているProductPlanも使いやすい機能で人気です。同社のブログやメールマガジンは、プロダクトマネジメントに関する情報が充実しており、とても参考になります。

    その他にも、ロードマップを含めたプロダクトマネジメントツールは多数存在します。「プロジェクト管理」ツールでも、同様の機能が含まれるため、競争が激しい分野と言えます。多くのツールは大企業向けの有料プランになっているので、採用には慎重な判断が求められるかもしれません。

    ユーザーの行動に関する仮説検証に焦点を当て、プロダクト開発を支援するGuildHubが開発されています。ベータ版ですが、その独自のアプローチで、プロダクトマネジメントの高度化を推進していくことが期待されます。

    タスク管理:開発者の作業管理・コード管理との連携が肝

    製品の仕様は、優先順位と共に、開発チームへと伝達されます。実装するべき機能の一覧は「バックログ」と呼ばれ、プロダクト開発に関わる人が共有するべきものです。アジャイル開発を採用している場合、バックログから2週間程度の開発期間である「スプリント」や製品リリースごとに実装するべき要件を、シームレスに管理できる機能が求められています。

    世界的にはJIRAとGithubを採用している企業が多く見られます。JIRAは開発者向けのツールが多数用意されているため、一つのライセンスで多くの作業が網羅できます。Githubはオープンソース向けに使われているケースが多く、使用に慣れた開発者も多く存在します。マイクロソフトによる買収でも話題になりました。

    日本ではBacklogの人気も高く、利用している企業も多く見受けられます。

    タスク管理、ファイル共有もできるプロジェクト管理ツールBacklog

    アジャイル開発を徹底する企業では、PivotalTrackerもが採用されています。

    タスク管理だけではなく、幅広いプロジェクト管理に使えるAsanaも有名です。そのユーザー体験の高さが特徴と言えます。

    カンバン形式のタスク管理が簡単に行えるTrelloも有名なツールです。直感的に使えるのが利点ですが、開発に関わる人数が増え、プロセスが複雑化すると、対応が困難になり、上記の本格的なツールが必要になる印象があります。

    フィードバック:Webサイトやアプリを利用するユーザーの行動を分析する

    製品をリリースしたら、ユーザーの行動を分析し、問題を特定したり、さらなる機能改善の契機にしたりするのも、プロダクトマネージャーの重要な仕事です。Webサイトやモバイルアプリであれば、どのユーザーが何のボタンをクリックしたか、という情報を確認できるため、詳細なユーザーの行動が分析対象となるのです。また、ヒートマップと呼ばれる技術で、ユーザーが閲覧またはクリックした領域を、色分けする手法もあります。

    近年は、セッション・リプレイという方法を使い、ユーザーが閲覧している画面を録画してしまう場合もあります。これまではユーザーがパソコンを使っている背後に立って、使い勝手を確認しなければならなかった作業がオンラインで行えるようになっています。

    ユーザーの行動を確認するツールとしては、Hotjar、Heap、Fullstoryといったものが知られています。Googleアナリティクスでも十分に対応できるかもしれませんが、さらなる高機能を求める人は、下記のようなツールの利用を検討すると良いでしょう。

    まとめ

    プロダクトマネジメントの仕事は多岐にわたるため、それに関連するツールも多くのものが提供されています。はじめから全てのサービスに登録すると高額になってしまうので、自社の開発プロセスが成熟するに従い、少しずつ導入していく方法が推奨されます。本記事では、プロトタイプ、ロードマップ、タスク管理、フィードバックと分けて解説しましたが、これらの垣根が小さくなってきている傾向も見られます。多くの機能が一つになると、情報連携が容易になる一方で、各ステップで使いたい機能が利用できないという可能性もあります。ツールの最新情報を確認し、自社にとって最適なものを選択したいものです。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

  • Amazon、Facebook、Google、Apple、Microsoft、Netflix。職務記述書から見るプロダクトマネージャーの役割の違い

    Amazon、Facebook、Google、Apple、Microsoft、Netflix。職務記述書から見るプロダクトマネージャーの役割の違い

    プロダクトマネージャーの役割は、取り扱う製品やビジネスモデル、さらには企業文化に影響されます。プロダクトマネージャー一人一人にインタビューすれば、その回答は全て異なるのではないかと言われる程です。同じ会社でも、部署が違えば求められる能力も違います。

    例えば、AirbnbのようなB2C企業であれば、ユーザー体験に詳しいプロダクトマネージャーが求められるでしょう。一方で、AWS(アマゾン・ウェブ・サービス)を始めとする技術者向け製品であれば、技術的な素養が必須です。本記事では、GAFA、GAFAM、FAANGと呼ばれる米国のテック企業を例に、その役割の違いについて考察します。

    Amazon:技術寄り、ビジネス寄りと異なるプロダクトマネージャーの役割

    Amazonは徹底した顧客主義やデータに基づいた意思決定を重視する企業文化で知られています。プロダクトマネジメントにおいても、顧客にとっての価値をKPI(重要評価指標)で証明する態度が求められ、数字に強いプロダクトマネージャーが求められる印象があります。

    Amazonの求人サイトを見ると、技術寄り(Technical)のプロダクトマネージャーと、技術寄りではない(Non-technical)プロダクトマネージャーが募集されています。技術寄りのプロダクトマネージャーは、顧客のニーズを製品計画や仕様に落とし込む役割を担います。ソフトウェア開発の学位や就業経験はもちろん、MBAの学位が評価されます。技術とビジネスの双方に知見のある人材が求められています。

    一方、技術寄りではないプロダクトマネージャーは、担当する領域の業務知識やユーザー体験に関する知識が必要です。技術寄りではなくても、基本的なソフトウェア開発方法論を持っている人材は好まれます。

    https://www.amazon.jobs/en/job_categories/project-program-product-management-technical

    https://www.amazon.jobs/en/job_categories/project-program-product-management-non-tech

    Facebook:個人に責任が委譲されたフラットな組織で周囲を巻き込み製品開発を牽引する

    世界を開かれて、つながったものにするというミッションを掲げるFacebookは、全世界に20億人以上のユーザーを抱えるようになりました。そのミッションが表すように、従業員たちの関係もフラットで、個人に責任が委譲されていると言われます。ザッカーバーク氏が「完了は完璧よりも良い(Done is better than perfect)」と唱えたように、スピード感を持って、柔軟に取り組んでいく姿勢が求められる環境です。

    Facebookでの製品開発は、多数のユーザーに展開してもコストが増加しないよう、拡張性が重視されます。プロダクトマネージャーも、技術的な知識が求められる場合が多く見られます。また、フラットな組織であっても、リーダーシップを発揮して、周囲を巻き込んでいく能力が評価されるようです。

    Google:関連部署との利害を調整できるコミュニケーションが要求される

    検索エンジンやGoogleマップに見られるように、Googleは膨大な情報を多くのユーザーが活用できるようユニークな製品を開発してきました。現在の姿にとらわれず、ユーザー体験の向上を追求し、それを世界中に展開するのを得意としている企業です。初めは馬鹿げたアイデアに見えても、それを可能にしてしまう技術力があります。

    Googleのプロダクトマネージャーは、関連する領域の担当者とコミュニケーションをとり、戦略的に製品開発へ取り組める人を求めています。言われたことを実行するよりも、価値のある問題発見、問題設定ができる態度が好まれます。

    実際、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)では、開発・マーケティング・法務・ユーザー体験といった関連部署と協業する責務が明記されています。知識や興味の異なる部署と会話するには、それらの分野の基本的な知識と高いコミュニケーション力が必要になるでしょう。

    https://careers.google.com/jobs/results/79687939975455430-product-manager/

    Apple:ソフトウェアからハードウェアにまたがるビジネスモデルへの理解

    Appleの企業イメージと言えば、洗練さや創造性といったものが挙がるのではないでしょうか。iPhoneに代表されるように、誰もが羨むような高品質な製品を発明し、情報産業を牽引してきました。いわゆるGAFA企業の中では、ハードウェアの開発を手掛けているという違いがあります。

    Appleのプロダクトマネージャーは、ユーザー体験への理解が欠かせません。徹底した顧客目線により、洗練された製品開発を牽引します。全く新しい製品カテゴリに対し、起業家精神をもって取り組む役割が与えられる場合もあります。また、Appleは独自の仕様に基づいて製品群を提供する「閉じたエコシステム」を展開する傾向があるため、Apple製品への理解も評価される傾向にあります。

    https://jobs.apple.com/en-us/search?sort=relevance&key=product%252520manager&location=united-states-USA

    Netflix:博士課程の保持者を含め、高い専門性が期待される

    動画配信プラットフォームとして急成長を遂げたNetflixは、個人の自由と責任を重視する企業文化で有名です。例えば、休暇を何日でもとっても良いとされる一方で、その分、個人に与えられた成果は確実に達成することが要求されます。ポリシーよりも個人を尊重するというやり方は人を選ぶと言われます。

    Netflixのプロダクトマネージャーには、担当する分野への興味と共に、高い専門性が求められます。例えば、コンテンツの検索機能を担当するプロダクトマネージャーであれば統計や機械学習技術に関する修士や博士の学位取得が要件となる程です。

    https://jobs.netflix.com/jobs/867225

    Microsoft:製品開発の各フェーズでリーダーシップを発揮する

    マイクロソフトは、WindowsやOfficeを始め、企業のIT利用、生産性向上に欠かせない存在であり続けています。近年は、クラウド事業に注力し、大企業ながら、柔軟にビジネスモデルを変えていく頑健さを見せてきました。多様な技術を取り入れ、ビジネスの成長にするのが特徴です。

    マイクロソフトのプロダクトマネージャーは、ビジネスの成長を実現するリーダーとしての役割が求められています。関係各所とコミュニケーションをとり、製品開発の各フェーズで求められる責任を愚直に遂行していくことが要求されているようです。

    https://careers.microsoft.com/us/en/job/613724/Product-Manager

    まとめ

    ソフトウェア業界におけるプロダクトマネジメントは、GAFA等のテック企業で発展してきた側面があります。プロダクトマネージャ―は技術とビジネスをまたぎ、関連部署を結びつけて、製品開発に関するリーダーシップを発揮します。たとえ、人事上の部下を持っていなくても、戦略立案と遂行において、その責任は重要なものです。その分、大手テック企業では、高い給料が与えられる役職でもあります。やりがいある仕事に挑戦したい人は、プロダクトマネージャーへの理解を深め、そのキャリアパスについて検討してみてはどうでしょうか。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

  • プロダクトマネージャーが顧客寄り、プロダクトオーナーが開発寄りの役割を担う製品開発プロセス

    プロダクトマネージャーが顧客寄り、プロダクトオーナーが開発寄りの役割を担う製品開発プロセス

    プロダクトマネージャーとプロダクトオーナーは、製品開発工程の中で異なる部分に注力しながらも、互いに重なった責任範囲を持ち、協力しながらプロダクトマネジメントを実施します。プロダクトマネージャーは顧客寄り、プロダクトオーナーは開発寄りの責任を担うのが一般的です。企業の規模や開発する製品の特徴に応じて、その役割を定義していく必要があります。

    プロダクトマネージャーとプロダクトオーナーの違いとは

    プロダクトマネージャーは、製品開発の工程の中でも、より上流・顧客寄り・長期的・戦略的な仕事を担います。一方で、プロダクトオーナーは、下流・開発チーム寄り・短期的・戦術的な部分に責任を持っています。

    プロダクトマネージャーは、顧客の声を代表する存在として、市場やユーザーを深く理解し、その解決策を提案する役割です。製品ロードマップを作成し、マーケティングチームと協業しながら、製品の価値を市場に届ける仕事があります。ビジネス側の観点から製品開発に携わり、収益性の評価や予算の獲得などを通して、経営層にレポートします。

    プロダクトオーナーは、開発チームで行われる週次・日次のミーティングに参加し、実装するべき製品機能を伝える役割があります。実装するべき機能は「バックログ」と呼ばれるリストにまとめられますが、そのチームのバックログについて、優先順位を立てたり、必要なくなった機能を削除したりといった仕事が求められます。

    プロダクトマネージャー及びプロダクトオーナーは、「何を」実装するかを管理しますが、「いつ」「どのように」実装を行うかは、プロジェクトマネージャーやスクラムマスターの責任に移ります。開発者に作業を割り振ったり、見積もりを行ったりするのは、開発チームに委ねられており、プロジェクトマネージャーがその責任を負います。

    プロダクトマネージャーとプロダクトオーナーは、どちらが偉いということはなく、そのコミットするべき仕事が異なっているのです。チームが小さいうちは、役割が兼務されていても、チームが大きくなるにつれて、細分化し、役割分担が進んでいきます。その仕事はゆるやかに重なっており、それぞれが情報交換しながら、製品開発に取り組みます。

    技術寄り、ジェネラリスト、ビジネス寄りのプロダクトマネージャー

    プロダクトマネージャーやそれに関連する役割は、企業や携わる製品によって異なってきます。米コンサルティング会社マッキンゼーは「Product manager for the digital world」の中で、典型的なプロダクトマネージャーの3類型として、「テクノロジスト(技術者)」「ジェネラリスト」「ビジネス・オリエンテッド」を挙げています。

    技術寄りのプロダクトマネージャー

    エンジニアとして経歴を積んだ人が、テクノロジーの視点からプロダクトマネージャーの役割を担うケースです。ソリューションの技術面に注目しているのが特徴で、主に、複雑なB2B製品やバックエンド製品を扱う企業でよく見られます。ビジネス上の指標よりも、技術的な面白さを追求する傾向があります。Amazon Web Serviceのようなエンジニア向け製品の開発が例となります。

    ジェネラリストのプロダクトマネージャー

    技術的な経験を持ちながら、ビジネス上の知識を持ち合わせている人が、ユーザー体験を重視して、製品開発に取り組むパターンです。B2B製品のフロントエンド開発や、B2C製品の開発によく見られます。利用者の指標に基づいて、製品ロードマップを作成していきます。FacebookやAmazonの画面回りといった製品開発をイメージすると良いでしょう。

    ビジネス寄りのプロダクトマネージャー

    ビジネス系の経験を積んだ人がプロダクトマネージャーになるケースです。B2C製品でよく見られる配置で、ビジネス上の指標を最大化するのを目的としています。ゲームの開発のような場面がその例となります。

    まとめ

    プロダクトマネージャーは製品開発工程のうち顧客寄りの部分を担当し、プロダクトオーナーは開発寄りの作業を実施します。プロジェクトマネージャー等を含め、関連する役割は、それぞれ重なった責任を持ち、情報共有しながら仕事を行うことになります。企業の規模や開発する製品によって、プロダクトマネージャーの役割は異なってくるので、チームの現状を踏まえた上で、その役割を定義する必要があります。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management
  • プロダクトマネージャーのキャリアパスとは?ジュニアレベルからCPOまで

    プロダクトマネージャーのキャリアパスとは?ジュニアレベルからCPOまで

    プロダクトマネージャーは、その経験に応じて、ジュニアレベルからシニアレベルまで役職が設けられています。初めのうちは、機能の一部だけに責任を持っていたところから、徐々に製品全体、あるいは、複数の製品ポートフォリオを管理するようになっていきます。経営層ではCPO(チーフ・プロダクト・オフィサー。最高製品責任者)を設けている企業もあります。

    情報科学やマーケットに関する知識がプロダクトマネージャーへ転身するのに役立つ

    プロダクトマネジメントは、ユーザーや技術にまたがる様々な知識と経験が必要です。プロダクトマネージャーになるには、それに近い役割で経験を積み、ステップアップするというアプローチが現実的かもしれません。エンジニアとして要件定義から実装、テストまで全ての工程を経験した後に、ビジネス要件やシステム要件に力を注ぎ、プロダクトマネージャーへ転身するキャリアパスが考えられます。

    新卒でプロダクトマネージャーに進むには、情報科学やそれに類する学位を取得した後、デジタル・サービスを開発する企業に就職するのを狙うことになるでしょう。また、既に起業を経験した人や、副業で自分のモバイルアプリやWebサービスを制作してきた人も、優れたプロダクトマネージャーの候補になり得ます。自分で製品を作るというのは、ユーザーについて思いをめぐらし、彼らが抱える課題を解決するプロダクトを生み出すというプロダクトマネジメントのプロセスに他ならないからです。

    大企業においては、MBA取得後のキャリアパスとして、プロダクトマネージャーは一つの選択肢となります。MBAでは会社経営について浅く広く学ぶため、それぞれ異なる利害関係者と会話するのに役立ちます。また、指標の分析やビジネスケースを作成するのに、ビジネススキルが効果的です。

    日本特有の状況として文系SEがあります。情報科学の学位を持っていないものの、システム開発の業務経験があるという人にとって、プロダクトマネージャーは魅力的なキャリアパスに映るかもしれません。プロダクトマネージャーはユーザーの体験や情緒的価値に思いを馳せ、それを製品のアイデアに落とし込みます。特有の業界で経験を積んできた人は、その業界においてビジネス寄りのプロダクトマネージャーとして活躍できるでしょう。

    6段階のキャリアパス

    プロダクトマネージャーのキャリアパスは企業や業界によって異なりますが、一般的には、その経験年数に合わせて、ジュニア・ミドル・シニア・ディレクター・バイスプレジデント・CPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)といったレベル分けがなされます。それぞれ、役割や求められる要件が異なってきます。

    ジュニア(アソシエイト)レベルのプロダクトマネージャー

    初めてプロダクトマネジメントに携わる人が、その仕事の一部を担当し、より上位の役職者へ提案を行います。ユーザーの行動にまつわる指標を分析して、ユーザーのニーズを理解したり、小さな機能についてユーザー体験の定義を行ったりするのが、日常的な仕事となります。

    ミドル(中級・主任)レベルのプロダクトマネージャー

    他の役割で業務経験を積んだ人がプロダクトマネージャーに転身する場合には、ミドルレベルから始まるのが一般的です。一つの大きな機能について責任を持ち、開発のロードマップの作成などを行います。他のチームの人が、その機能について問い合わせを行う場合の窓口と考えればよいでしょう。開発・UX・マーケティングといった他部門と連携し、一つの製品を作りあげていきます。

    シニアレベルのプロダクトマネージャー

    プロダクトマネージャーとして複数年の経験を積めば、シニア・プロダクト・マネージャーとして認められるようになります。より若いプロダクトマネージャーに助言をし、複数の製品ラインの面倒を見ます。部門間の衝突を解決したり、深刻な問題が発生した際に対応したりするのが、課長級あるいはミドルレベルでの仕事です。

    ディレクターレベルのプロダクトマネージャー

    プロダクトマネジメントの実務から、組織運営に移るのが部長級・あるいはディレクターレベルです。より良い業務プロセスを定義・最適化し、組織全体として効率的な業務が行えるよう、働きかけます。プロダクトチームの雇用計画に責任を持ち、より広範な意思決定を行います。

    バイス・プレジデントレベルのプロダクトマネージャー

    プロダクトマネジメントに関する本部長、あるいは経営層の一人として、会社の運営に携わります。他の経営陣と調整し、予算を獲得し、プロダクト部門を守り、存在感を発揮できるよう働きかけます。企業を代表し、製品の専門家として社外へアピールする役割も担います。

    CPO(チーフ・プロダクト・オフィサー。最高製品責任者)レベルのプロダクトマネージャー

    大企業では経営層の一人としてプロダクトに責任を持つCPOを任命します。CPOは短期的な指標よりも、長期的な観点から、製品の未来を定義し、製品戦略や全体のロードマップ策定に責任を持ちます。一つの製品だけではなく、複数の製品をポートフォリオとして管理し、予算や資源を最適に配分できるよう努めます。

    プロダクトマネージャーに関連するポジション

    プロダクトマネージャーに近い役割ながら、より細分化されたポジションに進むキャリアパスが考えられます。例えば、ビジネス寄りのスキルや経験が豊富な人であれば、プロダクトマーケティングマネージャーに進むことが可能です。製品・サービスを市場に出す活動や、市場からニーズを抽出することに焦点を当てたポジションです。関連して、見込み顧客やパートナー企業を含めたコミュニティに対し、自社が提供する技術を広く知らしめるエバンジェリストを設けている会社もあります。


    また、技術面に強い人材は、テクニカルプロダクトマネージャーというポジションに進む方法が考えられます。技術的に複雑な製品・サービスを扱う企業でよく見られるポジションであり、開発チームと頻繁に協業するケースが見られます。さらに、開発チーム側に転籍して、テクニカルーリードやアーキテクトとしてのキャリアを進む人もいます。


    財務面の指標を管理するプロダクトマネージャーの役割を考慮すると、より経営戦略に近い役割へ進む可能性もあります。事業責任者やチーフ・イノベーション・オフィサーさらにはCEOといった方向性へ進むキャリアもあります。


    興味深いのは、自ら企業するプロダクトマネージャーもいる点です。自分のアイデアで製品・サービスを生み出し、成長させる経験を積むと、独立して、そのアイデアを試したいと考えるのも頷けます。顧客のニーズを抽出して製品・サービスへ反映させるというプロダクトマネージャーとしての経験は、スタートアップを立ち上げるのにも共通する部分があるのでしょう。

    プロダクトマネージャーに求められるスキル

    プロダクトマネージャーに求められるスキルは、その分野横断的な役割から、非常に多岐にわたります。技術・ビジネスはもちろん、ソフトスキルについても高いレベルが必要とされます。


    まず、技術的な面については基礎的な事項を理解できている必要があります。必ずしも自身がプログラミングするわけではありませんが、何ができて、何ができないのかが分からないと、要件定義が困難になります。加えて、開発チームと協業する際に、共通認識を持って会話できないのは問題になるかもしれません。基礎的なアイデアや、自社の製品・サービスに関する知識は欠かせません。特に、ユーザー視点の設計を担当する場合があるプロダクトマネージャーは、ユーザー中心設計(UCD)やUX/UI(ユーザーエクスペリエンス、ユーザーインターフェース)に関する知識・経験があると望ましいとされます。


    次に、ビジネス面についてもプロダクトマネージャーは、広範な知識が必要です。例えば、市場分析・競合分析ができなければ、どのような機能が顧客に求められているのか、投資に見合った売り上げが得られるほど市場規模は大きいか、といった質問に対し、プロダクトマネージャーは答えられるようにしなければなりません。ビジネス面の情報を分析し、長期的な成功をもたらすよう、戦略的な思考力が求められます。また、売り上げの予測や、価格戦略の策定、コストの分析といった基礎的な財務面の分析についても秀でているプロダクトマネージャーは高い評価を受けるでしょう。


    異なる立場のチームをまとめて、製品開発を成功に導くプロダクトマネージャーには、特に、コミュニケーション能力やリーダーシップが必要とされます。自身の意見を適切に伝えられるプレゼンテーション能力や、顧客あるいは利害関係者の意見を聞き取るインタビュースキルといった技術も含まれます。交渉力やプロジェクトマネジメントスキルもあるのが望ましいと考えられます。


    様々な利害関係者が携わる中、優先順位をつけて意思決定するのは、相応の経験が求められます。短期的な収益と長期的な繁栄、あるいは、収益につながりにくいセキュリティやプライバシー対応をどう進めるか、といった複雑な問題にプロダクトマネージャーは直面します。その際に、近視眼的にならず、多面的に考えた上で、倫理的な判断も考慮しながら、チームを正しい方向に導く態度が必要です。

    プロダクトマネージャーのスキルを身につけるには

    これまで見たようにプロダクトマネージャーのスキルは極めて実践的なので、実務を通してスキルを習得するのが望ましいと考えられます。自社でプロダクトマネージャーのポジションが設けられている場合は、そのキャリアに進めるよう、上長とコミュニケーションしてみるのが良いでしょう。その際には、自分がこれまでに得た経験がどのようにプロダクトマネージャーのポジションで活用できるか、これからどのようにして組織へ貢献できるのかをアピールする必要があります。


    すぐにはプロダクトマネージャーのポジションにつけなくても、現在のポジションで、その力を発揮できないか考えてみても良いでしょう。例えば、現在、SEとして働いているのであれば、要件定義を含めた上流工程に力を入れるようにすれば、プロダクトマネージャーに求められるスキルが身に付きます。マーケティング側で働いている人は、より技術的な議論に参加し、プロダクトマーケティングマネージャーと重なる領域を担当できないか考えてみましょう。


    自社内にプロダクトマネージャーがいる場合は、その人と交流してみて、メンターとしてアドバイスを受けられないか検討します。その人がどのようにしてスキルを身につけたのか、そのポジションに就いたのかといった情報が得られれば、自身のキャリアパスにも大きな影響があります。


    社内での可能性が少ない場合は、副業・兼業で機会をうかがってはどうでしょうか。市場調査やUXデザインといった要素技術については、副業人材を求めている企業も多いでしょう。また、自らがプロダクトマネージャーとして、興味のある分野で製品・サービスを実際に作ってみるという方法もあります。自らの責任において、要件定義からリリース、そして運用まで担当するのはプロダクトマネージャーとして欠かせない経験です。他にも、ボランティアやプロボノ、コンサルタントとしてプロダクトマネージャーのスキルを身につける方法もあります。


    プロダクトマネージャーの基礎的な知識を身につけるには書籍やオンラインセミナーなどが利用可能です。筆者もCourseraやUdemyといったオンラインプラットフォームで公開されているプロダクトマネージャー向けの研修講座を受講した経験があります。海外で活躍しているプロダクトマネージャー経験者の生の声が聴ける良い機会なので、有効に活用することが推奨されます。


    プロダクトマネージャーのキャリアについて解説された書籍を紹介します。

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    エンジニアからプロダクトマネージャーへのキャリアチェンジ

    もし、現在SEやプログラマーとして勤務しているとして、プロダクトマネージャーのキャリアパスを検討しているとしたら何から始めたら良いのでしょうか。まず、前述したようにプロダクトマネージャーに求められるスキルを洗い出すのが推奨されます。そして、自分が現在持っているスキルや過去の経験から、何が不足しているのか、あるいは、何が活用・転用できるのかを検討します。そうすれば、プロダクトマネージャーになるために学ぶべきことや、アクションプランが明らかになります。足りないスキルだけではなく、ネットワーキングの面からも検討してみると良いでしょう。すでにプロダクトマネージャーとして働いている人を知らないのであれば、社内の先輩や、社外コミュニティから話を聞ける人がいないか検討します。


    プロダクトマネージャーとして働くには、社内でそのような機会がないか調査する必要があります。一方、自分が副業・兼業でできないかといった選択肢も含めて考えてみるべきです。もし、社内でチャンスがなければ転職を視野に入れることになります。


    転職と同時にポジションを変えるのは、一般的に、難易度が高いとされます。多くの企業は、中途採用の場合、経験者を欲しがる傾向にあるからです。そのため、プロダクトマネージャーとしての経験が少ない場合は、可能だとはいえ、十分な準備が必要です。具体的には、履歴書や職務経歴書をプロダクトマネージャー向けにカスタマイズして更新する、オンラインの転職プラットフォームに登録する、考えられる転職先について調査する、といった打ち手が考えられます。また、面接に進めた場合は、どのようなスキルを活用していきたいか、プロダクトマネージャーとしてどのように転職先へ貢献できるか、といった想定される質問に、口頭でどのように答えるかを準備するようにしましょう。


    プロダクトマネージャーは、何か資格があればなれるという類のものではないので、実務で経験を積んでいくのが最も重要です。一朝一夕では身につかないため、焦らず、継続的に反復的な学習を進めていくようにする必要があります。


    本章ではエンジニアからの転職について、キャリアチェンジの方法を解説しました。他のポジションであっても、共通する点はあります。マーケティング側で働いていたとしても、ギャップのあるスキルを明確にして、それを埋めるアクションをとるというのは同様です。自分のスキルや、自社のやり方に合わせて、キャリアチェンジの方法を考えてみてください。

    プロダクトマネージャーの将来性

    技術やビジネス動向が変化し続ける中、プロダクトマネージャーの重要性は、まずます高くなっていくと考えられます。市場のニーズや、自社の経営目標、技術的な実現可能性などを考慮し、製品・サービスの開発をリードしてくれる人材は欠かせません。素早く変化する市場のニーズに対応できるよう、アジャイル開発に近い考え方を推進する企業が増える中、プロダクトマネージャーは貴重な人材です。


    これまではベンダーに依頼して数か月・数年かけてシステム開発を行ってきたという企業では、運用フェーズで柔軟に機能開発できなくなり、ユーザーのニーズから離れてしまうという可能性があります。これから必要になるのは、限られた期間のプロジェクトを円滑に進める「プロジェクトマネージャー」よりも、リリースした製品・サービスが永続できるよう、継続して開発・運用していく「プロダクトマネージャー」が求められているのではないでしょうか。


    企業の中でプロダクトマネージャーの不在が問題となるケースが見受けられます。新しいアプリをリリースしたものの、セキュリティ上の問題が露見し、すぐにアプリが閉鎖される、といった場合でも、プロダクトマネジメントのレベルが向上すれば、このようなリスクが軽減できたかもしれません。より製品・サービスの開発サイクルが短縮化される中でも、優先順位をつけて開発を進められるかどうかは、プロジェクトマネージャーの力量にかかっています。


    近年は、人工知能技術の発達により、開発が効率化されています。ノーコード・ローコードツールが豊富になり、また、ChatGPTのような生成系AIがコードを作成してくれる例もあります。システムを開発する方法は高度化されていますが、「何を作るか」という領域については、まだ、プロダクトマネージャーが必要です。AIで自動化が進んだ時代であっても、ビジネスの方向性を決めるのは人間の役割と言えます。むしろプロダクトマネジメントの仕事にAIを活用して、どう効率化を図るかが重要になってきます。

    まとめ

    プロダクトマネージャーのキャリアパスは、小さな機能の開発から、製品全体の開発へ責任を持つように進んでいきます。経営層に近づくほどに、会社全体の製品戦略を管理し、予算や資源の配分に関心を持ちます。開発側の経験を積んだ人にも、ビジネス側の経験を積んだ人にとっても、プロダクト開発のロードマップに責任を持てるのは、興味深いキャリアパスなのではないでしょうか。

    Eラーニング

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

  • プロダクトマネージャーに求められるスキルとジョブ・ディスクリプション

    プロダクトマネージャーに求められるスキルとジョブ・ディスクリプション

    プロダクトマネージャーは「ジェネラリスト」であることが求められます。技術・ユーザー・ビジネスに携わる利害関係者に、製品ビジョンを伝え、製品を作りあげるという役割から、全ての分野について基礎的な知識を身に着ける必要があるからです。また、コミュニケーションやリーダーシップを含め、優れたソフトスキルも欠かせません。プロダクトマネージャーのジョブ・ディスクリプション(職務記述書)を通して、その役割と要件を理解していきましょう。

    ハードスキルの観点では、関連する技術や市場調査の経験が求められる

    「ジェネラリスト」として必要な幅広い知識と経験

    プロダクトマネージャーは様々な部門の橋渡し役を担います。そのため、開発・デザイン・マーケティング・財務など、どの部門の担当者とも会話できるような基礎的な知識が求められる場面があります。それぞれについて、極めて優秀な専門家である必要はありませんが、共通認識を持って、部門間の調整に当たる必要があります。特に、開発に関して、見積もりが甘すぎる・厳しすぎるといった意見は、その人の感覚や経験に頼り勝ちです。リスクの高い部分を特定できるようなスキルを持っている人は優れたプロダクトマネジャーになり得ます。

    最近はオンラインコースを使って、無料または安価に、それぞれの領域について学ぶことができます。学位としてのMBAは必ずしも必要ではありませんが、企業経営を薄く広く知っていると、プロダクトマネジメントの仕事に役立ちます。

    最新のトレンドや技術に対する理解

    優れたプロダクトマネージャーは、業界に関連するトレンドや技術について敏感なものです。ユーザーや市場の変化に敏感になり、競合他社の動きに追随していく必要があります。AIや5Gといった大きなトレンドはもとより、変化の激しいモバイル開発・フロントエンド開発といった分野でも、その概要程度はつかんでいないと、各部署の担当者と会話し、適切な意思決定が行えません。

    トレンドの把握には、技術関連のブログやニュースレターの購読が推奨されます。Techcrunch、ProductHunt、VentureBeatといったニュースサイトに加え、ProductPlanのニュースレターは優れたコンテンツを掲載しています。

    ロードマップやユースケースを作成するのに必要な思考力と分析力

    プロダクトマネージャーが作成する成果物を考えると、それに求められるスキルが自ずと明らかになります。ロードマップを作成するには、関連するタスクを洗い出し、優先順位をつけて、計画を立てる力が求められるでしょう。異なる部署間で認識を合わせるには、求められる機能やユースケースを文章や図で表現し、それを伝達する必要があるので、ライティングやプレゼンテーションの経験も欠かせません。また、製品やユーザーの行動を把握する指標を管理・改善する場合や、プロダクトの収益性を計る際に、数字を扱うため、計算に強い人はプロダクトマネジメントに有利でしょう。

    ソフトスキルの観点では、リーダーシップやコミュニケーション力が必要

    製品のあるべき姿を示すビジョナリー

    プロダクトマネジメントは、製品の「あるべき姿」を描きます。ユーザーが抱える課題に対して最適な解決策を提示し、製品に関するビジョンを示すのです。スティーブ・ジョブスやジェフ・ベゾスといった起業家は、この点に関して圧倒的だと言えるでしょう。その製品ビジョンに関して、利害関係者を巻き込み、成果につなげていくのがプロダクトマネージャーの役割です。

    異なる部門をまたがってチームをまとめるコミュニケーション

    多くの利害関係者と関わる性質上、優れたプロダクトマネージャーは対人スキルに秀でています。傾聴、交渉、調整、権限委譲といったコミュニケーションにまつわる、あらゆるスキルを使う場面が発生するからです。興味や働き方の異なる部門をまたがり、製品の成功という一つの目標に向けてまとめていくリーダーシップが求められます。

    戦略に秀で、製品開発や時間管理において、最適な手段を講じる

    不確実な状況で最適な選択が一意に決まらない状況では、勝つ確率を高めるために複数の手段を講じて、より良い方法を模索していかなければなりません。市場や技術、競合他社が変化していく状況では、プロダクトマネージャーは常に、このような戦略的思考を行う必要に迫られています。成果物を作るだけでは十分ではなく、プロダクトの成功という成果にコミットするのがプロダクトマネージャーです。

    多くの仕事を抱えるプロダクトマネージャーは、時間の使い方についても戦略的です。自分が成果を発揮できる作業や、重要な仕事に時間をさき、そうでないものは優先順位を下げて、仕事を調整していきます。

    プロダクトマネージャーのジョブ・ディスクリプション

    欧米では雇用する際に、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)を定義して、その人の役割を明確にするのが一般的です。典型的なプロダクトマネージャーのジョブ・ディスクリプションから、その役割を見てみましょう。

    以下がプロダクトマネージャーの雛形であり、大きく2つの章から構成されます。

    プロダクトマネージャーの責任と役割

    • ユーザー体験を深く理解し、プロダクトの問題や機会を特定する
    • シェアを伸ばし、ユーザー体験を改善する新しいアイデアを考案する
    • 製品のビジョンに関し、社内で共通理解をつくり、重要な社外のパートナーと共有する
    • 価格とポジショニングに関して戦略を立案する
    • プロダクト戦略を、具体的な要件やプロトタイプに落とし込む
    • ビジネス面での貢献を勘案し、製品開発の優先順位をつける
    • 開発チームと協業して、市場に出すまでの期間やリソース配分を最適化する
    • PRチームや経営層と協業し、製品リリースを計画する
    • マーケティングチームと協業し、製品ビジョンが効果的に顧客へ伝わるよう、プロモーション計画を支援する
    • QA(品質保証)チームと協業し、テスト計画を支援する
    • 製品の認知度や理解を深まるよう、「エバンジェリスト」として活動する
    • 顧客の声を収集し、製品やサービスに関するフィードバックを受ける

    プロダクトマネージャーに求められる要件

    • プロダクトマネージャーとしての経験(年数は求人のレベルに応じて変わる)
    • 製品開発ライフサイクルの各局面における経験
    • 製品やマーケティングの戦略を立案し、経営層へ伝えた経験
    • ソフトウェア開発のハンズオン経験
    • 情報科学や、それに類する学位
    • アジャイル手法に関する深い理解
    • コミュニケーション、プレゼンテーション、リーダーシップスキル
    • 時間管理のスキル
    • 分析と問題解決のスキル
    • 創造性。細部へのこだわり

    まとめ

    プロダクトマネージャーに求められるスキルを見ていくと、何でもできる「天才」のように見えるかもしれません。確かに、幅広いハードスキル・ソフトスキルが求められますが、重要なのはユーザーを理解し、製品開発をリードする点です。詳細な部分は専門家へ権限委譲し、何でもやろうと思わないことも重要になってきます。プロダクトマネージャーを目指す人は、それに関連するオンラインコースを受けたり、業界のニュースを分析して自分の意見を持つようにしたりして、その役割を担う準備をするようにしましょう。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management
  • プロダクトマネジメント はWhat、プロジェクトマネジメントはHowに責任を持つところに違いがある

    プロダクトマネジメント はWhat、プロジェクトマネジメントはHowに責任を持つところに違いがある

    プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントは、関連する役割で、かつ似た単語を使っているため、混同してしまう人も多いでしょう。プロダクトマネジメントは、「What」何の機能を作るのか、「Why」なぜその機能を作るのかを明らかにします。一方、プロジェクトマネジメントは「How」どのように「When」いつ作るのかに責任を持ちます。その責任範囲の違いから、役割は区別されます。

    プロダクトマネジメントは、ユーザー・開発者・ビジネスの満足を追求する

    プロダクトは、何らかの問題を解決し、ユーザーのニーズを満たすものです。プロダクトは初めに市場へリリースされてから、バージョンアップを繰り返し、製品提供をやめるまで、そのライフサイクルは続きます。プロダクトマネジメントは、ある製品についてDesirability(望ましさ。ユーザーのニーズ)、Feasibility(技術的な実現可能性)、Viability(経済的妥当性。収益性)を追求する手法です。ユーザー・技術・ビジネスの三方が全て満足できるよう、実装するべき機能と、その優先順位づけを行います。

    プロダクトマネージャーは、製品開発の戦略に責任を持ちます。ビジョンやロードマップといった概要レベルでの製品計画を作成するのが、その役割です。具体的には、ユーザーと会話して要件を収集する、製品にまつわる課題や機会を特定する、実装する製品機能の順位付けを行う、といった作業に携わります。

    プロダクトマネージャーが追求するべき指標(KPI)は、製品の成功そのものです。アプリを開発しているのであれば、アクティブユーザー数や離脱率がKPIとなるでしょう。これらのKPIが改善するよう、新たな機能を追加したり、重要な機能を優先的に開発したりするのがプロダクトマネジメントです。

    プロジェクトマネジメントは、スコープ・予算・スケジュールをやり繰りする

    プロジェクトは、ある「始まり」と「終わり」のある期間で、特定のタスクを遂行するものです。その期間で実施するべき作業が明確に定義されます。プロジェクトマネジメントは、スコープ・コスト・スケジュールの3つのトレードオフを管理する分野です。たとえば、開発するスコープが広がれば、人員を増やしてコスト増加を認めるか、スケジュールを延期するかしなければ、プロジェクトの品質は保たれません。利害関係者が納得するよう3要素を満足させるのがプロジェクトの成功です。

    プロジェクトマネージャーは、計画の遂行に責任を持ちます。概要レベルの計画を、開発者が実施できるまで細分化し、実行可能な計画に落とし込みます。作業の見積もりと要員の割り振りにより、定められたリリース日にタスクを完了するよう努めます。リスクや課題の管理、必要に応じてスコープを変更するのも、プロジェクトマネージャーの重要な役割です。

    プロジェクトマネージャーの評価指標(KPI)は、チームの効率性に対する評価を使うのが一般的です。一つの作業を完了させるまでのサイクルタイムや、定められた期間で実装できた機能の量(ベロシティ)といった指標を用いると、定量的に効率性が評価できます。

    プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントが混同される理由

    プロダクトマネジメントと、プロジェクトマネジメントで共通しているのは、そこで求められているスキルです。異なる利害関係者とコミュニケーションをとり、また、目標達成のためにリーダーシップをとる、というのは共通しているものです。また、時間管理を徹底し、定められた期限に作業を完了させるという点も同様です。

    プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントが混同されやすいのは、似たような成果物を作成するからかもしれません。プロダクトマネジメントでは、概要レベルでのロードマップを作成し、1年~1年半程度の製品開発計画を作成する場合があります。一方、プロジェクトマネジメントでは、詳細レベルのタスクをガントチャートに落とし込み、誰がいつ何をやるのかを明確にします。

    プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーを兼務している際のリスク

    企業によってはプロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーが兼務されている場合があります。何を作るのかを定義するところから、それをいつ、どのように作るかまで責任を持つ開発チームのリーダーは少なくありません。

    実際、それらを遂行するためのスキルは全く異なるので、問題が発生するリスクがあります。プロダクトマネージャーは市場を最も理解し、顧客の代弁者となるべき存在です。一方で、プロジェクトマネージャーは開発プロセスをよく理解し、何にどの程度の時間が見積もれる人材でなければなりません。

    社外に興味を向けるプロダクトマネージャーと、社内を管理するプロジェクトマネージャーは、その利害が衝突するケースがあります。プロダクトマネージャーにとってはユーザーの満足度を高める機能であっても、プロジェクトマネージャーにとっては予算を超過してしまい、実装が難しい機能かもしれません。利害の反する役割を、同じ人間が遂行するのは極めて困難です。

    まとめ

    プロダクトマネジメントは、何の製品機能を作るのかを決めるのに責任を持ちます。ユーザー・開発者・ビジネスを満足させるのが、その役割です。一方、プロジェクトマネジメントは、限られたスコープ・予算・スケジュールをやり繰りします。

    プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントは、似たような成果物を作ったり、同じ人間が兼務していたりして、混同されてしまう場合があります。実際は、求められるスキルが全く異なり、利害が衝突するケースさえあるものです。その違いを正しく理解し、その役割に適したスキルを磨けるよう、努めていきましょう。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

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  • プロダクトマネジメント・トライアングルって何?ユーザー・開発者・ビジネスの三者を満足させる製品開発

    プロダクトマネジメント・トライアングルって何?ユーザー・開発者・ビジネスの三者を満足させる製品開発

    プロダクトマネジメント・トライアングルは、Daniel Schmidt氏によって提唱されたフレームワークで、製品開発にかかわる要素とその関係性を示したものです。プロダクトマネジメントで行うべき活動と、解決するべき緊張関係についての理解を深めてくれます。

    プロダクトを取り巻くユーザー・開発者、そしてビジネス

    プロダクトマネジメントは、ユーザーを満足させる商品を開発しながらも、開発の予算や人員を上手に管理し、会社に収益をもたらすために追求される分野です。ユーザー・開発者・ビジネスの3者は、それぞれ異なる興味と利害関係を持っています。この関係性を上手く表現したのが、プロダクトマネジメント・トライアングルです。

    トライアングルの頂点にはユーザー・開発者・ビジネスが存在します。ユーザーは、製品を通して何らかの目的を実現したいというニーズを持つ顧客です。開発者は、社内でプログラミング等を行い製品を開発するエンジニアを指します。ビジネスは、利益を追求する組織としての会社であり、管理職や経営層が責任を持っています。

    それぞれの関係者をつなぐプロダクトマネジメントに関わる活動

    トライアングルの3辺には、それぞれの利害関係者をつなげる製品にまつわる活動が該当します。ユーザーと開発者をつなぐのは、ユーザーを理解し、それを製品に反映させようとする活動です。ユーザー調査やWebアナリティクスなどを通して、ユーザーが抱える不満や隠れたニーズを理解します。ユーザーは自分のニーズを充足してくれる製品を探しているのに対し、開発者はその製品をいかに実装するかに興味があります。この異なる興味を橋渡しするのが、この領域におけるプロダクトマネジメントの活動です。

    ユーザーとビジネスをつなぐ辺には、収益化やビジネスモデル開発、ビジネスデベロップメントの活動が該当します。ユーザーが頻繁に使う製品であっても、それにお金を払わなければ、会社は存続できません。よくベンチャー企業界隈で、ユーザー獲得に躍起になりながら、収益化を後回しにしている企業が見られますが、そのような企業は、ユーザーとビジネス間の検証を怠っていると理解できます。

    開発者とビジネスをつなぐ辺には、予算管理、製品開発計画、資金の確保、プロジェクト管理が含まれます。会社が持つ予算は有限なので、開発者はいつまでも新製品の検証ばかりやっているわけにはいきません。最適な投資を行うために、開発者が最高のパフォーマンスを発揮できるよう支援し、組織が同じ方向に進めるよう努めます。

    異なる利害関係から生じる緊張関係と、それを解決するプロダクトマネージャーの役割

    各辺同士が交わるところには、それぞれ緊張関係が生まれます。ユーザーに関する部分では、「ユーザー・開発者」間での活動と「ユーザー・ビジネス」間での活動が交わります。たとえば、ユーザー調査の結果、顧客から支持された製品機能が、ビジネス面から見たら全く貢献しない場合、その製品機能は実装するべきでしょうか。広告を画面に表示するのは、ビジネス面ではプラスでも、ユーザーにとってはマイナスだったりします。このような緊張関係を管理し、意思決定を下すのがプロダクトマネージャーの役割です。

    ビジネスにまつわる緊張関係では、「ユーザー・ビジネス」と「開発者・ビジネス」が交わります。ユーザーが購買意欲を示した機能について、開発者が優先順位を持って取り組むよう働きかけなければなりません。しかし、開発者は安定した製品運用を行うために、お金になる機能実装よりも、メンテナンスや効率性向上の取り組みを行いたいと希望するケースもあります。このバランスをとるのがプロダクトマネジメントの重要な仕事です。

    開発者にまつわる領域は、「ユーザー・開発者」と「開発者・ビジネス」が交わる点です。ユーザーのニーズを検証するには、製品を実際に作るのが一番です。しかし、予算が限られた状態では、際限なく検証を行うわけにもいきません。そこで、最低限の機能を持った製品(Minimal Viable Product)を使ったリーン開発手法が採用されてきました。MVPのリリースにどの製品機能を含めるかどうかを決めるのは、製品開発の成否に大きく関わります。

    プロダクトマネージャーの責任範囲

    プロアクトマネジメント・トライアングルを踏まえると、プロダクトマネージャーの責任範囲は、複数チームにまたがり、かつ、それらを調整する役割である点が明確になります。具体的には、以下のような作業が含まれます。
    まず、マーケットリサーチの実施、市場データの収集、および顧客フィードバックの分析を通じて、市場の機会と顧客のニーズを特定します。これらの洞察を活かし、プロダクト戦略を立案し、チームへ周知します。プロダクトのビジョン、ゴール、プロダクト全体の方向性を定めます。そして、製品戦略は、より詳細化した上で、優先順位を付けて、ロードマップを落とし込みます。プロダクトロードマップには、機能の開発、改善、およびリリースのためのタイムラインが含まれます。また、顧客フィードバックを踏まえて、ロードマップは更新が必要になるので、常に最新の状態にあるようメンテナンスを行います。


    さらに、ロードマップから具体的な要件へと紐づけられます。ステークホルダーと連携した上で、詳細なプロダクト要件、ユーザーストーリー、およびユースケースを定義します。企業によってはプロダクトマネージャーがUXデザインを主導する場合があります。製品がユーザーのニーズ、使いやすさといった設計要件に焦点を当ててデザインされるよう試みます。開発局面では、複数チームにまたがるコミュニケーションを促進する役割を担います。例えば、デザイン、エンジニアリング、マーケティング、営業といったチームと連携し、統合されたプロダクト開発プロセスを目指します。


    プロダクトマネージャーは、製品の成功を測定するための主要な指標(KPI)を定義し、データに基づいた意思決定が行えるよう目指します。技術的な指標だけでなく、経済面からの指標も対象となり、プロダクトが継続的に収益に貢献するよう確認します。そして、計画から開発、測定に至るプロセスは、反復的に行われるものであり、継続的に改善できるようにするのがプロダクトマネージャーの役割です。

    プロダクトマネージャーに求められるスキル

    プロダクトマネジメント・トライアングルを踏まえて、プロダクトマネージャーに求められるスキルを考察すると、幅広い分野が対象となります。技術・ビジネスといったものから、コミュニケーションやリーダーシップのようなソフトスキルも含まれます。


    技術的知識
    開発者である必要はありませんが、開発する製品の基本的な技術については理解しておく必要があります。要件定義の際に、当然、必要になるのに加え、エンジニアと会話する際に、基礎的事項が共有できていると、コミュニケーションが円滑になります。また、技術的な制約や、難易度、実現可能性を評価する際にも技術的な知識は必要です。加えて、近年のプロダクトマネジメントでは、アジャイル開発に基づいた場面が多く見られます。そのため、アジャイル開発や開発プロセスそのものについても理解しておくことが望ましいでしょう。


    ビジネスの知識
    予算管理や指標の測定・管理といった基礎的なビジネスの知識は、プロダクトマネージャーに求められます。やはり、マーケティングや営業といったビジネス側のチームと会話する際に、共通の言語を理解しておくのが、コミュニケーションにおいて重要になってくるのです。他にも、市場調査や競合分析といったスキルも、求められるビジネス知識に含まれます。広い意味では、戦略的思考やデータに基づいた意思決定、ロジカルシンキング、クリティカルシンキング、リスク管理といったものもビジネススキルの一部です。


    ソフトスキル
    異なる目標を持ったチーム間で意見を調整するには、高度なコミュニケーション能力が求められます。経営層から顧客に至るまで、幅広い層から意見を吸い上げ、また、必要に応じて、意見を主張する態度が必要です。また、製品ビジョンを実現するよう、リーダーシップを発揮し、目標に向かって複数のチームをまとめていきます。柔軟な対応が求められるアジャイル開発においては柔軟性や優先順位付けが重要になります。他にも、顧客中心主義や時間管理といったスキルも必要になると考えられます。

    プロダクトマネージャーのキャリアパス

    プロダクトマネジメント・トライアングルを考慮すると、エンジニア側からプロダクトマネージャーへ転身する方法と、ビジネス側から転身する方法が考えられます。いずれの場合も、過去の経験を活用した上で、各チームと連携する役割を担えるのが利点です。


    ジュニアレベルのポジション
    必要とされるスキルが高度であり、リーダー的な役割が求められることから、新卒レベルからプロダクトマネージャーを採用する企業はあまりありません。しかし、場合によっては、アソシエイト職のプロダクトマネージャーを置く組織もあります。上位の役職者を支援する役割で、市場調査やデータ分析といった仕事を担います。


    技術側からは開発者やSE、UX/UIデザイナー、プロジェクトマネージャーといった役割からプロダクトマネージャーへと移る人が見受けられます。技術面の理解が高く、技術者との議論や製品の実現性評価といった面で活躍できます。一方、ビジネス側からは、ビジネスアナリスト、マーケティング分析者などがプロダクトマネージャーの候補となりえます。


    シニアレベルのポジション
    技術・ビジネスのスキルを身につけた後、プロダクトマネージャーの役割を担えるようになります。プロダクトマネージャーの中には、そのスキルセットに応じて、細分化した役割を任されるケースがあります。例えば、高度な技術の理解が必要な企業では、エンジニア出身の人材をテクニカルプロダクトマネージャーとして置きます。また、プロダクトマネジメント・トライアングルのビジネス側に重点を置いた、プロダクトマーケティングマネージャーへ移っていくケースもあります。


    経営層のポジション
    プロダクトマネージャーとして経験を積んだ人は、経営層の一人としてCPO(チーフ・プロダクト・オフィサー)へ進むキャリアパスが考えられます。会社全体の戦略に合わせて長期的な成長を目指し、製品戦略やイノベーション戦略を立案する役割です。また、経験を積んだプロダクトマネージャーは、自ら製品を開発するべく起業家になるケースもあります。

    プロダクトマネージャーとしての体験談

    筆者も技術系スタートアップでプロダクトマネジメントの役割を担った経験があります。プロダクトマネジメント・トライアングルで示されるように、異なるチームと調整する必要に迫られました。まず、開発者・ビジネス側との協業においてはロードマップの作成及びメンテナンスを行いました。CPOがトップダウンで出す戦略と、開発チームがボトムアップで報告する各イテレーションの進捗について情報収集し、ロードマップを最新化する作業です。顧客からの依頼などの受動的な案件が突発的に入るため、常に優先順位は変更され、必要なリソースも変わってくるので、それらの調整は大きな課題となりました。


    また、マーケティング調査・市場規模分析・競合分析といった役割も担いました。複数ある領域の中から、それぞれの市場規模を予測し、次に参入するべき分野はどこかを考察する仕事です。スタートアップの資金調達で投資家から聞かれる成長戦略や、開発チームの作業計画に影響するものでした。調査会社が発表したトップダウンとの予測だけでなく、どのような顧客が何社あり、どのくらいの売り上げが期待できるかといった要素に分解し、ボトムアップ型の計算で市場規模を予測するのは簡単ではありませんでした。


    筆者の場合、UI/UXに関わる経験は、それほど多くありませんでしたが、企業としてはユーザーインタビューなどを実施し、次なる製品戦略や要件定義に役立てています。このように、プロダクトマネジメント・トライアングルの各要素は、スタートアップの製品開発プロセスで実際に使われていることが理解できます。

    まとめ

    プロダクトマネジメントとは複数の領域にまたがる仕事なので、それを簡単にまとめるのは困難です。プロダクトマネジメント・トライアングルは、その全体像を俯瞰するのに有効な手法と言えます。実際は、企業によってプロダクトマネージャーの役割は異なっており、ビジネス寄りの人もいれば、開発者寄りのプロダクトマネージャーも存在します。重要なのは異なる利害関係者と上手にコミュニケーションをとり、製品の成功にコミットすることなのではないでしょうか。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management
  • プロダクトマネジメントの実践に欠かせないフレームワーク7選

    プロダクトマネジメントの実践に欠かせないフレームワーク7選

    プロダクトマネジメントの分野では様々なフレームワークが提唱されています。技術や市場にまたがる複雑な事象を簡単に理解できるよう整理し、関係者と共通理解を得るために、製品企画や優先付けに関する手法が生まれてきました。限られた時間や人員の中で、成功の確度を高めるように戦略的な意思決定を行うのがプロダクトマネジメントの肝です。

    近年のプロダクトマネジメントは、反復的な検証によって、どの製品機能が有効かを明らかにする「リーン」手法が一般的です。全ての機能を一度に全て実装するのではなく、顧客から見た価値や、開発の容易さといった複数の視点から評価を行っていきます。

    フレームワークを学ぶのはプロダクトマネジメントにおいて重要ですが、それらの手法を適切に運用するには、プロダクトマネージャーの力量が問われるところです。そのときの開発状況や業界構造、商品の特性などを考慮し、最適なフレームワークを選択する必要があります。また、評価は往々にして主観的なので、意味のある知見を得るには、よく考えてフレームワークを適用しなければなりません。

    狩野モデル

    狩野モデルは1980年代に東京理科大学の狩野紀昭教授によって提唱された品質管理に関するフレームワークですが、海外のプロダクトマネジメント分野でも、Kano modelとして一般的に取り上げられるようになりました。製品やサービスに求められる品質について、横軸に製品やサービスの充実度、縦軸に顧客満足度をとり、その要素の特徴を分析します。

    「魅力的品質」は、充足すれば満足度を高めるが、不充足でも不満を感じないものです。プレミアム機能が該当し、差別化要因となりえます。

    「当たり前品質」は、充足されて当然、不充足では不満を意味します。電話であれば通話ができる、自動車であれば安全に走るといった、基本的なニーズの充足です。コストを抑えながら、必ず充足するようにしなければなりません。

    「一元的品質」は、充足されると満足、不充足だと不満といった、性能と評価が比例する機能です。また、充足されても、されなくても満足度に影響しない「無関心品質」、充足されると不満を引き起こし、不充足であれば満足させる「逆品質」もあります。

    狩野モデルの分析は、製品開発の方向性を明確にしてくれます。どんなに「魅力的品質」があっても「当たり前品質」が欠けていれば使い物になりません。また、「一元的品質」で過剰に機能を作りこんでも「魅力的品質」による差別化にはかなわないものです。

    品質に対する認識は時間をかけて変わる場合があります。以前は魅力的品質と思われたものが、製品の成熟とともに、一元的品質や当たり前品質になってしまいます。たとえば、携帯電話にはじめてカメラが付いたときは魅力的に思えたものが、画素数などの開発競争に至るころには一元的品質になり、今やカメラのついたスマートフォンは当たり前です。

    オポチュニティ・スコアリング

    新規製品には真新しさが重要ですが、ただ奇をてらったものを作っても意味はなく、何らかのユーザーのニーズを満たす必要があります。特に、既存の解決策では、ユーザーが満足していない分野に、新しいソリューションが提供できれば、大きなビジネスチャンスにつながります。

    オポチュニティ・スコアリングは「機会の評価」を意味します。顧客にとって、その機能がどのくらい重要かを横軸、そして、顧客が既存の解決策にどのくらい満足しているかを縦軸にとって、評価を行います。

    重要性に対して満足度が著しく低い場合、「Underserved(十分なサービスが提供されていない)」という評価になり、ビジネスチャンスが見いだせます。逆に、重要性に対して満足度が高すぎる場合、「Overserved(供給が過剰)」であり、競合企業との激しい競争が待っています。

    既存の解決策を改善するイノベーションの評価に適したフレームワークですが、市場調査のデータを収集するのが簡単ではなく、評価が難しいというデメリットも指摘されています。

    2×2 マトリックス(リーン・プライオリタイゼーション)

    プロダクト開発は限られた時間・人員・コストで、製品の有効性を検証していかなければならないので、どの機能から開発していくのかを優先順位づけしていく必要があります。製品機能を実装する優先順位を明らかにするために、最も簡単な手法の一つが、2軸で各機能を評価し、4つの象限に分類する方法です。

    リーン・プライオリタイゼーションでは、機能の価値と、実装に要する労力の2軸を使います。ここでの価値とは、後述のAARRRモデルで表されるように、ユーザーが製品を使う頻度を上げるような効果を指します。

    • 価値も労力も高い:中長期的な成長を狙うため、戦略的に計画する
    • 価値は高く、労力は少ない:すぐに効果が得られやすいので、先に取り組む
    • 価値は低く、労力が大きい:時間の浪費になりがちなので、優先順位を下げる
    • 価値も労力も低い:状況によっては、取り組んでもよい

    2軸で分類するのは、シンプルながら応用が効く便利なフレームワークです。価値と労力だけではなく、「価値とリスク」「価値とコスト」「重要性と緊急性」など、様々な組み合わせが使われています。

    ICEスコア

    ICEスコアは優先順位を決めるのに有効なフレームワークです。ICEはそれぞれImpact(インパクト、影響度)、Confidence(確からしさ)、Ease(容易さ)の頭文字をとっています。各項目を1~10の相対的な値で評価し、3つの要素を掛け合わせた値をICEスコアとします。より大きな値をつけた機能は、優先して実装するべきものと判断可能です。ICEにReach(リーチ、影響範囲)を加えたRICEスコアも提唱されています。

    Impactは、製品の成功度合いをあらわす指標、つまりKPIをどれほど改善するかを評価するものです。アクティブユーザー数を増やす、離脱率を減少させるといった効果によって、最終的に売り上げの増加に貢献します。

    Confidenceは、上記Impactの評価が、どれほど確からしいかを評価します。プロトタイプを作ってユーザーから好意的なフィードバックを受けていれば高い値を受けますし、担当者のアイデアレベルであれば値は低くなります。ユーザーインタビューや市場調査といったConfidenceを高める取り組みを通して、反復的に製品や市場への理解を深め、成功への確度を高めます。

    Easeは、機能を実装するのに要する難易度に対する指標です。開発やテストに要する時間やコストが少ないものほど、優先して検証を行うべきです。

    ICEスコアの弱点として、主観的な評価である点が指摘されています。人によってそのスコアは異なるし、たとえ同じ人でも一貫性のある評価は難しいものです。ICEスコアは、完璧な定量化を目指すものではなく、優先順位を俯瞰するのに使うとよいでしょう。ICEの各要素を検証する取り組み自体が「リーン」な製品開発を促進します。

    MoSCoWメソッド

    MoSCoWメソッドは、優先順位付けを行うために要件分析で一般的に用いられる方法です。

    • Must-have:必須。それ無しではいられない欠かせない機能
    • Should-have:推奨。大きな価値を生む重要なもの
    • Could-have:可能。あってもよい要件で、実施しなくても小さな影響にとどまる
    • Won’t-have:先送り。現時点では優先して実施しないもの

    開発者とのコミュニケーションに有効なメソッドで、チーム内での優先順位に関する合意を得るための使われます。例えば、次の製品リリースまでにどの機能を含めるかを決める際に、Mustの機能が実現できなければリリースを遅らせる、といった意思決定が可能になります。

    どのように各指標を定義するかはチームごとによく吟味しなければ、MoSCoWメソッドはうまく運用できません。たとえば、機能を要求するビジネスチームは、何でもMustにしたがるかもしれませんが、限られた時間内で全てを必須にすることはできません。また、先送りばかりしていると、実装していない機能が山積みになり、管理不能になるケースもあります。

    AARRR

    グロースハックをはじめとするビジネス側で有名なフレームワークですが、製品のビジネス的な成功に責任を持つプロダクトマネージャーにとっても有効な手法です。5つのフェーズから構成され、以下に示す頭文字をとってAARRRと呼ばれます。

    • Acquisition:獲得
    • Activation:使用開始
    • Retention:継続利用
    • Referral:紹介
    • Revenue;収益

    AARRRフレームワークでは、各フェーズに重要な指標(KPI)を定義して、製品の成功度合いを評価します。1000人のユーザーを獲得したうち、100人が利用を開始し、10人が継続利用している、といった定量評価を行い、その指標を改善するような施策を実施します。

    ジョブ理論

    「イノベーションのジレンマ」で知られるハーバード大学クリステンセン教授の論文で有名になったジョブ理論。顧客が成し遂げたい目的を「ジョブ(仕事)」として定義し、その目的を達成するために商品を「雇用」するという考え方に基づき、商品企画を行うフレームワークです。

    「ドリルではなく穴を売れ」と言われるように、人は商品ではなく、成果を求めているもので、それを達成するためには、様々なオプションがあるものです。ユーザー目線でソリューションを分析するため、製品のあるべき姿を企画できます。ジョブ理論は、社会的な目線や感情的な側面にも注目しているのが特徴です。また、「買わない」という選択肢も含めて考えることで、ユーザーの購買判断を正確に評価します。

    顧客目線が重要とはよく言われますが、顧客自身が本当に欲しいものを理解していない場合も多々あります。自動車の開発を行っていたヘンリー・フォードは、「もし人々に何がほしいかと聞いていたら、もっと速い馬が欲しいと答えていただろう」と述べました。ジョブ理論は、このような全く新しい製品カテゴリの開発を行う場合に適しています。現在行っている「仕事」をいかに解決するかを考え、新たなソリューションの創造を目指します。

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    まとめ

    プロダクトマネジメントには様々なフレームワークが提案されています。日本では親しみがないものもあり、日本語にして理解するのが難しいケースもあるかもしれません。このようなフレームワークは頭で理解しているだけでは意味がなく、実践して初めて意味があるものです。プロダクトマネージャーを目指す人は、副業で作成する商品にフレームワークを適用して企画したり、世間で知られている商品をフレームワークで分析したりして、その実践経験を積んでいくと良いでしょう。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management
  • 【すぐ受講】プロダクトマネジメントを学べるオンラインセミナー4選

    【すぐ受講】プロダクトマネジメントを学べるオンラインセミナー4選

    プロダクトマネジメントは、顧客のニーズを理解し、それに対応するソリューションを定義して、製品の継続的な成功を実現するための手法です。日本ではプロダクトマネージャーを置いている企業が多くないので、その手法を学ぶ機会が限られてしまいます。オフライン、オンラインの研修の機会を紹介します。

    プロダクトマネジメントは理論よりも実践が重要な分野であるため、経験に基づいて解説できる専門家の存在が重要です。書籍やオンラインのリソースを使って頭では理解していたとしても、実際に業務で使ってみると、どのようにしたら良いか分からない場合があるかもしれません。そのような場合に、セミナーを介して、専門家の生の声を聞くと、実践的な学びが得られるでしょう。講座によっては、講師や生徒同士で交流する機会が得られるケースもあるので、対話を通じて学んでいくことも可能です。


    プロダクトマネジメントのセミナーを選択する際の観点としては、講師の経歴や解説される内容、セミナーの形式、(場合によっては)プラットフォームの仕組みなどが挙げられます。それぞれ、信頼できる情報であること、自身の興味や目的に合致していることを十分に確認するようにしましょう。
    プロダクトマネジメントを学ぶ際には、実際のシナリオやケーススタディを通じて学習すると効果が高まります。学んだ理論を実践に活かすため、安全ではあるものの、実務に近い環境で試すと、即戦力として活躍できるようになるでしょう。


    セミナーによっては公式の受講証明書を発行してくれるものがあります。このような経験は履歴書や職務経歴書に記載できる場合があるので、プロダクトマネージャーへの昇進・転職を検討している場合は、能力・意欲をアピールできる実績としてセミナーを受講するのも良い考えです。

    PMが知っておきたい「プロダクトマネジメント」の視点

    日本のシステム開発プロジェクトでは、品質やスケジュールに責任を持つプロジェクトマネージャーが、製品仕様の定義にも責任を持ち、プロダクトマネジメント的な役割を担うケースが多々あります。そのようなケースに役立てるよう、プロジェクトマネージャーがプロダクトマネジメントの視点を持てるよう助けるのが、このセミナーです。
    プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントの違い、プロダクトマネージャーの役割、プロダクトマネージャーに必要なスキルなどが解説されます。定額制で受講できる社員研修制度SEカレッジからの提供です。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    シリコンバレーでプロダクトマネジメントの経験を積んだ講師がオンラインセミナーを公開しています。米国スタートアップの基準で実施されているプロダクトマネジメントの基礎が学べる貴重なコンテンツです。プロダクトマネジメントの仕事とは何か、アジャイルソフトウェア開発プロセス、プロダクトマネージャーが生きる組織、キャリアパス等が学べます。講師のTwitter(@haruki_sonehara)をフォローしてDMを送ると、割り引きクーポンが発行いただけるという特典が付いています。

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    プロダクトマネジメント実践講座: シリコンバレーの現役プロダクトマネージャーが伝授する、世界の最前線で使われるKPI

    前述した講座の続編として、KPIを取り上げた実践講座も公開されています。プロダクトマネジメントでは、製品がどのように顧客から利用されているのかを定量的に評価するためKPI(重要業績評価指標)の設定および監視が重要なステップとなります。誤ったKPIを設定してしまうと、実装する製品機能やビジネス上の戦略立案において、意思決定も誤ってしまうからです。North Starメトリック、既存顧客維持、ユーザー離脱、A/Bテスト等が学べます。

    プロダクトマネジメント実践講座: シリコンバレーの現役プロダクトマネージャーが伝授する、世界の最前線で使われるKPI:Udemyで開く

    Digital Product Management: Modern Fundamentals

    英語のコンテンツになりますが、米国のバージニア大学で開催されている講座が無料で公開されています。週に3~4時間を4週間かけると、まるで大学の講座を受けているような体験が得られるのが魅力です。
    デジタル製品のプロダクトマネジメントについて、方法論や新製品開発のアイデア、既存製品の改善といったテーマを深く学ぶことができます。また、米国でプロダクトマネジメントを実践している人のインタビューもあり、最先端の体験談も含まれています。
    講義資料やスクリプトがダウンロードできるので、英語の勉強としても使えるかもしれません。英語で大学の講義を理解できるようになれば、TOEICもTOEFLも良い成績が得られるでしょう。試験をパスすれば、有料でコース認定証の発行も可能です。

    まとめ

    プロダクトマネジメントは、最近広まってきた手法であるため、講師を務められるような経験者がそれほど多くないのかもしれません。オンライン、オフラインの中から最適なコンテンツを見つけて、体型的に学べるようにしましょう。無料の資料や、書籍から学ぶ方法もあります。一つのセミナーを受講すれば、そこで参照されていた情報に広げて学習を深めていくことが可能です。ソフトスキルを含めた総合的な技術であるプロダクトマネジメントは、プロとしてのキャリアアップにも良い影響を及ぼすことが期待されます。

    プロダクトマネジメントは、実践的なスキルであるので、自分だったらどうするか、自分はどのような意見を言えるかという視点で学習を進めることが推奨されます。セミナーを受ける場合でも、積極的に質問したり、Q&Aセッションを活用したりして、インタラクティブな環境を作ると、より良い情報が得られると考えられます。


    プロダクトマネジメント不在のまま、製品・サービスを開発し、問題を抱えてしまう事例も見受けられました。優先順位付けができず、売り上げが十分に得られる前に、コストが過剰にかかってしまう。ユーザー中心の考えがなく、不要な機能ばかり作りこんでしまう。セキュリティなどの重要な非機能要件が見過ごされ、サービス停止に追い込まれる。プロダクト・マーケット・フィットが見いだせない。ロードマップが描けず、あったとしても実現できない。規模を拡大する際に、技術的な問題が発生する。問題が社外にも知れ渡った結果、ブランドの毀損、信頼の失墜につながる。以上のように、枚挙に暇がありません。


    プロダクトマネジメントのスキルは、様々な場面で活用できます。例えば、エンジニアからプロダクトマネージャーへのキャリアアップを叶えてくれるかもしれません。自分の興味がある分野で、自社サービスを開発・運用している会社へ転職し、プロダクトマネジメントのスキルを発揮できれば理想的ではないでしょうか。また、コーディングの経験があまりないビジネス側の担当者が、プロダクトマネジメントのスキルを習得すれば、製品・サービス開発を促進し、エンジニアとの会話も円滑になるかもしれません。他にも、独立してWebサービスなどを開発するといったキャリアも考えられます。

  • プロダクトマネジメントとは?製品の成功にコミットする組織横断的な役割

    プロダクトマネジメントとは?製品の成功にコミットする組織横断的な役割

    プロダクトマネジメントは、製品を創造し顧客に届ける全工程において、計画・生産・マーケティングなど、あらゆる作業を含みます。チーム間の調整やデータ、業務プロセスの分析等の手法を適用し、新しい製品を市場に投入する際に考えられるリスクを低減します。

    プロダクトマネジメントは、ビジネス・テクノロジー・ユーザー体験の交差点にあるもの

    競争や変化の激しい時代では、どんな分野・規模の製品であっても、ただ商品を作れば売れるというわけではありません。また、価値のない商品を、セールスの手法を使って無理やり売り込んだとしても、長期的な成功は見込めません。特に、新製品の場合、問題を抱えた顧客がどこにいて、何のソリューションを提供すればよいのか、明らかではありません。これらの製品開発にまつわる困難に取り組む方法論がプロダクトマネジメントであると言えます。

    プロダクトマネジメントの目的は、価値があり(Valuable)、使いやすく(Usable)、そして、実現可能(Feasible)な製品を開発し、顧客に提供することです。ビジネス・テクノロジー・ユーザー体験が重なる領域が、プロダクトマネジメントの本質であると言えます。

    ビジネスの観点では、製品から得られるビジネス上の利益を最大化するのが目的となります。プロダクトマネージャーが「ミニCEO」のように振る舞うと言われるのは、製品の成長に責任を負うからです。

    テクノロジーの観点では、技術的に最適化された製品を開発する必要があります。プログラミングを全て理解する必要はありませんが、どのような仕組みになっているのか理解し、利害関係者に説明できる責任があります。

    ユーザー体験の観点では、顧客が求めるニーズを理解し、顧客と継続的な関係を築けるよう、製品の機能及びサービスを作りこまなければなりません。プロダクトマネージャーは、企業において顧客の代弁者となります。ユーザー自身さえも気づいていない本質的な問題を発見し、それを解決するソリューションを提案します。

    プロダクトマネージャーが持つべき部門横断的な機能

    プロダクトマネージャーは部門横断的な役割を担います。前述したように、マーケティングや研究開発、カスタマーサポートといった部門と連携して、製品を最適化し、顧客満足度を高めます。企業によってプロダクトマネージャーの役割はそれぞれ異なりますが、主要な機能としては以下のようなものが考えられます。

    市場調査:ユーザーの特徴、競合企業、市場に関する調査を行い、専門性を磨きます。

    戦略立案:業界に関する知見を織り込み、概要レベルの戦略を立てます。目標・目的、製品の概要、だいたいのリリース時期といった計画を含みます。いわゆるロードマップと呼ばれる文書を作成し、なぜ、いつまでに何を開発し、どのような価値を顧客に届けるのかを定義するのがプロダクトマネージャーの仕事です。

    計画の発表:作成したロードマップは利害関係者に伝達される必要があります。前述したように、プロダクトマネジメントは部門横断的なので、経営層・投資家・開発チームなど、全方位でコミュニケーションをとります。

    開発作業の調整:ロードマップが各方面に承認されたら、戦略が実行されるよう調整していきます。開発チームはもちろん、リリースした製品が市場にPRできるよう、マーケティングチームと協業する等の仕事があります。

    フィードバックとデータ分析:製品が市場に投入されたら、プロダクトマネージャーは市場から得られる顧客の声に耳を傾けます。サポートチームは顧客から苦情を受けるでしょうし、アクセス解析機能を使えばユーザーがどんな機能を使っているのかを理解できます。定性的・定量的なデータを分析し、製品のうち、何がうまくいっていて、何がうまくいっていないのか、追加・削除するべき機能は何か、といった議論が可能になります。各部門と調整を行い、再度、製品のアップグレードを行うのが次のステップです。

    プロダクトマネジメントとプロジェクトマネジメントの違い

    プロダクトマネジメントは戦略的な役割です。特に、「なぜ」その製品機能を開発する・しないのか、「なぜ」顧客はその機能を欲しているのか、といった質問に答えるのがプロダクトマネージャーの責任になります。

    一方で、日常的な作業の管理や「どうやって」開発するかといった仕事は、プロダクトマネージャーの範疇ではありません。プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーの違いという議論はよく見られるものです。プロジェクトマネージャーの場合、数時間から数日単位のタスクを定義し、各開発者の作業を割り振り、進捗を管理するといった仕事が含まれます。プロダクトマネージャーとプロジェクトマネージャーは分けて考えるべきでしょう。

    プロダクトマネージャーに求められるスキル

    プロダクトマネージャーになるには、市場や業界について誰よりも詳しくなる必要があります。顧客の代弁者として自社を牽引していくには、顧客が何を欲しているのかを徹底的に研究しなければならないからです。例えば、金融業のプロが、フィンテック開発を行うベンチャー企業のプロダクトマネージャーになる、というのは想定されるシナリオです。

    技術について詳しくなければ最適なソリューションが定義できませんが、プログラミングの専門家である必要はありません。顧客からみた要件を定義するのがプロダクトマネージャーの役割です。ある業界で経験を積んだ文系出身者が、テクノロジー企業に移るときに、適したポジションになるかもしれません。

    プロダクトマネージャーの役割は、企業によって異なります。同じプロダクトマネージャーの肩書きを持っていても、注力する仕事はわずかに違っている場合があるのです。技術よりのプロダクトマネージャーは、製品のアーキテクチャや、サードパーティの開発者向けのプログラムに興味が向くかもしれません。ビジネス寄りのプロダクトマネージャーは、市場調査やユーザー・インタビューを実施し、市場への理解を深めます。

    まとめ

    プロダクトマネジメントは日本企業ではあまり見られない役割なので、その考え方を学ぶのは簡単ではないかもしれません。しかし、今後は外資企業やスタートアップを中心に、開発からマーケティングまで、全てのライフサイクルに責任を持って、製品の成功にコミットするプロダクトマネージャーが増えていくでしょう。新製品の無駄な開発を避け、顧客へ継続的な価値を届けられるよう願います。

  • 電子書籍「起業のアイデアがわいてくる本」が出版されました!

    電子書籍「起業のアイデアがわいてくる本」が出版されました!

    人工知能やシェアリングエコノミー。あなたなら、どんなスタートアップを創る?

    ビジネスモデルには流行があります。例えば、ソーシャルメディアが生まれた際には、Facebookだけではなく、TwitterやLinkedIn、GreeやMixi、MySpaceなども創業されています。ビジネスモデルが流行するには理由があり、技術の進歩や人々の考え方の移り変わりが背景にあるからです。

    新しいビジネスモデルを考える際にも、表面的に人の真似をするのではなく、本質的な部分を理解し、自分なりの工夫を加えるのが成功の近道です。流行しているビジネスモデルを参考に、自分の個性や強みを加えて新たな起業アイデアにする手法が推奨されます。他のアイデアを自分のものにするという意味で、ここではあえて、ビジネスモデルを「盗む」ことを提案したいと思います。

    本書では、モバイルや人工知能といった最新技術によって可能になった新しいビジネスモデルの潮流を解説し、それをどのように「盗める」かを分析します。最新技術や人々の習慣の変化によって生まれた新しい概念は、大きなビジネス上の変化をもたらし、工夫次第でチャンスをつかめるのです。

    シェアリングエコノミー、Everything As A Service、Eコマース、デジタル・コンバージェンス、アテンションエコノミー、複合現実(VR/AR)、人工知能、IoT(モノのインターネット)、フィンテック、社会起業を取り上げます。

    自分で新しいビジネスモデルを考えたいという方に向けて、新しいビジネスモデルから独自のビジネスアイデアへ結びつけるための手順を紹介します。情報資産のコストが著しく下がり、起業が容易になった現在、ビジネスアイデアを考えるのはとても面白い試みなのではないでしょうか。

    < 本書の内容 >

    1. 「今までにないビジネスモデル」に意味はあるか
      I. Facebookは世界初のソーシャルメディアではない
      II. アイデアを「盗んで」自分のものにする
      III. 小さな起業と大きな起業
    2. 盗むべきビジネスモデル10選
      I. シェアリングエコノミー :Uber for x、クラウドソーシング
      II. Everything as a service :クラウドコンピューティング
      III. Eコマース:越境、ソーシャル、O2O、VR/AR。その可能性は無限大
      IV. デジタル・コンバージェンス:情報・通信・エンタメの融合
      V. アテンションエコノミー:経済活動の中心は「注意」から「意志」へと変化
      VI. 複合現実(Mixed reality):リアルとバーチャルをつなぐ
      VII. 人工知能 :膨大なデータから意思決定を支援する
      VIII. IoT(モノのインターネット):無数のセンサーから情報収集
      IX. フィンテック:旧来の金融業界を最新技術で改革する
      X. 社会起業:ビジネスモデル分析における第三の価値
    3. ビジネスモデルとは何か
      I. ビジネスモデルを考える意味
      II. ビジネスモデル分析の基本
      III. 情報系ビジネスモデルの定石20選
    4. ビジネスモデル創出の具体的なステップ
      I. アイデアの作り方
      II. アイデアを一言で表すと?
      III. 起業家、問題、製品、市場の適合度を知る
      IV. ビジネスモデル・キャンバス
      V. リーンスタートアップ
      VI. 起業アイデアが固まったら何をする?
      VII. 孵化する段階から成長する段階へ
  • プロダクトマネジメントを理解するおススメ本5選

    プロダクトマネジメントを理解するおススメ本5選

    プロダクトマネジメントは、海外のIT企業では多く聞かれる単語でありながら、日本企業ではあまり馴染みがありません。プロダクトマネジメントは、単にモノを作るだけではなく、優れたユーザー体験を提供しながら、技術的にもビジネス的にも成功を収めるよう、利益を確保するのを目的とします。

    プロダクトマネジメントを理解するには、前提となるデジタル時代のビジネスモデルを頭に入れておかなければなりません。また、新規製品や既存製品の改良を行う場合、新しい機能が顧客に受け入れられるかどうか反復的に検証するリーンスタートアップの考え方も、プロダクトマネジメントを行う上で、常識と言えるものです。

    プロダクトマネジメントのプロセス、あるいは、イノベーションを起こすための方法論について解説した優れた書籍を紹介します。

    ソフトウェア・ファースト

    話題の一冊!

    「ソフトウェアが世界を飲み込む」時代に、産業のデジタル化は世界的な潮流となっています。そのトレンドの中で日本企業が生き残る戦略としてサービス志向の開発体制を構築することが求められるようになりました。プロダクトマネジメントの経験豊富な著者が、そのデジタル戦略、及び、製品開発のプロセスを詳細に解説しています。プロダクト企画から組織策定、さらには、ソフトウェア中心時代のキャリア戦略まで含まれる興味深い一冊です。

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    ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

    人はなぜモノを買うのか。顧客が商品を買うのは片付いていないジョブ(用事)を「雇用」することであると喝破し、経営学に大きな影響を与えました。「イノベーションのジレンマ」で有名なクリステンセン教授の著作です。機能面、社会面、感情面から消費者行動を分析し、イノベーションを起こす方法を解き明かします。製品開発、新規事業開発、ベンチャー企業に携わる人に欠かせない本です。

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    アントレプレナーの教科書

    リーンスタートアップは、シリコンバレーを中心に常識となったスタートアップの方法論です。そのリーンスタートアップのまさに教科書となったのが本書です。原題では「The Four Steps to the Epiphany(ひらめきへの4つのステップ)」となっており、革新的な製品をつくるためのプロセスをステップ・バイ・ステップで解説します。具体的には、「顧客発見」「顧客実証」「顧客開拓」「組織構築」を通じ、新たなソリューションを提供するべき新規市場を創造します。ユーザーのニーズを反復的に検証するリーンスタートアップの方法論は、プロダクトマネジメントの前提知識と言えるでしょう。

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    Hooked ハマるしかけ 使われつづけるサービスを生み出す[心理学]×[デザイン]の新ルール

    プロダクトマネジメントでは、ユーザー体験、エンジニアリング、ビジネスの全てを満足させるよう製品開発に責任を持ちます。そのためには、ユーザーが従来の習慣を変え、継続的にその製品を使うような働きかけが必要です。本書は、熱狂的なファンがつくサービスとそうでないものの違いを、心理学やデザインの観点で解説しています。フック・モデルは、きっかけ・行動・報酬・投資の4ステップから成り、ハマる仕掛けを生み出すテクニックです。

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    ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか

    世界を変えるような巨大企業をゼロから創造するために求められる考え方を解説した話題作です。スタートアップは、賛成する人がほとんどいないような独自の視点が求められます。このような直感に反するような鋭い指摘が満載です。シリコンバレーで強い影響力を持つピーター・ティールの講演をもとにしています。前述の「アントレプレナーの教科書」に代表されるようなリーンスタートアップに対する批判も掲載されているので、その取り組み方の違いについて考察してみるのも面白いかもしれません。

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    まとめ

    プロダクトマネジメントは日本企業で採用しているところが少ないため、解説している和書もそれほど多くありません。翻訳書、あるいは海外企業で経験を積んだ著者の書籍を使って、プロダクトマネジメントについて理解を深めていきましょう。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management

    テクノロジーの聖地シリコンバレーからPMの仕事や魅力とキャリアの可能性を、在住13年以上、現在米系スタートアップで働く現役Principal Product Managerが具体的事例をもとに紐解きます。

    プロダクトマネジメント入門講座:作るなら最初から世界を目指せ!シリコンバレー流Product Management